デザイナー職の職務経歴書の書き方とは?|アピール力が高まる構成・具体例・ポートフォリオとの連携術
デザイナーの転職において、職務経歴書は「作品以上の強み」を伝えるツール
グラフィックデザイナー、UI/UXデザイナー、Webデザイナーなど、クリエイティブ職種における転職活動では、「ポートフォリオ」が重視される傾向にあります。
しかし実は、職務経歴書の内容次第で書類選考の通過率や、面接時の印象が大きく変わるというのも事実です。
✅ 実績はポートフォリオに載せているから職務経歴書は手抜きでもいい?
✅ デザイナーの職務経歴書って何を書けば評価されるの?
✅ スキルやツールの使い方の伝え方がわからない…
こうした疑問を持つ方に向けて、この記事ではデザイナー職向けの職務経歴書の書き方や構成、具体的な記載例、ポートフォリオとの連携方法まで、実務に直結した形で詳しく解説していきます。
デザイナーの職務経歴書で重視される3つのポイント
✅ 1. デザインの成果や目的を「言語化」できるか
ポートフォリオが「見せる資料」であるのに対し、**職務経歴書は“説明する資料”**です。「誰に」「どんな目的で」「どんな成果を出したか」を明確に言語化できると評価されます。
✅ 2. 使用ツール・スキルのレベル感を具体的に示す
IllustratorやPhotoshop、Figma、XDなど、ツールの名前だけではなく、どのような場面で活用しているか、実務経験年数やレベルなども記載しましょう。
✅ 3. チームでの役割・制作フローの中での位置づけ
1人で完結する仕事なのか、ディレクターやエンジニアと連携していたのかなど、プロジェクトにおける立ち位置を示すことで再現性が伝わります。
デザイナー向け|職務経歴書の構成
以下の構成が一般的です:
- 職務要約(3〜5行)
- 職務経歴(プロジェクト単位で記述してもOK)
- 使用ツール・スキル
- 自己PR(+ポートフォリオの補足説明)
記載例:Webデザイナーの職務経歴書
■ 職務要約
Web制作会社にてWebデザイナーとして5年勤務。コーポレートサイトやECサイトなど約60件のデザイン制作を担当。FigmaとXDを用いたUI設計、HTML/CSSの簡易コーディングも対応。企画段階から参画し、ユーザー体験とビジネス成果を両立させる提案を得意とする。
■ 職務経歴
株式会社クリエイティブリンク(2018年4月〜現在)
【職種】Webデザイナー
【業務内容】
- クライアントの要件ヒアリング、サイト構成の企画・提案
- Photoshop / Figma / XDを用いたデザイン制作
- WordPress導入サイトの簡易テーマ編集
- 外注ディレクション・進行管理・品質チェック
【主な制作実績】
- 大手教育系企業のコーポレートサイトリニューアル(UI設計~納品)
- ECサイトLPデザイン:CV率15%→22%に改善
- 自治体向けイベントページ:公開後1か月でアクセス3倍に
■ 使用ツール・スキル
カテゴリ | 使用ツール・スキル |
---|---|
デザイン | Photoshop / Illustrator / Figma / Adobe XD |
コーディング | HTML / CSS / WordPress(簡易修正レベル) |
その他 | GitHub(チーム共有)、Slack、Trello、Google Analytics(簡易分析) |
■ 自己PR
ユーザー目線のデザイン提案を重視し、見た目だけでなく「成果につながるデザイン」を追求しています。分析結果をもとにA/Bテストを実施し、LPの改善施策にも取り組みました。また、プロジェクトリーダーとして進行管理やメンバー育成にも携わり、チーム全体の生産性向上に貢献しました。
※ポートフォリオは以下URLにてご確認いただけます:
https://portfolio.example.com(パスワードあり)
デザイナー職で職務経歴書に書くべき“プラスα”の情報
項目 | 内容例 |
---|---|
ポートフォリオURL | オンラインポートフォリオやGitHubリンクを記載 |
担当工程 | ヒアリング、UI設計、ワイヤーフレーム、グラフィック制作、納品まで明示 |
チーム構成 | 「デザイナー2名・ディレクター1名・エンジニア2名」など具体的に |
案件ジャンル | EC、医療、教育、行政、BtoBなど、幅広さや専門性をアピール |
ポートフォリオとの連携も職務経歴書で伝える
- ポートフォリオの「どの作品でどの役割を担ったか」まで職務経歴書で説明
- ファイル名・リンクURLは、職務経歴書と揃えることで採用担当者に親切
- 見た目の印象を強調 → 職務経歴書では「成果と背景」を補う
デザイナー職の職務経歴書でよくあるNG例
NGポイント | 理由 |
---|---|
実績が「作品だけ」に偏っている | 経営課題やユーザー課題の理解力も評価対象だから |
使用ツールの羅列だけ | 実務レベルがわからないため、活用場面を説明すべき |
自己PRが「デザインが好き」だけで終わる | 好きな気持ちより、ビジネス貢献や工夫を語る方が効果的 |
まとめ|デザイナーの職務経歴書は「成果+思考」を伝える資料
✅ デザイナーの職務経歴書は、ポートフォリオと補完し合う情報設計が鍵
✅ 「誰のために・何の目的で・どう工夫したか」を具体的に記載しよう
✅ 使用ツールだけでなく「どう使って成果につなげたか」が重要
✅ 職務経歴書とポートフォリオの連携で、面接官に“納得”と“印象”を残す
ビジュアルで魅せるだけでなく、言葉で説明できるデザイナーは、信頼される存在です。
しっかりとした職務経歴書を通じて、「見る人の心を動かすデザイナー」であることを証明しましょう。