職務経歴書に「書ききれない」ほどの経歴がある場合の対処法|伝えたい情報を無駄なく整理する書き方のコツ
「職務経歴書に書ききれない…」は成長の証
転職活動をしていると、職務経歴書を作成する段階で
「職歴や経験が多すぎて、1〜2枚に書ききれない…」
「複数のプロジェクトが重なっていて、どこまで書けばいいかわからない」
という悩みに直面する方は少なくありません。
職務経歴書に「書ききれない」と感じるのは、それだけ多様な経験や実績を積み重ねてきた証拠。しかし、情報を詰め込みすぎて読みづらくなってしまっては、逆効果です。
この記事では、職務経歴書に書ききれないほどの内容がある場合に、採用担当者に効果的に伝えるための整理術・書き方の工夫・補足の仕方を詳しく解説します。
なぜ「書ききれない」と感じるのか?
まずは、職務経歴書に収まりきらない原因を分析しましょう。
よくある理由:
- プロジェクトや職歴の数が多すぎる(5社以上の転職歴など)
- プロジェクト1件ごとの情報が詳細すぎる
- 異業種・異職種を経験しており、説明の幅が広い
- 自己PRやスキル欄にもボリュームがある
これらのケースでは、すべてを均等に書こうとするのではなく、「取捨選択」と「まとめ方」が鍵になります。
【対処法①】職務経歴を「重要なものから順に」書く
採用担当者が最も知りたいのは、**「応募ポジションに関連する経験があるかどうか」**です。
✅ 転職歴が多い場合は?
- 直近3社(または直近10年)を中心に詳細を記載
- それ以前の職歴は、簡潔に会社名と職務概要のみにとどめる
記載例:
■ 株式会社ABC(2012年4月〜2018年3月)
職種:法人営業/担当業界:IT・教育
主に新規開拓営業を担当。年間売上2,000万円を達成。
■ それ以前の職歴
・株式会社XYZ(2007年〜2012年)/営業
・有限会社DEF(2004年〜2007年)/販売職
【対処法②】似た職務はまとめて書く
複数のプロジェクトや会社で似たような業務を行っていた場合は、「職務要約」や「共通業務」としてまとめる方法が有効です。
記載例:
【共通業務】
複数社にて法人向けのルート営業に従事。いずれも新規顧客開拓と既存顧客のフォローアップを行い、提案から受注、アフターサポートまで一貫して対応。
【対処法③】プロジェクトは代表的なものに絞る
プロジェクト単位で書く場合は、すべてを並べるのではなく代表的な2〜3件に絞り、それ以外は「その他プロジェクト一覧」として要約するのが効果的です。
記載例:
【代表プロジェクト】
■ 官公庁向け基幹システム開発(2020年〜2021年)
- 担当:要件定義〜テスト
- チーム規模:10名/工期:1年
- 使用技術:Java、Spring、Oracle
- 成果:業務効率を30%改善
【その他プロジェクト】
- 金融機関向けシステム保守(2019年)
- ECサイト構築(2018年)
- IoT連携アプリの設計支援(2017年)
【対処法④】自己PRやスキルは補足資料で分ける
書ききれない場合は、自己PRやスキル表を別紙として分けるのも一つの方法です。これにより、職務経歴書そのものは見やすく整理され、詳細情報は補足として添えることができます。
例:
- 職務経歴書(1〜2枚)
- スキルシート(保有資格・開発環境・ツール一覧など)
- 自己PR資料(成果やマインド面を文章で表現)
【対処法⑤】ページ数は「2枚まで」にまとめる意識を
職務経歴書の一般的なボリュームはA4で1〜2枚。3枚以上になると、採用担当者の読む負担が増し、かえって印象が悪くなることがあります。
どうしても収まらない場合は、以下を見直しましょう:
- 同じ表現の繰り返しはないか?
- 企業に関連の薄い経験を詳述していないか?
- 長文の説明になっていないか?(箇条書きで要約できないか?)
【番外編】職務経歴書が書ききれないときの裏ワザ
💡職歴が多い方は「職務経歴書(簡易版)」+「詳細職務経歴書」の2部構成に
- 職務経歴書(簡易版):A4 1枚で経歴と強みを簡潔にまとめる
- 詳細版:プロジェクトや業務ごとの詳細を別紙で作成
応募先企業によっては、簡易版だけで十分な場合も多く、詳細は面接時に持参するスタイルが好まれます。
まとめ|「書ききれない職務経歴」は整理と戦略で“伝わる書類”に変える
✅ 書ききれない場合は「重要な情報に絞る」「共通項をまとめる」が基本
✅ 採用担当者が“知りたいこと”を優先的に記載する
✅ 必要に応じて補足資料やスキルシートを分けて提出
✅ A4・1〜2枚で見やすく収める意識が大切
あなたの経験は無駄にせず、**構造化・整理することで“読みたくなる職務経歴書”に変えられます。**伝えるべきことを、伝わる形で届ける工夫をして、次のキャリアに進みましょう。