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弁護士のための職務経歴書の書き方|専門性・実績・対応力を正しく伝えるポイントと記載例

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弁護士の職務経歴書は「何を、どう書くか」で印象が大きく変わる

法律事務所や企業法務部門などへの転職活動において、弁護士が提出する職務経歴書は、単なる経歴の羅列ではなく、「どのような分野に強みがあるのか」「どのような姿勢で仕事に取り組んできたか」を示す重要な資料です。

✅ 実績や担当案件はどこまで書いていい?
✅ 守秘義務がある中で、どのように具体性を出す?
✅ 法律事務所からインハウスロイヤーへの転職にも通用する書き方は?

この記事では、弁護士としてのキャリアを正確かつ魅力的に伝える職務経歴書の構成・記載例・注意点を詳しく解説します。


弁護士の職務経歴書で伝えるべき要素

弁護士の職務経歴書では、以下のような観点を明確に記載することが求められます。

✅ 基本的な情報

  • 弁護士登録年、登録番号(必要に応じて)
  • 所属弁護士会
  • 使用可能な言語(英語対応可能かどうか)

✅ 実務経験の概要(主な取扱分野)

  • 企業法務(契約書審査、M&A、株主総会対応 等)
  • 一般民事(離婚、相続、交通事故 等)
  • 刑事事件(被告人弁護、被害者支援 等)
  • 労務、知的財産、渉外案件 など

✅ 担当案件と役割(守秘義務に配慮)

案件名や顧客名を明記するのではなく、**「どのような種類の案件に、どのような立場で携わったか」**を中心に記述します。


職務経歴書の構成(弁護士向け)

  1. 職務要約
    弁護士としての経験年数や主な分野、強みを簡潔に記載(3~5行程度)
  2. 職務経歴(法律事務所や企業ごと)
    在籍期間、担当業務、案件例、成果などを詳細に
  3. スキル・資格・語学力
    弁護士資格以外に取得している資格(例:ビジネス法務検定、TOEIC等)
  4. 自己PR
    仕事に対するスタンスや今後のキャリアビジョン

【記載例】弁護士の職務経歴書(抜粋)


職務経歴書

2024年4月現在
氏名:佐藤 真理(さとう まり)


■ 職務要約
2015年に弁護士登録(第一東京弁護士会)。以後、企業法務を中心とした法律事務所にて勤務し、契約書レビュー、M&A対応、労務管理支援、社外取締役対応など幅広く担当。クライアントとの信頼関係を重視し、実務対応にとどまらずリスクマネジメントまで踏み込んだ提案を強みとしています。


■ 職務経歴

【弁護士法人〇〇法律事務所】(2015年12月~2024年3月)
配属:企業法務部門

【主な担当業務】

  • 契約書(和文・英文)審査・作成(年間約200件)
  • 人事労務に関する顧問対応(ハラスメント、解雇トラブル等)
  • 株主総会対応(招集通知・議事録作成、想定問答の作成)
  • M&A案件におけるDD(デューデリジェンス)・契約交渉支援
  • 上場企業の法令遵守体制の整備(内部通報制度の構築 等)

【実績・特筆事項】

  • 外資系企業との合弁契約において、英語契約のドラフト・レビューを主導
  • 顧問先企業にてハラスメント防止指針策定を支援し、社内研修を実施
  • 顧客満足度アンケートにおいて90%以上の高評価を継続的に獲得

■ 保有資格・スキル

  • 弁護士資格(登録番号:〇〇〇〇〇/第一東京弁護士会)
  • TOEIC 880点(英語での契約レビュー・会議対応経験あり)
  • Word/Excel/PowerPoint 実務レベル

■ 自己PR
法的リスクの指摘にとどまらず、現場の事情やクライアントのビジネス視点を踏まえた「使えるアドバイス」を提供することを常に意識しています。今後はインハウスとして経営判断にも関わるポジションで、より中長期的な視点から法務支援を行いたいと考えております。


守秘義務と職務経歴書の書き方

弁護士が職務経歴書に記載する内容には、守秘義務に抵触しないよう配慮が必要です。

書いていいこと書いてはいけないこと
業務範囲・案件の種類特定の事件名・顧客名・詳細な事案経過
担当フェーズ・成果裁判の判決内容(公開前)、交渉の具体条件など
チーム規模や役割相手方の社名・個人名 など

➡ 守秘義務を守りつつも、「何を担当し、どんな力を発揮したか」を記述することが大切です。


弁護士職務経歴書の注意点とアドバイス

ポイント解説
文体は「です・ます調」または「である調」に統一一貫した丁寧な文体で、読みやすく信頼感を与える
数値・件数を可能な範囲で明示客観性と具体性が出る(例:契約書審査「年間200件」)
応募先の業界に応じてフォーカスを変える法律事務所なら専門性、企業法務ならビジネス視点を強調
将来のキャリア像を明示するインハウスや役職志望の場合、意欲とビジョンを伝える

まとめ|弁護士の職務経歴書は「専門性」と「姿勢」のバランスが鍵

✅ 弁護士の職務経歴書では、取扱分野・案件経験・対応力を明確に伝える
✅ 守秘義務に配慮しつつ、業務の深さ・貢献度を数字や成果で具体化する
✅ 応募先に応じてフォーカスを調整し、ビジネス感覚や柔軟性もアピール
✅ 文体や構成の整った職務経歴書が、信頼感を大きく左右する

法曹としての専門力はもちろん、**「どう考え、どう動ける弁護士なのか」**を伝えられる職務経歴書を作成し、次のキャリアへの扉をしっかり開きましょう。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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