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履歴書の「自己PR」、例文の丸写しはNG! 採用担当者に響く「強み」の正しい作り方

keireki0530
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転職活動(中途採用)で履歴書を作成する際、多くの応募者が最も頭を悩ませる項目が「自己PR」欄です。「職務経歴」は事実を書けますが、「自己PR」となると、「何を書けばいいか分からない」「自分の強みが見つからない」と、筆が止まってしまうのも当然のことです。

その結果、「履歴書 自己PR 例文」とインターネットで検索し、参考にできるサンプル(見本)を探す方は非常に多くいます。

しかし、この「例文」との付き合い方を間違えると、あなたの熱意が伝わらないどころか、かえって評価を下げてしまう危険性があります。

ここでは、履歴書の「例文」を正しく活用し、採用担当者の心に響く、あなただけの「自己PR」を作成する方法を詳しく解説します。


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1. なぜ「例文」の丸写しは危険なのか

インターネット上には、職種別や状況別に最適化されたかのような、魅力的な自己PRの「例文」が溢れています。しかし、それらをそのまま、あるいは一部だけを書き換えて使用することには、大きなリスクが伴います。

採用担当者には「使い回し」が見抜かれている

日々何百通という応募書類に目を通している採用担当者は、インターネット上に出回っている「よくある例文」のパターンを熟知しています。どこかで見たような美辞麗句(びじれいぜいく)が並んでいると、「これは本心で書かれたものではない」「自社への熱意が低い」と瞬時に判断されてしまいます。

面接で深掘りされた際に対応できない

もし書類選考を運良く通過できたとしても、面接では必ず「自己PR」について、「具体的には?」「その時、どう工夫しましたか?」と深く質問されます。

「例文」を基に作成した自己PRは、ご自身の経験や本心に基づいたものではないため、具体的なエピソードや熱意を伴った回答ができず、結果として信頼を失うことになります。


2. 「例文」から本当に学ぶべきこと

では、履歴書の自己PRの「例文」は全く役に立たないのでしょうか。そんなことはありません。

「例文」は、「答え(内容)」として丸暗記するものではなく、**「型(ストラクチャー)」や「論理構成」を学ぶための優れた「教科書」**として活用すべきです。

採用担当者に響く「自己PR」には、共通する論理的な「型」があります。

評価される自己PRの「3ステップ構成」

  1. 【結論】あなたの「強み」「私の強みは〇〇です。」と、アピールしたい「強み(ビジネススキル)」を断定的に述べます。
  2. 【根拠】強みを裏付ける「簡潔なエピソード(実績)」その強みが、前職(現職)で「どのように発揮されたか」を、簡潔なエピソード(可能であれば数字)で示します。
  3. 【貢献】入社後の「活かし方」その強みを、応募先企業で「どう活かして貢献できるか」という未来への意欲で締めくくります。

「例文」を読む際は、「この例文は、どの強みを、どんなエピソードで、どう貢献に結びつけているか」という「構成」を分析しましょう。


3. 「例文」の“型”を使って「自分の自己PR」を作成する

「例文」から学んだ「3ステップ構成」の型(かた)に、ご自身の「オリジナルの経験」を当てはめていく。この作業こそが、あなただけの自己PRを作成するプロセスです。

ステップ1:企業の「求める人物像」から逆算する

まず、応募先企業の「募集要項」を徹底的に読み込み、「必須スキル」「歓迎スキル」「求める人物像」といったキーワードから、企業が「どんな強み」を求めているかを分析します。

ステップ2:ご自身の「経験」から「根拠(エピソード)」を探す

企業が求める強み(例:「課題解決力」)に対し、ご自身のこれまでのキャリア(前職・現職)から、「私は、その強みを持っています」と証明できる**「具体的なエピソード」**を探し出します。

ステップ3:「3ステップ構成」に当てはめる

「ステップ1」で見つけた強みを「結論」に、「ステップ2」で見つけたエピソードを「根拠」に、そして「入社後にどう貢献するか」を「貢献」として、文章を組み立てます。


4. 【強み別】「自己PR」の書き方(例文)

「例文」の“型”を活用した、具体的な「自己PR」の例文を、強みのカテゴリー別に紹介します。(※これは丸写しせず、ご自身のエピソードに置き換えてください)

例文1:「課題解決力」をアピールする場合

(結論)私の強みは、現状の課題を発見し改善する「課題解決力」です。

(根拠)前職の事務作業において、月次報告書の作成に時間がかかっているという課題を発見しました。そこで、Excelの関数(VLOOKUP)とピボットテーブルを活用した集計フォーマットを独自に作成・導入した結果、月間約10時間の作業工数削減に貢献しました。

(貢献)貴社の〇〇業務においても、常に改善の視点を持ち、業務効率化に貢献したいと考えます。

例文2:「調整力・協調性」をアピールする場合

(結論)私の強みは、異なる立場の人の意見をまとめる「調整力」です。

(根拠)現職(営業職)では、お客様の要望と、社内の開発部門のスケジュールが衝突することが多くありました。私が間に立ち、双方の優先順位をヒアリングし、着地点を提案することで、プロジェクトの納期遵守に貢献しました。

(貢献)貴社の〇〇業務においても、この調整力を活かし、チーム(または、他部署)との円滑な連携役として貢献します。

例文3:「学習意欲・実行力」をアピールする場合(未経験職種)

(結論)〇〇職は未経験ですが、私の強みは目標達成に向けた「学習意欲」と「実行力」です。

(根拠)貴社の業務に活かせると考え、独学で〇〇(資格名、またはプログラミング言語など)の学習を開始し、〇ヶ月で〇〇(資格取得、ポートフォリオ作成など)を達成しました。

(貢献)前職で培った〇〇(ポータブルスキル)と、この学習意欲を活かし、一日も早く貴社の戦力として貢献します。


5. 【注意】履歴書と「職務経歴書」の役割分担

転職(中途採用)の応募者が、自己PRで悩むもう一つの理由が、「履歴書」と「職務経歴書」の書き分けです。

  • 履歴書(履歴書)の自己PR欄→ スペースが限られています。ここには、上記で作成した「3ステップ構成」の**「要約(ダイジェスト)」**を記載します。(目安:200〜300文字程度)
  • 職務経歴書(しょくむけいれきしょ)→ こちらが「本番」です。履歴書に書いた「要約」を裏付ける、**「より詳細なエピソード」や「複数の実績(数字)」**を、A4用紙1〜2枚程度で具体的にアピールします。

履歴書の自己PRは、採用担当者に「お、この人の経験をもっと詳しく知りたい」と思わせ、職務経歴書へと誘導する**「見出し(フック)」**の役割を担っているのです。


6. 結論。「例文」は「型」であり「中身」ではない

履歴書の自己PRに「正解」の例文は存在しません。

「例文」はあくまで、あなたの強みを論理的に伝えるための「型(構成)」を学ぶためのものです。

「型」を学んだら、あとはご自身の足(=企業研究と自己分析)で、「中身(ご自身の言葉と経験)」を埋めていく。

その「誠実さ」と「論理的なアピール」こそが、採用担当者の心に響き、書類選考を通過する鍵となります。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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