履歴書作成時の「計算」。満年齢や在職期間を正確に記載する方法
履歴書における「計算」の重要性
履歴書や職務経歴書を作成する際、私たちは多くの「計算」を行っています。例えば、現在の満年齢、学歴の卒業年、前職の在職期間などです。これらの数字は応募者の経歴を正確に伝えるための基礎情報であり、ここに誤りがあると、書類全体の信頼性が揺らぐことにもなりかねません。採用担当者は、応募者が正確な情報を提供できるか、細部まで注意を払える人物かどうかも見ています。したがって、履歴書における計算は慎重かつ正確に行う必要がございます。
満年齢の正しい計算方法
履歴書で最も基本的な計算が「満年齢」です。満年齢とは、生まれた時点を「0歳」とし、毎年の誕生日の前日が終わる瞬間に1歳年をとるという考え方です。
実務的な計算方法としては、「履歴書の提出日(あるいは記入日)時点」で判断します。例えば、履歴書の提出日が11月5日だとして、ご自身の誕生日が11月10日だった場合、その時点ではまだ誕生日は迎えていないため、1歳引いた年齢を記載するのが正解です。現在の西暦から誕生年の西暦を引いただけの単純な計算では誤りが生じるため、必ず「今年の誕生日を迎えているか否か」を確認してから記載してください。
学歴・職歴の「年号」計算
学歴や職歴欄では、入学年、卒業年、入社年、退社年を正確に記載する必要がございます。和暦(平成、令和など)と西暦(2025年など)のどちらで記載するかは、応募先の指定に従います。指定がなければ、履歴書全体でどちらかに統一するのがマナーです。
特にご自身の卒業年などが曖昧な場合は、年齢から逆算するのではなく、卒業証書や年金手帳などで正確な年を確認することが賢明です。年号の計算ミスは、経歴の詐称を疑われるほどではないにせよ、注意力が不足しているという印象を与えてしまう可能性がございます。
職務経歴書での「在職期間」の計算
職務経歴書では、各企業での「在職期間」を(例:〇年〇ヶ月)と記載することが一般的です。この計算も正確さが求められます。
例えば、「2020年4月入社」から「2025年3月退社」までの場合、在職期間は「5年0ヶ月」となります。計算方法としては、まず月単位で考え、最後に年単位に繰り上げると間違いが少なくなります。退職月と入社月の差を計算し、必要に応じて年から12ヶ月分を借りてくる、といった筆算のような方法が確実です。在職期間は、応募者の定着性やスキルの習熟度を測る目安ともなりますので、正確に算出しましょう。
その他の履歴書における計算項目
ほかにも履歴書には計算が必要な項目がございます。一つは「通勤時間」です。これは、ご自宅の最寄り駅から応募先の最寄り駅までの時間だけでなく、自宅から駅まで、駅から会社までの徒歩やバスの時間も含めた「ドアツードア」での平均的な所要時間を記載します。乗り換え検索サイトなどで複数のパターンを調べ、最も合理的で平均的な時間を計算して分単位で記載するのが一般的です。
また、「扶養家族」の人数も計算が必要です。これは一般的に、所得税法上の扶養控除の対象となる家族(配偶者を除く)の人数を指します。ご自身の状況を正確に把握し、正しい人数を記載する必要がございます。
正確な計算が信頼される書類につながる
履歴書や職務経歴書における計算ミスは、単なるケアレスミスとして片付けられない場合もございます。小さな数字の誤りが、応募者本人の信頼性に関わると判断されることもございます。各種の自動計算ツールや早見表などを活用するのも一つの方法ですが、最終的にはご自身で検算し、すべての数字に責任を持つ姿勢が大切です。正確な計算に基づいた丁寧な書類作成を心がけてください。





