職務経歴書における「前々職」の書き方|伝え方のコツと評価されるポイントを詳しく解説
「前々職」も職務経歴書に書くべき?迷ったときの判断基準とは
転職活動で職務経歴書を作成していると、次のような疑問に直面することがあります。
✅ 「前々職」まで書いたほうがいいの?
✅ 転職回数が多いけれど全部載せると読みづらくならない?
✅ 前々職の経験って今の転職先にとって関係あるの?
このように、「前々職」を職務経歴書に書くべきかどうかは、応募職種や経歴の関連性によって変わります。
この記事では、前々職を職務経歴書にどう記載するか、その必要性、評価されやすい書き方、削る場合の工夫までを丁寧に解説していきます。
「前々職」とは何か?どこまでを職務経歴書に書くべきか
「前々職」とは、現在の勤務先(または前職)よりも前に勤めていた会社のことです。
つまり、少なくとも2社以上の職歴がある人に関わる話になります。
職務経歴書は一般的に、すべての職歴を時系列または逆時系列で記載しますが、すべてを詳細に書くかどうかは戦略次第です。
前々職を職務経歴書に書くべき3つのパターン
✅ 1. 応募職種に直接関係がある場合
たとえ今とは違う業種で働いていても、前々職の経験が応募先の業務と関連していれば、しっかり書く価値があります。
例:
現在は営業職だが、前々職で事務職としてスキルを習得 → 事務職への再転職を希望している
✅ 2. 長期間在籍していた会社である場合
在籍期間が3年以上など比較的長い場合は、キャリアの中核としてアピールできます。
✅ 3. 成果や実績が明確にある場合
過去の職場で表彰歴・プロジェクトリーダー経験・業績向上への貢献などがあれば、前々職でも積極的に記載しましょう。
書かなくてもよい or 簡略にとどめるべきケース
❌ 応募職種に関連性がまったくない
例:現在IT職を希望しているが、前々職が短期の飲食業バイトなど
❌ 在籍期間が極端に短い(数か月未満)
短期離職はマイナス印象を持たれやすいため、記載するなら簡潔に。職務要約や備考で理由を添えるとベター。
前々職の書き方|基本構成と例文
▶ 書くべき要素
- 会社名・在籍期間
- 事業内容(簡潔に)
- 職種・役職・所属部署
- 業務内容
- 実績・成果(任意)
【記載例】前々職の職務経歴書テンプレート
■ 株式会社スカイテック(2015年4月〜2019年3月)
【事業内容】ITソリューション開発・導入支援(従業員300名)
【職種】システムエンジニア(SE)
【業務内容】
・中小企業向けの業務システムの設計・開発
・要件定義、顧客折衝、導入後のフォローアップを担当
・Java、SQLを用いた業務アプリケーション開発(5件)
【実績】
・大手小売企業の受注管理システムを4か月で構築し、業務工数を30%削減
・プロジェクトチームリーダーとして3名のマネジメントを経験
「前々職」をうまく活かす自己PRのコツ
前々職の内容をただ羅列するのではなく、現在のスキルや価値観にどうつながっているかを自己PRに取り入れると説得力が増します。
▶ 自己PR例文(前々職経験を活用)
前々職ではシステムエンジニアとして要件定義から開発・導入までを一貫して担当し、顧客との折衝力やプロジェクト推進力を培いました。現在は営業職ですが、こうした論理的思考や技術的な理解があることで、IT業界における提案営業としての強みにつながっています。今後もこの複合的な経験を活かし、貴社に貢献していきたいと考えております。
書きすぎ防止!前々職を簡潔に記載する方法
複数の職歴がある場合、主要な職歴は詳細に、それ以前は簡潔にまとめるのが一般的です。
▶ 簡略記載の例
■ 株式会社イーストリンク(2012年4月〜2014年8月)
【職種】営業サポート(詳細略)
※主に電話対応・書類作成・受発注業務を担当
このように記載しておけば、職歴の抜けもなく、読みやすさも維持できます。
まとめ|前々職は「必要なら書く」「読みやすく整理する」が正解
✅ 職務経歴書に前々職を書くかどうかは「応募職種との関連性」と「在籍期間・実績」で判断
✅ 書く場合は、業務内容・成果を簡潔に整理して記載する
✅ 複数の職歴がある場合は、詳細と簡略を使い分けて構成
✅ 前々職で得たスキルや経験を、自己PRや志望動機につなげると効果的
前々職は、あなたのキャリア形成を語る上で、意外と重要なピースになります。
「ただ昔の仕事」として片付けず、“今にどうつながっているか”を意識して書くことが、魅力的な職務経歴書につながります。