看護師の転職。職務経歴書フォーマットの選び方と作成ポイント
看護師の転職と職務経歴書の重要性
看護師の転職活動において、職務経歴書は履歴書だけでは伝えきれない自身の専門性や豊富な経験をアピールするための重要な書類です。看護師のキャリアは、勤務する病院の規模や機能(急性期、慢性期、在宅など)、所属する診療科によって、経験する内容が大きく異なります。そのため、自身の経歴を効果的に伝えるためには、適切な職務経歴書のフォーマット(形式)を選ぶことが鍵となります。
看護師に適した主な職務経歴書フォーマット
職務経歴書のフォーマットには、主に時系列に沿って記載する「編年体式」や、職務内容・分野ごとにまとめる「キャリア式」などがあります。自身のこれまでの経歴や、応募先にアピールしたい強みに合わせて、最適なフォーマットを選択することが重要です。
編年体式フォーマット。キャリアの変遷を明確に
編年体式は、過去から現在へと時系列に沿って勤務歴を記載する、最も一般的なフォーマットです。一つの病院で長く勤務し、その中で部署異動や役職(主任、師長など)の昇進を経験してきた看護師の方には、キャリアの変遷や成長の過程が分かりやすく伝わるため適しています。また、経験した施設が比較的少ない場合にも、見やすくまとめることができます。
キャリア式フォーマット。専門性や多様な経験を強調
キャリア式は、時系列ではなく、「〇〇科(例。手術室、ICU、内科)での看護経験」「マネジメント経験」「看護研究・委員会活動」といったように、経験やスキル、分野ごとに経歴をまとめて記載するフォーマットです。
複数の病院や施設を経験している方や、多様な診療科をローテーションしてきた方が、自身の幅広い経験や特定の分野における専門性を強調したい場合に非常に有効です。転職回数が多い場合や、経歴にブランク(空白期間)がある場合でも、スキルの一貫性を示しやすいメリットがあります。
看護師特有の情報をフォーマットに盛り込む
どのフォーマットを選ぶ場合でも、看護師特有の情報を具体的に記載することが不可欠です。勤務した病院や施設については、単に名称だけでなく、「病床数」「看護基準(例。7対1)」「主な診療科」「救急指定の有無」といった概要を補足します。
所属部署(診療科)ごとに、具体的な業務内容(例。化学療法を受けている患者のケア、周術期看護、急変時対応)、使用経験のある医療機器、リーダー業務やプリセプター(新人指導)の経験、参加した委員会活動や業務改善の取り組みなどを、選んだフォーマットの中で分かりやすく記述します。
フォーマット(テンプレート)の活用と見やすさ
職務経歴書のフォーマット(テンプレート)は、作成の助けとなりますが、あくまで雛形です。自身の経歴や応募先の病院・施設が求める人物像に合わせて、項目を調整し、アピールしたい内容が際立つようにカスタマイズすることが重要です。
採用担当者が読みやすいよう、A4用紙1枚から2枚程度に簡潔にまとめ、専門用語を使いすぎず、誰が読んでも理解できる表現を心がけることも、書類選考を通過するための大切なポイントです。





