経理の転職。職務経歴書で専門性と実績を伝える書き方
経理の転職と職務経歴書の重要性
経理職の転職活動において、職務経歴書は自身の専門性と実務能力を伝えるための最も重要な書類です。採用担当者は、応募者がどのレベルの経理業務を、どれだけ正確に、そして主体的に遂行できるのかを厳しく判断します。日常的な伝票処理から、月次決算、さらには年次決算や税務申告といった高度な業務まで、どの範囲の経験を持っているのかを、職務経歴書を通じて具体的に示す必要があります。
職務要約。経理としてのキャリアの核
職務経歴書の冒頭に記載する職務要約は、採用担当者が応募者の全体像を把握する上で非常に重要です。経理としての経験年数、経験してきた業界、そして主に担当してきた業務の範囲(例。日常の経費精算から月次・年次決算の主担当まで)を、3行から5行程度で簡潔にまとめます。自身の専門領域を端的に伝えることが求められます。
職務経歴欄の基本構成
職務経歴欄では、在籍した企業ごとに、会社概要(事業内容、売上高、従業員数など)と、経理部門の体制(例。経理部〇名)を簡潔に記載します。これにより、採用担当者は応募者がどのような事業規模、どのような体制の中で経理業務を遂行してきたのかを具体的にイメージすることができます。
経理業務の詳細な書き方。日常業務
まず、日常的に担当していた業務を具体的に記載します。例えば、「現金出納管理」「預金管理(インターネットバンキング操作)」「伝票起票・仕訳入力」「売掛金・買掛金の管理(入金消込、支払処理)」「経費精算」といった業務内容です。どの程度のボリュームを処理していたのかが伝わると、より分かりやすくなります。
経理業務の詳細な書き方。月次業務
次に、毎月行っていた月次業務を記載します。これは経理としての実務能力を示す重要な項目です。「月次決算業務(試算表の作成、勘定科目明細の作成)」「売上・原価計算」「固定資産管理」「減価償却費計上」「給与計算」「源泉所得税・住民税の納付」「社会保険手続き」など、担当していた業務を正確に記述します。
経理業務の詳細な書き方。年次業務
経理としての専門性をアピールするために最も重要なのが、年次業務の経験です。「年次決算業務(貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書などの作成補助または主担当)」「税務申告関連業務(法人税、消費税、償却資産税などの申告書作成補助)」「年末調整業務」「監査法人対応」「予算作成・予実管理」など、高度な専門知識を要する業務経験は、必ず明記します。
活かせるスキル。会計ソフトとPCスキル
経理業務に不可欠なツールに関するスキルも重要なアピールポイントです。「使用経験のある会計ソフト」(例。勘定奉行、弥生会計、SAP、Oracleなど)は、具体的な製品名を記載します。また、「PCスキル」として、Excelの具体的な操作レベル(例。VLOOKUP関数、ピボTットテーブルを使用したデータ集計・分析)や、Word、PowerPointのスキルも補足します。
業務改善の実績のアピール
経理業務はルーティンワークと捉えられがちですが、その中で行った「業務改善」の実績は、主体性や問題解決能力を示すものとして高く評価されます。例えば、「経費精算システムの導入をサポートし、処理時間を月〇時間削減した」「マニュアルを作成し、業務の標準化に貢献した」「ペーパーレス化を推進した」など、具体的な取り組みがあれば記載します。
自己PR。経理職としての強み
自己PR欄では、経理職に不可欠な「正確性」「迅速性」「責任感」「期限遵守の意識」といった強みを、具体的なエピソードと共にアピールします。また、営業部門や管理部門など、他部署との連携も多い職種であるため、「コミュニケーション能力」や「調整能力」も、自身の強みとして有効です。保有資格(日商簿記検定、税理士試験科目合格など)も、この欄や専用の項目で必ず記載します。





