転職活動と職務経歴書のファイル名。採用担当者に伝わる付け方
転職活動と応募書類のファイル名の重要性
転職活動において、作成した職務経歴書や履歴書を、Eメールへの添付や企業の採用フォームを通じて、データファイルとして提出する機会は非常に一般的になりました。その際、書類の中身だけでなく、その「ファイル名」の付け方にも、応募者のビジネスマナーや配慮が現れます。採用担当者は、日々多くの応募者から送られてくる大量のファイルを管理しています。一目で「誰の」「何の」書類であるかが分かるファイル名を付けることは、採用担当者への最初の配慮であり、スムーズな選考を促すための重要なポイントです。
分かりにくいファイル名が与える印象
もし職務経歴書のファイル名が、「職務経歴書.pdf」といった汎用的な名前や、「doc1.pdf」といった初期設定のまま、あるいは「syokumukeirekisyo」といったローマ字表記であった場合、採用担当者はどう感じるでしょうか。誰の書類かを開封前に判断できず、ダウンロードした後に他の応募者の書類と混同してしまうリスクが生じます。また、ファイル名を変更する手間を採用担当者にかけることになり、「仕事上での配慮が不足しているのではないか」といった、本題とは異なる部分でマイナスの印象を与えてしまう可能性もゼロではありません。
基本的なファイル名の構成要素
採用担当者にとって分かりやすいファイル名には、基本的な構成要素があります。それは、「書類の種類(例。職務経歴書)」「応募者の氏名(フルネーム)」、そして可能であれば「日付」の三つです。これらの要素を組み合わせることで、誰のどの書類であるかが明確になります。
ファイル名に入れるべき要素。書類の種類と氏名
ファイル名には、まず「職務経歴書」あるいは「履歴書」といった、そのファイルが何の書類であるかを明確に示す名称を必ず記載します。そして、最も重要なのが「応募者の氏名(フルネーム)」です。氏名が記載されていないと、採用担当者はどの応募者の書類なのかを特定できません。例えば、「職務経歴書_山田太郎.pdf」や「履歴書(山田太郎).pdf」といった形が基本となります。
日付の記載について
必須ではありませんが、ファイル名に日付(提出日や作成日)を付加することも、管理上有効な方法です。例えば、「20251114_職務経歴書_山田太郎.pdf」のように、ファイル名の先頭あるいは末尾に「YYYYMMDD」形式(例。2025年11月14日)の日付を入れることで、応募者自身も、採用担当者も、いつの時点の書類か(最新版か)を管理しやすくなるという利点があります。
提出時のファイル形式に関する注意点
ファイル名と併せて、提出時の「ファイル形式」にも配慮が必要です。職務経歴書をワード(Word)やエクセル(Excel)で作成した場合でも、そのままの形式で送付すると、応募先企業のPC環境(OSやソフトウェアのバージョンの違い)によっては、作成者が意図した通りのレイアウトで表示されない(文字化けやレイアウト崩れが起きる)恐れがあります。また、第三者による内容の改変も容易になってしまいます。
PDF形式への変換の推奨
特別な指示がない限り、作成した職務経歴書や履歴書は、必ずPDF形式に変換してから送付するのが現在のビジネスマナーとして一般的です。PDF形式であれば、基本的にどの環境でも同じレイアウトで閲覧することができ、内容の意図しない変更も防ぐことができます。
ファイル名は「最初の配慮」
職務経歴書のファイル名は、応募者が採用担当者に対して行う「最初の配慮」の一つです。分かりやすいファイル名を付けるという小さな一手間が、採用担当者の業務をスムーズにし、応募者自身のビジネスマナーの高さを示すことにつながります。書類の内容を万全に整えることと同様に、その「入れ物」であるファイル名の付け方にも意識を向けることが、書類選考を通過するために大切です。





