職務経歴書の自己PR。「添削」で伝わるアピールに改善するコツ

職務経歴書の自己PRと添削の必要性

転職活動において、職務経歴書に記載する「自己PR」は、自身の強みや入社意欲を伝えるための重要な項目です。しかし、職務経歴欄が「過去の事実」を記載するのに対し、自己PRは「自身の強み」をアピールする項目であるため、その内容が独りよがり（主観的）になっていないか、客観的に判断するのは難しいものです。

採用担当者に自身の魅力が正確に伝わっているかを確認し、書類選考の通過率を高めるために、第三者による「添削」を受けることは非常に有効な手段となります。

自己PR添削で得られる具体的なメリット

自己PRの添削を受けることには、多くのメリットがあります。第一に、自身では「当たり前」すぎてアピールポイントとして認識していなかった経験も、客観的な視点（添削）を通すことで、「応募先企業に響く強み」として再発見できる場合があります。

第二に、自身では伝わると思って書いた表現が、採用担当者にとっては分かりにくかったり、具体性に欠けていたりする点を指摘してもらい、より伝わりやすい文章へと改善できます。

第三に、採用担当者がどのような点を評価するのかという「プロの視点」を取り入れることで、アピールすべきポイントの優先順位を整理し、より効果的な構成に練り直すことが可能となります。

自己PRの添削は誰に依頼すべきか

自己PRの添削を依頼する相手としては、いくつかの選択肢があります。最もおすすめできるのは、転職エージェント（人材紹介会社）のキャリアアドバイザーです。彼らは日々多くの応募書類と採用担当者の視点に触れているため、転職市場の動向を踏まえた専門的なアドバイスが期待できます。

その他、ハローワークなどの公的な就職支援機関でも、相談員による無料の書類添削を受けられる場合があります。また、信頼できる友人や知人、あるいは自身のキャリアを理解してくれている元上司などに依頼し、率直な意見をもらうことも参考になります。

添削サービスを最大限に活用するコツ

どの相手に添削を依頼するにせよ、その効果を最大限に引き出すためには心構えが重要です。最も大切なのは、最初から「丸投げ」にするのではなく、必ず自身で一度、キャリアの棚卸しを行い、「たたき台」となる自己PRを作成することです。自身の経験という「事実」は、本人にしか分かりません。

その事実を基に、添削者と対話を重ねてブラッシュアップしていく姿勢が求められます。

添削は「自身の言葉」に落とし込む作業

添削者から受けたアドバイスは素直に受け止めつつも、最終的にその内容に責任を持ち、自身の言葉として納得のいく形に仕上げるのは、応募者自身です。添削のプロセスは、自身のキャリアを客観的に見つめ直し、強みを言語化する絶好の「自己分析」の機会でもあります。客観的な視点を取り入れ、自信を持って提出できる自己PRを完成させることが、転職成功への鍵となります。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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