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職務経歴書はA3サイズで作っても良いのか。見やすさと採用担当者の本音から導く正解

keireki0530
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履歴書はB4サイズやA3サイズ(二つ折り)が一般的であるため、セットで提出する職務経歴書も「A3サイズで作るべきではないか」と迷う方が多くいます。結論から言えば、職務経歴書の基本サイズは「A4」です。しかし、絶対にA3がNGというわけではなく、状況によってはA3(A4の2枚分を1枚にまとめた形式)が許容されるケースもあります。ここでは、なぜA4が推奨されるのかという理由と、A3サイズで作成・提出する場合のメリットとデメリット、そして採用担当者にストレスを与えないための正しい扱い方について解説します。

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職務経歴書におけるA3サイズとは何を指すか

まず前提として、職務経歴書のフォーマット(データ作成時の設定)自体をA3サイズで作ることは推奨されません。一般的に「職務経歴書のA3」と言われるものは、Wordなどで作成した「A4サイズ2枚分」のデータを、印刷する際に「A3用紙1枚(見開き)」に集約した状態を指します。

つまり、データ上の設定はあくまでA4であり、紙で提出する際の出力方法のバリエーションとしてA3が存在するということです。巨大なA3サイズの原稿を1枚で作ってしまうと、一般的なプリンターで印刷しにくく、メール添付などで送付された際も画面で読みづらいため、基本的には避けるべきです。

ビジネス標準は「A4」である3つの理由

多くの企業や転職エージェントが、A3などの変則サイズではなく「A4サイズ(片面印刷)」を推奨するのには明確な理由があります。

1.ファイリングの問題

企業の書類管理はA4サイズが基準です。採用担当者が応募書類をバインダーに綴じる際、A3サイズ(あるいはB4サイズ)が混ざっていると、折らなければならなかったり、端がはみ出してしまったりと管理の手間が発生します。A4で統一されていれば、そのままスムーズにファイリングできるため、読み手に余計なストレスを与えません。

2.閲覧環境の問題

現在は紙ではなく、PDFデータで書類選考を行う企業が増えています。パソコンやタブレットの画面は、基本的に縦長のA4書類をスクロールして読むのに適しています。もしA3横向きのデータが送られてくると、画面に収まりきらず、縮小表示をしたり左右にスクロールしたりする必要が出てきます。これは多忙な採用担当者にとってマイナス要因となりかねません。

3.コピーのしやすさ

面接官の人数分コピーをとる際、A3用紙は複合機の設定を変える手間がかかることがあります。また、自動原稿送り装置(ADF)で詰まりやすいという物理的なデメリットもあります。A4であれば何も考えずにスムーズにコピーが可能です。

あえてA3(見開き)にするメリットと向いているケース

基本はA4ですが、例外的にA3見開き(A4 2枚分を1枚の紙にする)での提出が効果的な場面もあります。それは「面接時に紙で直接手渡す場合」や「郵送提出の場合」で、かつ「経歴全体を一覧で見せたい場合」です。

A4用紙2枚だと、読み手は1枚目をめくって2枚目を見るという動作が必要ですが、A3見開きであれば、左から右へと視線を移すだけでキャリアの全体像を把握できます。特に経歴が長く、2枚にわたる情報をパラパラとめくらずに俯瞰して見てほしい場合には、一覧性が高まるというメリットがあります。ただし、これはあくまで「紙」で見る場合に限ったメリットです。

A3で提出する場合の正しい印刷・設定方法

もし郵送や持参のためにA3用紙で作成する場合は、以下の手順で作成します。

1.データ作成は「A4」で行う

Wordなどの設定はA4サイズのまま、2ページ分の職務経歴書を作成します。

2.印刷設定で「2アップ(2in1)」を選ぶ

プリンターのプロパティで、用紙サイズを「A3」、割り付け設定(集約印刷)を「2ページ/枚」に設定します。これにより、A4の原稿2枚が、A3用紙1枚に並んで印刷されます。

3.二つ折りにする

印刷されたA3用紙を、文字面が外側に来るように(谷折りではなく山折りの状態、あるいは本のように開ける状態)二つ折りにします。これで「A4サイズの冊子」のような形状になります。履歴書(A3二つ折り)と一緒に提出する場合は、サイズが揃って美しく見えます。

PDF提出(Web応募)ならA4一択

注意が必要なのは、Web応募やメール添付で提出する場合です。この場合、紙のサイズを気にする必要はありませんが、データの見やすさが最優先されます。前述の通り、A3横長のPDFデータは画面で見づらいため、必ず「A4縦」の状態でPDF化してください。

「紙で出すならA3見開きでも可、データで出すならA4単ページ」と覚えておけば間違いありません。迷った場合は、ビジネス文書の基本であり、どのような環境でもトラブルが少ない「A4サイズ」を選んでおくのが最も無難で確実な選択です。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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