事務職の職務経歴書サンプルと書き方のポイント
事務職は転職市場において非常に人気が高い職種であり、有効求人倍率が低く競争率が高い傾向にあります。そのため書類選考の段階で多くの応募者が振るい落とされることが一般的です。採用担当者の目に留まり、面接へと進むためには、単なる業務の羅列ではなく、実務能力や貢献度を具体的に伝える職務経歴書を作成する必要があります。本記事では、事務職への転職を目指す方に向け、評価される職務経歴書の書き方と具体的なサンプルを紹介します。
事務職における職務経歴書の重要性
事務職の業務は、営業職のように売上数字で成果を示しにくいという特徴があります。そのため、どのような業務を、どの程度の規模で、どのように工夫して遂行してきたかを具体的に言語化することが求められます。正確性やスピード、周囲との連携、業務改善への取り組みなどが評価の対象となります。採用担当者は職務経歴書を通じて、応募者が自社に入社した際に即戦力として活躍できるか、あるいは組織に馴染めるかを判断します。未経験から事務職を目指す場合でも、これまでの経験から事務職に通じるスキルを見つけ出し、アピールすることが重要です。
職務経歴書の基本的な構成要素
職務経歴書を作成する際は、読み手が短時間で内容を把握できるよう、構成を整えることが大切です。まずは職務要約から書き始めます。これまでのキャリア全体を簡潔にまとめ、どのような経験をしてきたかを数行で伝えます。次に職務経歴の詳細を記載します。在籍した企業ごとに、在籍期間、事業内容、従業員数などの企業概要を記し、その後に具体的な業務内容を記述します。そして活かせる知識やスキル、資格を記載し、最後に自己PRで締めくくります。この流れに沿って情報を整理することで、論理的で読みやすい書類となります。
一般事務の職務経歴書サンプルと解説
一般事務は、電話対応や来客対応、データ入力、書類作成、備品管理など、業務範囲が多岐にわたります。そのため、幅広い業務に対応できる柔軟性と、正確な事務処理能力をアピールすることが効果的です。
職務要約の例文
株式会社〇〇において、約3年間にわたり一般事務として従事してまいりました。電話や来客の対応をはじめ、請求書等の各種書類作成、データ入力業務、備品の発注管理など、社内のサポート業務全般を担当しました。業務の効率化を常に意識し、マニュアルの作成やファイリングシステムの改善にも取り組みました。現在は、これまでの経験を活かし、より専門的な事務スキルを身につけたいと考えています。
業務内容の書き方
業務内容を記載する際は、できるだけ具体的に書くことがポイントです。例えば、電話対応であれば「1日平均30件の受電対応」、書類作成であれば「請求書、見積書、議事録の作成」のように記述します。使用していたソフトやツールも明記すると、スキルレベルが伝わりやすくなります。「エクセルを使用した売上データの集計(VLOOKUP関数、ピボットテーブル使用)」といった書き方が望ましいです。また、新人教育や業務フローの改善など、プラスアルファの取り組みがあれば必ず記載します。
自己PRの例文
正確性とスピードを意識した業務遂行に自信があります。前職では、毎月の請求書発行業務において、フォーマットの統一とダブルチェック体制の導入を提案し、ミスをゼロに抑えるとともに作業時間を20パーセント短縮しました。また、社内外の円滑なコミュニケーションを心がけ、部署間の連携がスムーズに行くよう潤滑油としての役割を果たしてまいりました。貴社においても、事務処理能力とコミュニケーション能力を活かし、業務の効率化と職場環境の向上に貢献したいと考えています。
営業事務の職務経歴書サンプルと解説
営業事務は、営業担当者のサポートが主な役割となります。見積書や注文書の作成、納期管理、顧客対応など、営業活動を裏方として支えるスキルが求められます。
職務要約の例文
株式会社△△の営業部にて、5名の営業担当者のサポート業務を4年間担当しました。受発注処理、見積書作成、納期調整、顧客からの問い合わせ対応などを行いました。営業担当者が営業活動に専念できる環境作りを心がけ、資料作成のサポートやスケジュール管理も積極的に行いました。顧客との信頼関係構築にも努め、顧客満足度の向上に貢献しました。
業務内容の書き方
営業事務では、処理件数やスピード感が重視されます。「月間約100件の受発注処理」「見積書作成(月平均50件)」など、数字を用いて業務量を伝えます。また、イレギュラーな事態への対応経験もアピールポイントになります。「急な納期変更に対する調整業務」や「クレームへの一次対応」などは、調整力や対応力を示す良い材料となります。営業担当者との連携方法や、チーム全体の目標達成にどのように貢献したかも記述すると良いでしょう。
自己PRの例文
先回りしたサポートと臨機応変な対応力を強みとしています。営業担当者のスケジュールや案件の進捗状況を常に把握し、必要な資料や情報を事前に準備することで、商談の成功率向上に寄与しました。また、顧客からの急な依頼に対しても、関係部署と迅速に調整を行い、納期遅れを防ぐことに注力しました。これらの経験を活かし、貴社の営業チームの目標達成を全力でサポートいたします。
経理事務の職務経歴書サンプルと解説
経理事務は、専門的な知識と高い正確性が求められる職種です。日次業務、月次決算、年次決算など、担当していた業務の範囲を明確にすることが重要です。
職務要約の例文
株式会社□□の経理部において、5年間経理業務全般に携わりました。日々の仕訳入力、現預金管理、経費精算から始まり、徐々に業務範囲を広げ、月次決算補助、年次決算補助、税務申告のサポートまで経験しました。会計ソフトは〇〇を使用しており、業務フローの見直しによる決算早期化にも貢献しました。簿記2級の資格を保有しており、正確かつ迅速な処理を心がけています。
業務内容の書き方
経理事務の場合、担当していた業務のレベル感が重要になります。「仕訳入力(月間約300件)」「売掛金、買掛金の管理」「小口現金管理」「月次決算書の作成補助」「年末調整業務」など、具体的な業務項目を列挙します。また、使用していた会計ソフト名やエクセルのスキルレベルも詳細に記載します。業務改善の実績があれば、例えば「経費精算システムの導入に携わり、精算業務の時間を30パーセント削減した」のように具体的に書きます。
自己PRの例文
正確な数値管理と業務改善への意欲を持っています。経理業務においては、1円のズレも許されないという意識を持ち、確認作業を徹底してまいりました。また、ルーチンワークになりがちな業務においても、常に効率化の視点を持ち、エクセルのマクロを活用した集計作業の自動化などを行いました。貴社においても、正確な経理処理と業務効率化の両面から貢献したいと考えています。
採用担当者が注目するポイント
採用担当者は、職務経歴書から応募者の実務能力だけでなく、仕事への取り組み姿勢や人物像も読み取ろうとしています。特に事務職の場合、以下の点が注目されます。
コミュニケーション能力
事務職は、社内の多くの人と関わる仕事です。そのため、円滑なコミュニケーション能力は必須のスキルとなります。自己PRや業務内容の記述において、周囲と協力して業務を進めた経験や、気配りができたエピソードを盛り込むことで、協調性や対人スキルをアピールできます。単に「コミュニケーション能力があります」と書くのではなく、具体的な行動を記述することが大切です。
パソコンスキル
ワード、エクセル、パワーポイントなどのオフィスソフトの操作スキルは、事務職において基本かつ重要なスキルです。どの程度の操作が可能かを具体的に記載することで、即戦力としての評価につながります。例えば、エクセルであれば「VLOOKUP関数、ピボットテーブルの使用が可能」「マクロの修正が可能」など、レベル感がわかるように書きます。また、独自の社内システムの使用経験があれば、新しいシステムへの適応能力を示すことができます。
業務改善への意識
事務職は定型業務が多い傾向にありますが、その中でどのように効率化を図ったかは大きな評価ポイントになります。マニュアルの作成、ファイリング方法の改善、フォーマットの統一、業務フローの見直しなど、自発的に行った改善活動があれば積極的に記載します。受け身ではなく、能動的に仕事に取り組む姿勢を示すことで、他の応募者との差別化を図ることができます。
書類選考通過率を上げるための注意点
素晴らしい経験やスキルを持っていても、職務経歴書の書き方や体裁が悪ければ、その魅力は伝わりません。最後に、書類選考の通過率を上げるために注意すべき点を確認します。
誤字脱字とレイアウト
事務職において、正確性は最も重要な資質の一つです。職務経歴書に誤字脱字があると、「仕事でもミスをするのではないか」という懸念を抱かせてしまいます。提出前に何度も見直しを行い、細かいミスをなくすことが大切です。また、レイアウトが見にくいと、最後まで読んでもらえない可能性があります。見出しを活用し、適度な余白を設けるなどして、パッと見た時に内容が入ってきやすいレイアウトを心がけます。
具体的な数字の使用
業務内容や成果を伝える際は、可能な限り数字を使用します。「多くの処理を行いました」よりも「月間500件の処理を行いました」と書く方が、具体的で説得力があります。処理件数、対応人数、削減時間、達成率など、客観的な指標となる数字を盛り込むことで、実務能力の高さを証明できます。
読み手への配慮
職務経歴書は、自分自身を売り込むためのプレゼンテーション資料です。読み手である採用担当者が、何を知りたいと思っているかを常に意識して作成します。専門用語を多用せず、誰が読んでも理解できる言葉を選びます。また、募集要項をよく読み、企業が求めている人物像やスキルに合わせて、アピールするポイントを調整することも効果的です。企業ごとのニーズに合わせた職務経歴書を作成することで、志望度の高さも伝わります。





