職務経歴書での「前職が社名変更した場合」の正しい書き方とは?|混乱を防ぎ信頼感を高めるポイントを解説
「前職の社名が変わっているけど、どう書けばいい?」
転職活動で職務経歴書を作成する際、「前職で勤めていた会社が社名変更していた」というケースに直面することがあります。
✅ 昔の社名で在籍していたけど、現在は別の社名になっている…
✅ 採用担当者に誤解を与えない書き方がしたい
✅ 履歴書や職務経歴書ではどちらの社名を書くのが正解?
このような悩みは意外と多く、特に上場企業やM&A(合併・買収)が頻繁にある業界ではよくあることです。
この記事では、職務経歴書において前職が社名変更している場合の正しい書き方、注意点、例文、面接での伝え方まで、丁寧に解説していきます。
結論:社名変更があった場合は「旧社名と新社名の両方を明記する」のがベスト
採用担当者にとって最も困るのは、書類に書かれた情報と、現在の企業名・経歴にズレがあることです。
「この会社、今は存在しないの?」「グループ会社?別法人?」など、余計な疑問を持たれてしまう可能性があります。
したがって、「当時の社名」と「現在の社名」を両方記載することで混乱を防ぎ、信頼性のある職務経歴書になります。
書き方の基本ルール|3つの表記方法
✅ 方法①:「旧社名(現:新社名)」と記載する
もっともスタンダードでおすすめの表記方法です。
例:
株式会社エイワ(現:株式会社エイワホールディングス)
在籍期間:2018年4月~2022年3月
✅ 方法②:「現社名(旧:旧社名)」と書く
履歴書や経歴書のフォーマットによっては、新社名を主とすることも可能です。
例:
株式会社エイワホールディングス(旧:株式会社エイワ)
在籍時の社名は「株式会社エイワ」
✅ 方法③:備考で補足する形もOK
企業名欄は旧社名だけにして、備考欄に一言添える方法も自然です。
例:
※在籍当時は「株式会社エイワ」。2021年に「株式会社エイワホールディングス」へ社名変更。
職務経歴書での記載例(社名変更あり)
■ 株式会社エイワ(現:株式会社エイワホールディングス)
【在籍期間】2018年4月 ~ 2022年3月
【事業内容】物流業(全国に15拠点を展開)
【所属部署】営業部 法人担当
【職務内容】
・法人顧客向けの物流提案営業
・見積作成、契約書締結、配送スケジュールの調整
・既存顧客へのフォローアップ、新規開拓
【実績】
・年間契約更新率95%以上を維持
・中小企業向け新規開拓キャンペーンを主導し、3か月で10社の新規受注を獲得
面接での伝え方のポイント
書類だけでなく、面接の中で「前職の社名変更」に触れる場面もあります。その際は、以下のようにシンプルに伝えましょう。
例:
在籍時は「株式会社エイワ」という社名でしたが、2021年に持株会社化に伴い「株式会社エイワホールディングス」に変更となっています。私が勤務していたのは旧社名時代ですが、業務内容や体制に大きな変更はありませんでした。
もし社名変更によって部署や体制、業務内容に変化があった場合は、そのことも簡潔に説明しておくと丁寧です。
よくある質問(Q&A)
Q. 書類には旧社名だけ書いてもいい?
A. 推奨されません。旧社名だけを記載すると、採用担当者が検索しても会社情報が出てこず、不信感につながることがあります。必ず「現:○○」や「旧:○○」と併記しましょう。
Q. 社名変更が複数回ある場合はどうする?
A. 基本は在籍時点の社名と現在の最新社名の2つだけを明記すればOKです。間にもう1つ社名がある場合でも、詳細に書く必要はありません。
Q. グループ内の会社統合(吸収合併)の場合は?
A. 「株式会社A(現:株式会社B)」と書いて問題ありません。吸収合併や統合も社名変更の一種として扱います。
まとめ|「社名変更」は正しく伝えることで信頼を得るチャンスに
✅ 前職の社名が変更された場合は、旧社名と現社名の両方を明記するのが基本
✅ 「(現:新社名)」「(旧:旧社名)」と書くことで、誤解や混乱を防げる
✅ 面接でも、変更経緯を簡潔に説明できるように準備しておくと安心
✅ 情報が整理された職務経歴書は、信頼感を高め、書類選考通過率にも好影響
職務経歴書は“事実を正確かつわかりやすく伝える”ことが最も重要です。
社名変更といった細かな違いも丁寧に整理することで、誠実さや仕事の丁寧さが伝わり、採用担当者に好印象を与えるきっかけになります。
少しの気配りが、あなたの評価を大きく変えることにつながるのです。