職務経歴書に添える「添え状」の正しい書き方と印象を高めるコツ
転職活動では、「履歴書」や「職務経歴書」と並び、意外と見落とされがちな存在に添え状(送付状)があります。特に職務経歴書を提出する際には、この添え状が応募者のビジネスマナーや人柄を伝える最初の一歩となるため、決して軽視してはいけません。
この記事では、添え状の基本構成や書き方のマナー、注意点、そして実際に使える例文までを詳しく解説します。丁寧に書かれた添え状は、職務経歴書の信頼性を高め、採用担当者に良い第一印象を与える重要な役割を果たします。
添え状とは?なぜ職務経歴書に添えるのか
**添え状(送付状)**とは、履歴書や職務経歴書などの応募書類を郵送やメールで提出する際に同封・添付する簡単なあいさつ文のことです。以下のような役割を持ちます。
- 書類の提出目的を明確に伝える
- 応募職種や自分の氏名をわかりやすく知らせる
- 書類の内訳を一覧で提示する
- 丁寧さや誠意を伝え、ビジネスマナーを示す
つまり、添え状は“応募書類をただ送る”のではなく、“応募書類を丁寧に届ける”ための橋渡しの役割を担っています。
添え状の基本構成(職務経歴書を送る場合)
- 宛名(企業名・部署・担当者名)
- 日付
- 差出人情報(氏名・住所・電話番号・メールアドレス)
- 件名(例:応募書類送付の件)
- あいさつ文(時候の挨拶+応募の旨)
- 提出書類の内容(履歴書・職務経歴書など)
- 結びの言葉
この構成を押さえることで、読みやすく、礼儀正しい文面に仕上がります。
添え状の書き方のポイント
1. 企業名や担当者名は正式名称で
「株式会社」や「御中/様」などの敬称は正確に。記入ミスや省略は失礼に当たる可能性があります。
2. 文章は丁寧かつ簡潔に
添え状は長文になる必要はありません。1枚に収まる程度で、要点を押さえて簡潔にまとめましょう。
3. 応募書類の内訳を明記する
職務経歴書を含め、添付・同封している書類を箇条書きで示すと親切です。
4. 手書きよりパソコン作成が一般的
ビジネス文書として扱われるため、ExcelやWordなどで作成したほうが一般的で好印象です。
【添え状の例文】(職務経歴書あり)
株式会社○○○○
人事部 採用ご担当者様
令和6年3月22日
〒123-4567
東京都新宿区〇〇〇〇1-2-3
山田 花子(やまだ はなこ)
TEL:080-1234-5678
Mail:hanako.yamada@example.com
件名:応募書類送付の件
拝啓 貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
このたび、貴社の営業事務職の募集を拝見し、ぜひ応募させていただきたく、必要書類を送付いたします。
つきましては、ご査収のほどよろしくお願い申し上げます。
ご検討の上、面接の機会をいただけましたら幸いです。何卒よろしくお願いいたします。
敬具
記
・履歴書 1通
・職務経歴書 1通
以上
メールで職務経歴書を送付する場合の添え状(本文)
メールで送る場合でも、本文に簡易的な添え状を記載することがマナーです。以下のような構成を基本にしましょう。
【メール本文例】
件名:【応募書類送付】営業事務職応募/山田花子
本文:
株式会社○○○○
人事部 採用ご担当者様
お世話になっております。山田花子と申します。
貴社の求人情報を拝見し、営業事務職に応募させていただきたく、履歴書および職務経歴書をお送りいたします。
ご多忙のところ恐れ入りますが、ご確認のほど何卒よろしくお願い申し上げます。
【添付書類】
・履歴書(PDF)
・職務経歴書(PDF)
―――――――――――――――――
山田 花子(やまだ はなこ)
TEL:080-1234-5678
Mail:hanako.yamada@example.com
まとめ
「添え状」は形式的なものではありますが、採用担当者にとっては応募者の礼儀・配慮・ビジネス文書作成スキルを判断する材料になります。特に職務経歴書を送る場合は、「職務内容や実績はしっかりしているが、基本的なビジネスマナーができていない」というマイナス評価につながらないよう、丁寧な送付を心がけましょう。
わずか一枚の添え状ですが、書き方ひとつであなたの印象を大きく左右することがあります。職務経歴書と同様、心を込めて準備することが大切です。