転職活動において、職務経歴書は「自分の職歴やスキル、実績を伝える最重要書類」です。しかし、自由形式であるがゆえに「どう書くのが正解?」「フォーマットは?」「表現のルールはあるの?」と悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、「職務経歴書 ルール」というキーワードをもとに、
- 書き方や形式に関する基本ルール
- 選考通過率を左右するマナーや構成のポイント
- 言葉遣いやNG表現などの注意点
- 提出時のルール(印刷、PDF、メール添付など)
を分かりやすく解説します。
1. 職務経歴書に「決まった形式」はあるのか?
結論から言えば、職務経歴書に公的に決まったフォーマットはありません。
ただし、書類としてのマナーや読み手(採用担当者)に配慮した「守るべきルール」は多数あります。
2. 職務経歴書の基本ルール【構成・レイアウト編】
✅ A4サイズで作成(1〜2枚が基本)
- WordまたはPDFで作成
- フォントは「MS明朝」「MSゴシック」など読みやすいものを使用
- フォントサイズは10.5〜11pt程度
- 行間は適度に取り、余白を意識して詰めすぎない
✅ 構成ルール(一般的な順番)
- タイトル(職務経歴書)+氏名・作成年月日
- 職務要約(3〜5行程度)
- 職務経歴(在籍企業・期間・業務内容・実績)
- 資格・スキル・使用ツールなど
- 自己PR・志望動機(任意だが書いた方が良い)
3. 内容面のルールと注意点
✅ 守るべき記載ルール
項目 | ルール |
---|
経歴の順番 | 原則「古い順→新しい順(編年体)」が一般的。希望すれば「逆編年体」でもOK。 |
日付の記載 | 西暦で統一する(例:2018年4月 入社)※和暦と混在しないよう注意 |
会社名・部署名 | 正式名称で記載する(略称不可) |
担当業務・実績 | 箇条書きで具体的に。数字を使って客観性を持たせる |
❌ NG表現や避けたい書き方
- 「頑張りました」「努力しました」など抽象的な言葉だけ → ✅ 数字や事実を使う
- 主語がない文体(例:「〜を担当。結果、成功。」)→ ✅ 主語と動詞を明確にする
- 自分がした仕事かどうか分かりづらい表現 → ✅「私は◯◯を行い、◯◯の成果を上げました」
4. 提出時のルール(紙・データ両方)
▶ 郵送・持参の場合のルール
- A4用紙で印刷し、クリアファイルに入れて提出(折らない)
- 片面印刷が基本。両面印刷は避ける
- ホチキス留めは不要(企業により指定があれば従う)
- 履歴書と職務経歴書は別紙で用意する(裏表に印刷しない)
▶ メール・WEB応募の場合のルール
- PDF形式で添付が基本(レイアウト崩れ防止)
- ファイル名は「職務経歴書_氏名.pdf」のようにわかりやすく
- 件名や本文でも「職務経歴書を添付しています」と明記
5. 書き方のルール【職種別のアピール方法も】
職種によってアピールすべきポイントが異なります。以下は一例です。
- 営業職:売上・新規獲得数・契約率など数字で成果をアピール
- 事務職:正確性・スピード・改善提案やサポート力を重視
- エンジニア職:開発環境、使用言語、関わった工程、成果物を明示
- 接客・販売職:リピート率、クレーム対応、売上貢献などを記載
いずれの場合も、「自分の役割」「工夫したこと」「結果」の3点セットで書くと伝わりやすくなります。
6. よくある質問(Q&A)
Q. 職務経歴書と履歴書で内容がかぶっても大丈夫?
▶ はい、**内容の一貫性がある方が重要です。**ただし、職務経歴書ではより詳しく・実績ベースで書くようにしましょう。
Q. 職務経歴書は手書きでもOK?
▶ 現代ではPC作成(Word/PDF)が基本。事務処理能力やビジネスマナーの観点からも手書きは避けるのが無難です。
まとめ|職務経歴書は「自由形式+暗黙のルールあり」
「職務経歴書 ルール」というキーワードが示すように、職務経歴書には形式的な縛りはないものの、**読み手への配慮とビジネスマナーに基づいた“暗黙のルール”**が存在します。
✅ 最後にチェックしたいルール一覧
- A4サイズ・1〜2枚でまとめる
- 西暦表記・古い順で時系列記載
- 会社名、部署名、業務内容は正式に明記
- 数字や実績を使って客観的に記載
- PDF形式での提出が基本(ファイル名も明瞭に)
- 自己PRやスキル欄も活用し、自分の強みを具体化
このような基本ルールを守ることで、職務経歴書の信頼性・読みやすさが格段にアップし、書類選考通過の確率も大きく向上します。あなたの経験と価値が正しく伝わるよう、丁寧な職務経歴書作成を心がけましょう。
ABOUT ME
人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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