就職・転職活動をする際、必ず求められるのが「履歴書」と「職務経歴書」です。
この2つの書類はセットで提出するのが一般的ですが、「どちらにも同じ内容を書けばいいの?」「そもそも何が違うの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、「職務経歴書 履歴書」というキーワードをもとに、
- 履歴書と職務経歴書の違いと役割
- それぞれに書くべき項目と具体的な内容
- 採用担当者がどこを見ているのか
- 作成時の注意点とよくあるNG例
をわかりやすく解説します。
1. 履歴書と職務経歴書の役割の違いとは?
書類名 | 主な目的 | 特徴 |
---|
履歴書 | 応募者の基本情報を伝えるための「プロフィール」 | 決まったフォーマットがあり、簡潔に記載 |
職務経歴書 | 仕事の経験やスキル、実績を詳しく伝える資料 | 自由形式。内容重視で深くアピールできる |
履歴書:人柄や基本情報の確認が目的
- 氏名・住所・連絡先
- 学歴・職歴の簡単な概要
- 資格・志望動機・本人希望欄 など
採用担当者はここで「この人は信頼できそうか」「最低限の応募条件を満たしているか」などを確認します。
職務経歴書:職務内容・スキル・実績をアピールする書類
- どんな会社で
- どんなポジションで
- どんな業務をして
- どんな成果を出したのか
を詳しく説明する“ビジネス文書”です。
2. 具体的に書くべき内容の違い
履歴書に書くこと(例)
- 【学歴・職歴】〇年〇月 △△大学卒業/〇〇株式会社 入社
- 【免許・資格】TOEIC 750点、普通自動車第一種免許
- 【志望動機】貴社の~に共感し、これまでの経験を活かして貢献したいと考え…
➡︎ 基本情報+簡単な職歴・意欲の提示にとどめる
職務経歴書に書くこと(例)
- 【職務要約】営業職として8年間の経験があり、新規開拓・提案営業・チームマネジメントを担当。
- 【職務詳細】2017年~2023年 株式会社○○ 営業部
新規法人顧客開拓、年間売上5,000万円達成、チームリーダーとして5名をマネジメント
- 【スキル・資格】Word、Excel(関数・ピボット)、プレゼン資料作成、提案書作成
➡︎ 各職務の内容や成果、得意分野を明確にアピールする
3. 採用担当者は、履歴書と職務経歴書をどう見ているか?
- 履歴書は「人物像」や「第一印象」の確認
- 職務経歴書は「実力」「再現性」「適性」の判断材料
特に中途採用では職務経歴書が重視され、「どのような経験を積み、どう活かせるか」が選考通過の鍵になります。
4. 履歴書と職務経歴書は内容をリンクさせることが重要!
たとえば、履歴書の「志望動機」で「チームマネジメント経験を活かしたい」と書いたら、職務経歴書でもその経験を具体的に示しましょう。2つの書類で一貫性を持たせることが、説得力につながります。
5. よくあるNG例と改善ポイント
NG例 | 改善案 |
---|
履歴書と職務経歴書がまったく同じ内容 | 履歴書は概要、職務経歴書は詳細という役割分担を意識する |
職務経歴書に“会社名と在籍期間”だけ | 具体的な業務内容や成果、使用スキルまで書いてアピール |
履歴書の志望動機と、職務経歴書の内容がちぐはぐ | 一貫性のあるキャリアストーリーを意識して両方を調整 |
6. 書類の体裁・提出方法についてもチェック!
- 用紙サイズはどちらもA4に統一
- 手書きかPC作成かは企業の指定に従う(一般的にはPC推奨)
- 送付やメール添付時はPDFで保存し、ファイル名も明確にする(例:職務経歴書_山田太郎.pdf)
まとめ|履歴書と職務経歴書は「役割の違い」を理解して書き分けよう
「職務経歴書 履歴書」というキーワードが示すように、この2つの書類は見た目こそ似ていても、役割も重視されるポイントも異なります。
最後のポイント整理
- 履歴書:応募者の「人物像」を知るためのプロフィール
- 職務経歴書:応募者の「ビジネススキル」「経験」「成果」を知るための資料
- 両者の内容に一貫性を持たせ、補完し合う構成にすることが重要
- 採用担当者の視点に立って「読みやすさ」「分かりやすさ」を意識する
職務経歴書と履歴書の役割をしっかりと理解して作成すれば、書類選考の通過率はぐっと上がります。あなたの経験と魅力が伝わるよう、2つの書類を最大限に活かしましょう。
ABOUT ME
人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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