職務経歴書における「実績」の書き方|効果的にアピールするためのコツと具体例
「実績」は職務経歴書の中でもっとも重要な要素の一つ
転職活動で提出する職務経歴書は、単なる“経歴の羅列”ではありません。採用担当者が重視しているのは、「その人が過去にどんな成果をあげてきたか」「企業にどう貢献できそうか」といった**“実績”の部分**です。
✅ 「実績って数字がないと書けないの?」
✅ 「ルーチン業務でも、実績は書ける?」
✅ 「自己PRとの違いは何?」
そんな疑問を感じている方のために、本記事では職務経歴書における“実績”の正しい書き方、アピール力を高める表現方法、職種別の具体例を紹介します。
そもそも「実績」とは?職務内容との違いを整理
項目 | 内容 | 書き方のポイント |
---|---|---|
業務内容 | 担当していた仕事の内容 | 「何をやっていたか」を客観的に記述 |
実績 | 仕事を通じてあげた成果・結果 | 「どう成果を出したか」を数字や事例で示す |
たとえば、営業職であれば:
- 業務内容:法人営業として既存顧客のフォロー、新規開拓を担当
- 実績:年間売上1億円を達成し、部署内1位の成績を記録
つまり、実績は「仕事の結果」であり、あなたがどれだけの価値を提供してきたかを示す証拠なのです。
実績を書く3つの基本ルール
✅ 1. 数値や具体的な成果で書く
→ 売上、件数、比率、期間、コスト削減額など。数字があると説得力が一気に増します。
例:
- 月間売上目標120%を6カ月連続達成
- 業務改善により年間で120時間の作業時間削減を実現
✅ 2. 主語を「私」にする
→ チームでの成果でも、自分がどう関わったかを明確に伝えましょう。
例:
- チーム内で業務フロー改善を提案し、導入後の生産性向上に貢献
✅ 3. 取り組みの背景や工夫も添える
→ 成果に至る過程や自分の役割を簡単に補足することで、人柄や考え方も伝わります。
例:
- クレーム対応マニュアルを見直し、クレーム発生件数を月平均30%削減
実績の記載例|職種別テンプレート付き
▶ 営業職の場合
業務内容:法人営業として新規・既存顧客への提案活動を実施
実績:
- 月平均15社の新規アプローチを行い、年間で8社の新規契約を獲得
- 営業成績は常に上位10%以内、年間売上1.5億円を達成(前年比+25%)
▶ 事務職の場合
業務内容:総務部にて文書管理、備品発注、社内報作成などを担当
実績:
- 書類管理方法をデジタル化し、検索時間を50%短縮
- 備品発注の発注頻度を見直すことで、年間コストを10万円削減
▶ ITエンジニア職の場合
業務内容:Webアプリの設計・開発(フロントエンド・バックエンド)
実績:
- ユーザー登録機能のUIを改善し、登録完了率を15%向上
- 社内システムをPythonで自動化し、工数を月40時間削減
▶ 接客・販売職の場合
業務内容:アパレルショップでの接客販売、レジ、在庫管理など
実績:
- 月間販売個数が店舗平均の約130%を維持
- 顧客アンケートで「接客満足度」で3カ月連続1位を獲得
実績が書けない…と思ったときの対処法
実績といっても、必ずしも「売上」や「数字」だけが対象ではありません。次のような経験も立派な実績です。
実績の例 | 具体的な表現例 |
---|---|
業務改善 | 作業工程を見直し、処理スピードを向上させた |
顧客対応 | 苦情対応によりリピーター獲得に成功 |
教育指導 | 新人育成マニュアルを作成し、早期戦力化に貢献 |
信頼関係 | 担当顧客からの継続受注を3年連続で獲得 |
「成果がない」と思っている方でも、自分が仕事の中で“工夫したこと”“任されたこと”“感謝されたこと”を振り返ると、必ず何かしらの実績につながる要素があります。
実績を書くときのNG例と改善ポイント
NG例 | 改善例 |
---|---|
「頑張りました」 | →「1日20件の電話対応を行い、応対満足度90%を記録」 |
「いろいろ経験しました」 | →「Excelマクロによる報告書の自動化を実施」 |
「チームで成果を上げました」 | →「チームの売上向上施策を提案・実行し、月次売上20%増に貢献」 |
まとめ|実績を具体的に書けば、職務経歴書は強力な武器になる
✅ 実績は「何をやってきたか」だけでなく、「何を成し遂げたか」を伝える部分
✅ 数値・期間・比較・行動の4要素を使って、説得力のある実績に仕上げる
✅ どんな職種・ポジションでも“実績に変換できる行動”は必ずある
✅ 自分の貢献や強みが採用担当者に伝わるように、丁寧に言語化することが大切
職務経歴書の実績欄を強化することは、あなたの仕事の価値を伝える第一歩です。 自分が積み重ねてきた経験に自信を持って、わかりやすく、具体的にアピールしていきましょう。