職務経歴書は「直近のみ」でもOK?書き方のコツと注意点を徹底解説
転職活動において、必ず必要となる書類のひとつが職務経歴書です。職歴のすべてを詳しく書くべきだと思われがちですが、実はケースによっては「直近のみ」の経歴を中心にまとめるスタイルも有効です。
「昔の職歴は今と全く関係ないし、書かなくてもいい?」
「直近の経験だけで職務経歴書をまとめても評価される?」
そうした疑問をお持ちの方に向けて、この記事では「職務経歴書 直近のみ」というテーマで、直近の職歴だけを記載する場合のメリット・デメリット、書き方のポイント、注意点、そして記載例を詳しく解説します。
「職務経歴書は直近のみ」でも大丈夫?
✅ 基本的には、応募職種と関連のある職歴を中心に記載するのが正解です。
そのため、過去の職歴よりも直近の職務経験が応募先に関連している場合は、直近のみを詳細に書くことで、よりアピール力の高い職務経歴書になります。
一方で、過去の職歴に応募職種に関係のある内容が含まれる場合や、長期的なキャリアの流れを示す必要がある場合は、直近だけに限定せずに概要でも記載するのが望ましいです。
直近のみ記載する主なケースとは?
- 転職回数が多く、関連性のある職歴が直近に集中している場合
- キャリアチェンジ後に安定した実績がある場合(過去の職歴は異業種)
- ブランクが長く、再就職後の職務経験を強調したい場合
- 年数が経っている古い職歴が、応募職種に関係ない場合
メリットとデメリット
メリット | デメリット |
---|---|
直近の経験に集中でき、読み手にわかりやすい | 過去の経験を省くことで、スキルや実績の幅が伝わりにくくなる |
応募職種に関係する部分だけを強調できる | キャリアの一貫性が見えにくくなる可能性がある |
職歴が長くなりすぎるのを防げる | 書類選考で「経験が浅い」と誤解される場合がある |
書き方のポイント
① タイトルや職務要約で「直近の職歴中心で記載している」と明記する
例:
「以下、応募職種に関連性の高い直近の職務経験を中心に記載しております」
② 応募職種に関連性が高い業務を中心に、詳細に記述
仕事内容や実績、使用ツール、チーム体制などを可能な限り具体的に記載しましょう。
③ 省略した過去職歴は、簡潔な略歴としてまとめる
「その他の職歴」として数行にまとめると、キャリアの流れは伝えつつも本題に集中できます。
記載例|職務経歴書(直近のみのパターン)
【職務要約】
これまでのキャリアの中で、特に直近3年間は販売職として店舗運営や接客、スタッフ育成に注力してまいりました。現在はマネジメントや顧客満足度向上に取り組んでおり、即戦力として貢献できると考えております。以下、直近の職歴を中心に記載いたします。
【職務経歴】
■ 株式会社ABC(2020年4月~2023年12月)※正社員
職種:アパレル店舗スタッフ → 店長代理
業務内容:
・接客販売、商品陳列、ディスプレイ構成
・売上管理(月商約500万円)、シフト作成
・新人教育(OJT)、販売戦略の立案と実行
・Instagramでの店舗集客(フォロワー+2,000人)
実績:
・2022年度 店舗売上前年比125%を達成
・顧客アンケートにて、店舗満足度95%超を維持
【その他職歴】※応募職種と直接の関連が薄いため略記
・株式会社XYZ(2015年~2020年)/倉庫作業員
・株式会社DEF(2012年~2014年)/飲食店ホールスタッフ
応募先によっては職歴全体が必要なこともある
一部の企業や職種(公務員、教育、金融、医療など)では、職歴の全体像を重視する傾向があるため、直近のみの記載では不十分と判断されることもあります。その場合は、すべての職歴を簡潔でもよいので漏れなく記載するようにしましょう。
面接で聞かれたらどうする?
職務経歴書で直近の職歴しか書いていない場合、面接で「それ以前はどんな仕事をしていましたか?」と聞かれることがあります。過去の職歴を省略した場合でも、口頭で説明できるよう準備しておくことが大切です。
まとめ|直近のみの職務経歴書は「戦略的に使う」
「職務経歴書を直近のみでまとめる」ことは、決して手抜きではありません。むしろ、応募先にとって必要な情報を整理して伝えるという戦略的な書き方です。
大切なのは、**「なぜこの職歴に絞ったのか」**を自分で理解し、採用担当者に伝わるよう工夫すること。応募職種との関連性を意識しながら、読みやすく、魅力的な職務経歴書を作成しましょう。
あなたの“いま”の実力と、これからの可能性をしっかりアピールするために、「直近のみ」の職務経歴書を上手に活用してください。