職務経歴書の書き方・現場監督(施工管理)の経験を伝える方法
現場監督の職務経歴書で重視される点
建設業界における現場監督(施工管理)の仕事は、プロジェクト全体を動かし、無事に完成へと導く非常に重要な役割を担っています。転職活動において職務経歴書を作成する際は、その責任の重さとご自身が果たしてきた役割を、採用担当者に的確に伝える必要があります。採用担当者は、ご自身が持つ「管理能力」と「調整能力」を、具体的な経験を通じて把握したいと考えています。
経験した工事(プロジェクト)の具体化
まず、ご自身がこれまでにどのような現場を経験してきたのかを明確に記載することが重要あります。例えば、建築であれば「マンション」「戸建て住宅」「商業施設」「オフィスビル」、土木であれば「道路工事」「橋梁工事」「河川工事」といった、担当した工事の種類(工法など)を具体的に示します。併せて、そのプロジェクトの「規模感」(例:請負金額、工期、構造、階数、延床面積など)を補足することで、ご自身が経験してきた業務のレベルや責任の大きさが採用担当者に伝わりやすくなります。
施工管理の核となる「4大管理」の示し方
現場監督の核となる業務は、いわゆる「4大管理」に集約されます。職務経歴書には、これらの管理業務をどのように遂行してきたのかを具体的に記述する必要あります。「工程管理」であれば、全体のスケジュール作成や、天候・トラブルに応じた調整業務。「品質管理」であれば、図面通りの施工がされているかのチェックや、各種検査の実施・立ち会い。「安全管理」であれば、現場の巡視、危険予知(KY)活動の主導、安全書類の作成・管理。「原価管理」であれば、実行予算の作成、資材や協力会社への発注・管理、コスト削減の工夫など、ご自身が担当した範囲と役割を明確にします。
調整能力とリーダーシップ
現場監督の仕事は、多くの関係者との連携なくしては成り立ちません。施主(クライアント)、設計事務所、専門工事業者(協力会社)、そして時には近隣住民など、多様な立場の人々と日々行った「調整・折衝」の経験は、ご自身の高いコミュニケーション能力を示す強力なアピールポイントとなります。また、現場の作業員や部下(若手社員)をまとめ、指導し、チームとしてプロジェクトを推進した「リーダーシップ」や「マネジメント経験」も、ご自身の価値を高める重要な要素であります。
保有資格による専門性の証明
ご自身の技術力と知識を客観的に証明するのが、保有する「資格」であります。「建築施工管理技士(1級・2級)」や「土木施工管理技士(1級・2級)」、あるいは「建築士(一級・二級)」といった国家資格は、ご自身の専門性を示す上で不可欠な情報であります。取得した年月と共に、必ず正式名称で正確に記載します。
安全・品質への具体的な貢献
担当したプロジェクトを、無事に工期通りに完成させたという事実に加え、そのプロセスにおけるご自身の具体的な「貢献」を補足することも有効あります。例えば、「〇年間、担当現場での無事故・無災害を継続した」といった安全管理への取り組みや、「〇〇という工夫を行い、品質向上(または工期短縮)に寄与した」といった業務改善の実績は、ご自身の主体性と高い職業意識を示すものとなります。





