ビズリーチを活用した転職活動。履歴書と職務経歴書の書き方とスカウト獲得のコツ

ビズリーチにおける履歴書と職務経歴書の重要性

ハイクラス層向けの転職サイトとして知られるビズリーチを利用して転職活動を行う場合、履歴書や職務経歴書の役割は一般的な転職サイトとは少し異なる側面を持っています。ビズリーチは企業やヘッドハンターからスカウトが届くプラットフォームであり、登録した情報の質がスカウトの量と質に直結するという特徴があります。そのため、単に経歴を記録するだけでなく、自身の市場価値をプレゼンテーションするための戦略的な書類作成が求められます。ここではビズリーチの特性を活かし、希望するキャリアを実現するための履歴書および職務経歴書（レジュメ）の書き方について解説します。

Web履歴書と添付書類の違いを理解する

ビズリーチでの活動においてまず理解しておきたいのが、サイト上で入力するWeb履歴書（レジュメ）と、ファイルとして添付する履歴書・職務経歴書の役割の違いです。Web履歴書は、ヘッドハンターや企業の採用担当者が候補者を検索する際に参照するデータであり、スカウトを受け取るための入り口となる非常に重要な情報です。一方で、ファイルとして添付する履歴書や職務経歴書は、具体的な選考に進んだ際に正式な応募書類として使用されるものです。まずはWeb履歴書の内容を充実させて採用担当者の目に留まるように工夫し、その上で詳細な実務能力を伝える添付書類を準備するという二段構えの対策が必要となります。

スカウトを引き寄せる職務要約の書き方

Web履歴書の中で採用担当者が最初に目を通すのが職務要約です。数多くの候補者の中から詳細ページを開いてもらうためには、この部分で自身のキャリアの核心を簡潔かつ魅力的に伝える必要があります。具体的には、経験年数や経験した業界、職種といった基本情報に加え、自身が保有する最大の強みや実績を数値を用いて記載します。例えば、マネジメント経験がある場合はその規模や人数を、営業職であれば売上実績や達成率を具体的に記述します。抽象的な表現ではなく客観的な事実を並べることで、即戦力としての期待値を高めることができます。

検索されることを意識したキーワードの選定

ヘッドハンターや企業の採用担当者は、特定のスキルや経験を持つ人材を探すためにキーワード検索を活用しています。そのため、自身のWeb履歴書や職務経歴書の中に、検索されそうなキーワードを意図的に盛り込むことが重要です。例えば、特定の業界用語や業務システム名、取得している資格の正式名称、担当したプロジェクトの種類などを具体的に記載します。略称ではなく正式名称で記載することで検索にヒットする確率を高めると同時に、専門性の高さをアピールすることにもつながります。自身のキャリアを棚卸しし、市場で需要の高いキーワードが漏れていないかを確認する作業が欠かせません。

職務経歴書で実績とプロセスを詳細に伝える

ファイルとして添付する職務経歴書では、Web履歴書よりもさらに踏み込んだ内容を記述します。ここでは単に業務内容を羅列するのではなく、課題解決のプロセスを重視した書き方が求められます。どのような課題に対して、どのような施策を立案し実行したのか、そしてその結果どのような成果が得られたのかというPDC（Plan・Do・Check）のサイクルを論理的に記述します。ハイクラス層の転職では、結果だけでなく再現性のある行動特性が評価されるため、成功に至るまでの思考プロセスや行動様式を具体的に示すことが重要です。

ヘッドハンターの視点を活用したブラッシュアップ

ビズリーチを利用する大きなメリットの一つに、ヘッドハンターとの接点を持てるという点があります。優秀なヘッドハンターは、業界の動向や企業の採用ニーズを熟知しています。彼らからスカウトを受けた際には、自身の職務経歴書に対するフィードバックを求めることも有効な手段です。第三者の視点、特にプロフェッショナルな視点からのアドバイスを取り入れることで、自分では気づかなかった強みや改善点が明らかになり、書類の完成度をさらに高めることができます。

定期的な情報の更新と鮮度の維持

最後に重要なのが、登録情報を定期的に更新することです。ビズリーチのシステム上、情報の更新日が新しい候補者は、採用担当者の検索結果で上位に表示されやすくなる傾向があります。また、直近の業務経験や新たに習得したスキルをこまめに追加することで、常に最新の自身の価値を市場に提示することができます。職務経歴書は一度作成して終わりではなく、自身のキャリアと共に成長させ続けるものという意識を持ち、定期的な見直しと更新を行うことが、良質なスカウトを獲得し転職を成功させるための鍵となります。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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