履歴書写真でタートルネックはNG?採用担当者が抱く印象と避けるべき理由
寒い季節の転職活動では、防寒性も高くスタイリッシュに見えるタートルネックやハイネックのニットを着用したくなるものです。オフィスカジュアルが浸透している現代において、面接の場や普段の勤務では許容されることの多いアイテムですが、履歴書の写真撮影においても同様に着用してよいのか悩む方は少なくありません。結論から申し上げますと、履歴書の写真においてタートルネックの着用は避けるのが無難であり、書類選考の通過率を少しでも高めたいのであれば推奨できません。ここでは、なぜタートルネックが履歴書写真に適さないのか、その理由と採用担当者に与える心理的な影響について詳しく解説します。
首元が隠れることで生じる閉鎖的な印象とデメリット
履歴書の写真において最も重要なのは、応募者の「顔」と「表情」を明るくはっきりと見せることです。タートルネックは首全体を覆ってしまうため、視覚的に顔の輪郭が強調されすぎてしまったり、首が短く見えて全体のバランスが悪くなったりすることがあります。また、心理学的な観点から見ると、首元を隠す服装は「防衛本能」や「秘密主義」の表れと捉えられることがあり、採用担当者に対して「心を閉ざしている」「頑固そう」「コミュニケーションが取りづらそう」といったネガティブな印象を無意識のうちに与えてしまうリスクがあります。ビジネスにおいては、オープンで社交的な姿勢が好まれるため、首元や鎖骨周辺を適度に見せることで、すっきりと明るい印象を演出するほうが圧倒的に有利です。
季節感が強すぎる写真は使い回しの疑いを生む
タートルネックは明らかに冬を連想させるアイテムです。履歴書の写真は、採用された場合に社員証に使われたり、人事データとして長期間保管されたりする可能性があります。もし採用選考が春先まで長引いた場合や、入社後にその写真が使用された場合、タートルネックを着ている写真は季節外れで違和感のあるものとなってしまいます。また、採用担当者は「この写真は冬に撮ったものを使い回しているのではないか」という疑念を抱くかもしれません。常に最新の状態で、どの季節に見ても不自然ではない写真を用意することがビジネスマナーです。そのため、季節感を特定させないスーツや、通年素材のブラウス、カットソーなどを選ぶことが、常識あるビジネスパーソンとしての賢明な選択となります。
男性はスーツにネクタイが絶対的なスタンダード
男性の場合、履歴書写真における服装のルールは非常に明確です。クリエイティブな職種などの例外を除き、スーツに白いワイシャツ、そしてネクタイ着用が絶対的なスタンダードです。ジャケットの下にタートルネックを合わせるスタイルは、IT企業のCEOや建築家のような一部の職種や立場では「洗練されたスタイル」として認知されていますが、これから採用面接を受ける求職者が行うにはリスクが高すぎます。「TPO(時・所・場合)をわきまえていない」「カジュアルすぎる」「格好をつけている」と判断される可能性が極めて高いため、個性を出すのは入社して実績を作ってからにすべきです。まずは基本に忠実なスタイルで、誠実さと真面目さをアピールすることに徹してください。
女性がインナーとして選ぶ際の注意点と代替案
女性のオフィスカジュアルにおいては、ジャケットのインナーとしてタートルネックを着用することは珍しくありません。しかし、写真映えという観点ではやはりベストな選択とは言えません。首が隠れることで顔色が暗く見えたり、ジャケットの中で着膨れして見えたりするからです。もしどうしても首元の詰まった服を着る必要がある場合は、タートルネックではなく、少し襟の立ち上がった「ボトルネック」や「モックネック」程度のものを選び、素材は薄手で光沢感のあるものにします。しかし、最も好印象なのは、やはり鎖骨が見えるラウンドネックやスクエアネックのカットソー、あるいはスキッパーカラーのブラウスです。首元に肌色が見えることで「抜け感」が生まれ、表情が明るく、親しみやすい雰囲気になります。
クリエイティブ業界などの例外と最終的な判断基準
アパレル業界や美容業界、デザイン事務所など、ファッションセンスや個性が重視される業界では、黒のタートルネックなどが「モードで知的」な印象としてプラスに働くケースも稀にあります。しかし、それはあくまで例外的なケースであり、その企業の社風や求める人物像を深く理解している場合に限られます。一般的な企業の事務職や営業職、公務員などに応募する場合は、リスクを冒してタートルネックを選ぶメリットは一つもありません。写真撮影の際は、自分がおしゃれに見えるかどうかよりも、相手がどう受け取るかを最優先に考える必要があります。迷ったときは、「誰が見ても不快感を持たない」「最も清潔感がある」服装を選ぶことが、書類選考を突破するための鉄則です。





