履歴書写真で耳は出すべき？採用担当者に「清潔感」と「知性」を伝える顔周りの法則

転職活動における履歴書の写真は、採用担当者が応募者の第一印象を判断する上で非常に大きなウェイトを占めています。その中で、意外と多くの人が悩むのが「耳を出すべきかどうか」という問題です。普段のヘアスタイルでは髪で耳を隠している方も多いですが、証明写真という公的な場において、それがマナー違反になるのか、あるいは出したほうが有利になるのかは気になるところです。実は、耳を出すか出さないかは、顔の明るさや清潔感を大きく左右し、合否に影響を与える可能性すらある重要なポイントです。ここでは、書類選考を通過するために知っておくべき、履歴書写真における耳の扱い方と、好印象を与える顔周りの作り方について詳しく解説します。

耳を出すことで得られる圧倒的な清潔感と信頼性

結論から申し上げますと、履歴書の写真においては、男女問わず「耳を出す」スタイルのほうが圧倒的に好印象を与えます。その最大の理由は、耳を見せることで顔の輪郭がはっきりと見え、物理的に光が当たる面積が増えるため、表情がパッと明るく健康的になるからです。髪で顔の側面が覆われていると、どうしても影ができやすく、全体的に暗い印象や、どこか自信がなさそうな閉鎖的な雰囲気になってしまいます。また、心理学的にも耳を出すことは、相手の話をしっかりと聞く姿勢や、隠し事のないオープンな性格を表すと言われており、採用担当者に対して「誠実さ」や「素直さ」を無言のうちにアピールすることができます。特に中途採用では、スキルだけでなくコミュニケーション能力や協調性が重視されるため、耳を出して明るい表情を見せることは、信頼獲得への近道となります。

男性は耳にかかる髪を短く整えるのが絶対条件

男性の場合、耳周りの髪の処理は「清潔感」のバロメーターとして厳しくチェックされます。サイドの髪が耳にかかっている状態は、ビジネスシーンにおいて「身だしなみが整っていない」「だらしない」と判断される代表的なNG例です。耳全体が完全に見えるように短くカットするか、サイドをすっきりと刈り上げたスタイルにすることで、爽やかで精悍な印象を与えることができます。もし髪を伸ばしている途中であっても、撮影の時だけはジェルやワックスを使ってサイドの髪を後ろに流し、耳をしっかりと露出させるセットが必要です。耳周りがすっきりしているだけで、仕事ができるスマートな印象になり、営業職や接客業はもちろん、どのような職種においてもプラスの評価につながります。

女性はサイドの髪を耳にかけて知性と明るさを演出する

女性の場合、普段はボブヘアやロングヘアで耳を隠している方も多いですが、履歴書写真ではサイドの髪を耳にかけるスタイルが推奨されます。髪を耳にかけることで、フェイスライン（顎のライン）が見え、すっきりと洗練された知的な印象を与えることができます。特にショートボブやミディアムヘアの方は、髪を下ろしたままだと顔の幅が強調され、重たい印象になりがちですが、耳にかけるだけで抜け感が生まれ、垢抜けた雰囲気になります。ロングヘアの方で、髪を後ろで一つに束ねる場合も、サイドの髪をきっちりとまとめることで、きちんとしたフォーマルさを演出できます。もし「顔が大きく見えるのが嫌だ」という理由で躊躇される場合は、完全に全ての髪をかけるのではなく、もみあげ部分のごく少量の髪を残してバランスを取る方法もありますが、基本的には潔く出したほうが、自信に満ちた美しい表情に見えることが多いです。

耳の形にコンプレックスがある場合の対処法

中には、立ち耳や耳の大きさなどのコンプレックスがあり、どうしても耳を出したくないという方もいらっしゃるでしょう。履歴書写真はコンテストではないため、必ずしも耳を「全開」にする必要はありません。大切なのは、表情が明るく見え、清潔感が損なわれないことです。コンプレックスがある場合は、無理に全てを出すのではなく、髪の隙間から耳の一部が見える程度にセットしたり、片耳だけを出してアシンメトリーなスタイルにしたりするのも一つの方法です。片方の耳が出ているだけでも、両方を隠している状態に比べれば、顔の明るさは格段に変わります。また、写真館で撮影する場合は、カメラマンに相談して、照明の当て方や顔の角度を調整してもらうことで、耳を目立たなくしつつ、好印象な写真を撮ることが可能です。

撮影中に後れ毛が落ちてこないための工夫

耳を出して撮影する際に最も注意しなければならないのが、セットの崩れです。撮影中に少し動いたりお辞儀をしたりした拍子に、耳にかけた髪がパラパラと落ちてくると、非常にだらしない印象を与えてしまいます。これを防ぐためには、耳にかけた髪をスプレーでしっかりと固めるか、見えない位置でヘアピンを使って固定することが重要です。特に髪がサラサラで滑りやすい方や、レイヤー（段）が入っていて短い髪が多い方は、ワックスを馴染ませてから耳にかけると、まとまりが良くなります。また、耳を出した際に目立つのがピアスホールです。ビジネスにおいて過度な装飾は不要ですので、撮影時はピアスやイヤリングを外し、アクセサリーに頼らない素顔の清潔感で勝負することが、採用担当者への礼儀となります。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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