履歴書をMacで作成。Pages・NumbersはOK? 提出時の必須マナー(PDF化)も解説
転職活動(中途採用)で履歴書を準備する際、Mac(マッキントッシュ)ユーザーの方は、「WindowsのWordやExcelがなくても、履歴書は作れるのだろうか?」と不安に思うことがあるかもしれません。
また、Macに標準搭載されている「Pages(ページズ)」や「Numbers(ナンバーズ)」といったソフトを使っても良いのか、悩む方も多いようです。
結論から言いますと、Macを使って履歴書を作成することは、全く問題ありません。
しかし、Macで作成した履歴書を、Windowsが主流である企業(採用担当者)に提出する際には、**「絶対に守らなければならないマナー」**が存在します。このルールを知らないと、せっかくの応募書類が読まれもせず、選考対象から外されてしまう危険性すらあります。
ここでは、Macユーザーが履歴書を作成する正しい方法と、その注意点について詳しく解説します。
1. Macで履歴書を作成する「主な方法」
Macで履歴書を作成する方法は、主に以下の3つです。
方法1:Microsoft Office for Mac(Word/Excel)を使う
もし、ご自身のMacに「Word(ワード)」や「Excel(エクセル)」がインストールされているなら、これが最もトラブルの少ない方法です。Windowsとの互換性が高く、インターネット上で配布されている豊富な履歴書テンプレート(雛形)の多くを、レイアウト崩れを心配せずに利用できます。
方法2:Apple iWork(Pages/Numbers)を使う
Macに標準搭載されている「Pages(Wordに相当)」や「Numbers(Excelに相当)」を使って作成する方法です。WordやExcelを持っていなくても、履歴書を作成できます。
ただし、後述する**「テンプレートの互換性」と「提出ファイル形式」**に、細心の注意が必要です。
方法3:Webサービス・アプリを利用する
ソフトに依存しない方法として、Googleドキュメント/スプレッドシートや、転職サイト(マイナビ、タウンワークなど)が提供する「履歴書作成ツール」を、ブラウザ(SafariやChrome)上で利用する方法もあります。
2. テンプレート(雛形)の選び方と「レイアウト崩れ」のリスク
履歴書を一から作成するのは大変なため、インターネット上から「テンプレート(雛形)」をダウンロードして利用するのが一般的です。しかし、ここにMacユーザーの最初の落とし穴があります。
【最重要】Excel用のテンプレートは「レイアウト崩れ」に注意
インターネット上で無料配布されている履歴書テンプレートの大多数は、「Excel(エクセル)用」(.xlsxファイル)です。
Excel用のテンプレートを、Macの「Numbers」で無理やり開くことも可能ですが、ソフトが異なるため、セルの幅や高さ、フォントの種類、枠線の設定などが正しく認識されず、レイアウトが大きく崩れてしまう可能性が非常に高いです。
レイアウトが崩れた(枠線から文字がはみ出している、など)履歴書は、「注意力が不足している」「PCスキルが低い」と判断され、採用担当者に最悪の印象を与えます。
Macでのテンプレートの「最適解」
- 「Numbers専用」のテンプレートを、「履歴書 テンプレート Numbers」などで検索してダウンロードする。
- もしExcel用を使う場合は、レイアウト崩れをご自身で完璧に(A4サイズ1枚に収まるよう)修正する。
3. 【必須マナー】提出は「PDF形式」が絶対のルール
テンプレートの問題をクリアし、履歴書が完成しても、安心してはいけません。
Macで作成した履歴書を「ネット提出(メール添付など)」する際、その「ファイル形式」が、あなたの合否を分ける可能性があります。
なぜ「Pages」や「Numbers」のまま提出してはダメなのか
MacのPagesで作成したファイル(.pages)や、Numbersで作成したファイル(.numbers)は、Apple製品独自の形式です。
一方、世の中の企業の多く(採用担当者)は、Windows(ウィンドウズ)のパソコンを使用しています。Windowsのパソコンでは、.pages や .numbers のファイルは、標準では開くことすらできません。
もし、あなたがこのファイル形式のまま履歴書を送付した場合、採用担当者はそれを見ることができず、「相手の環境を配慮できない、ビジネスマナーを知らない人だ」と判断され、その時点で選考対象から外されても文句は言えません。
唯一の正しい提出形式:「PDF」への書き出し
この致命的なミスを防ぐため、Macで履歴書が完成したら、必ず**「PDF形式」**に変換(書き出し)して提出する必要があります。
PDFファイルであれば、MacでもWindowsでも、スマートフォンでも、誰でも作成者の意図した通りのレイアウトで閲覧することができます。これは、ビジネス文書のやり取りにおける「標準マナー」です。
MacからPDFへの「書き出し(エクスポート)」方法
PagesやNumbersでの書き出しは簡単です。
メニューバーの「ファイル」から「書き出す」を選択し、「PDF…」を選びます。これで、作成した書類がPDFファイルとして保存されます。
4. 書き出した「PDF」の最終確認を忘れずに
NumbersやPagesからPDFに書き出す際、ご自身が意図しない範囲が設定されてしまい、A4サイズ1枚に収まるはずが2ページにまたがってしまったり、文字や枠線が途中で切れてしまったり、といったトラブルが起こることがあります。
必ず、書き出した後のPDFファイルを、ご自身で一度開いてください。
そして、A4サイズ1枚(または2枚)として体裁が整っているか、レイアウト崩れや文字切れがないかを、隅々まで最終確認してから提出する。この「ひと手間」が、あなたの丁寧さを示します。
また、PDF化した後のファイル名も、「名称未設定.pdf」や「履歴書.pdf」では不親切です。
「履歴書(氏名)_20251107.pdf」「履歴書_山田太郎.pdf」
このように、「何の書類か」「誰の書類か」が一目で分かるファイル名に変更することが、社会人としての最後の配慮です。
5. 結論。MacでもOK。ただし「レイアウト」と「PDF化」を徹底
Macユーザーが履歴書を作成することは、全く問題ありません。
しかし、それはあくまで「作成ツール」の話です。応募先企業(採用担当者)に提出する際は、
- 「レイアウトが崩れていない」(テンプレートの互換性に注意)
- 「必ずPDF形式に書き出す」(Pages/Numbersのまま送らない)
という、Windows環境の相手への「配慮」を徹底することが、書類選考を通過するための絶対条件となります。
便利なツールを賢く使い、採用担当者への配慮を忘れず、転職活動を成功させましょう。





