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履歴書の職歴欄における「請負」の正しい書き方とプロとしての実績アピール術

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フリーランスや個人事業主として活動していた期間、あるいは特定の企業と「請負契約(業務請負)」を結んで仕事をしていた期間を履歴書にどのように記載すべきか悩む方は少なくありません。正社員としての雇用契約とは異なるため、「入社」や「退社」といった一般的な用語を使ってよいのか、どのように書けば経歴詐称にならず、かつ魅力的に伝わるのかという疑問が生じます。

請負契約での就業経験は、高い専門性と実務能力の証明になります。しかし書き方を誤ると、雇用形態を偽っていると誤解されたり、経歴が不安定であると判断されたりするリスクもあります。ここでは履歴書の職歴欄における請負契約の正しい記載マナーや、契約終了時の表現、そしてプロフェッショナルとしての実力をアピールするためのポイントについて詳しく解説します。

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「入社」は使わないのが鉄則である請負契約の書き出しマナー

履歴書の職歴欄を作成する際、最も注意すべき点は「入社」という言葉を使わないことです。入社とは、企業と労働契約(正社員、契約社員、パート・アルバイトなど)を結んで組織の一員となることを指します。一方、請負契約は「仕事の完成」を目的とした企業対個人のビジネス契約であり、雇用関係は発生していません。そのため、入社と書いてしまうと経歴詐称とみなされる恐れがあります。

請負契約の場合、書き出しは「契約の締結」や「開業」という事実を記載します。個人事業主として複数のクライアントから仕事を請け負っていた場合は「個人事業主として開業」と記載し、屋号がある場合はそれも併記します。特定の企業一社のみと専属に近い形で契約していた場合は、「株式会社〇〇と業務請負契約を締結」あるいは「同社と業務委託契約を締結」と記載するのが正確で丁寧な表現です。雇用関係がないことを明確にしつつ、ビジネスパートナーとして業務を行っていた事実を伝えます。

個人事業主として請負業務を行っていた場合の具体的な記載例

フリーランスとして独立し、様々な企業から案件を請け負っていた場合は、開業した事実と、主な職務内容を記載します。

年月の記載

令和〇年〇月

内容の記載

個人事業主として開業(屋号:〇〇デザイン事務所)

主にWebサイトの制作、ロゴデザインの請負業務に従事

【主な取引先】株式会社A、株式会社Bなど

このように記載することで、組織に属さずに自律して業務を行っていたことが伝わります。取引先企業が多数ある場合は、すべてを履歴書に書くと煩雑になるため、主要な取引先や知名度の高い企業を抜粋して記載するか、「大手通信会社や広告代理店を中心に案件を受注」といったように業界や規模感を示す書き方も有効です。詳細は職務経歴書で補足するという役割分担を意識してください。

特定企業と請負契約を結んでいた場合の具体的な記載例

特定の企業に常駐したり、継続的にその企業の案件のみを扱っていたりした場合の書き方は、所属していた感覚に近くなりますが、あくまで契約形態は請負であることを明記します。

年月の記載

令和〇年〇月

内容の記載

株式会社〇〇と業務請負契約を締結

同社の配送センターにおけるシステム開発プロジェクトに参画(プログラマー)

括弧書きで「(個人事業主として契約)」と添えるのも親切です。また、もしエージェント会社などを介して請負契約を結んでいた場合は、「株式会社〇〇(エージェント名)より紹介を受け、株式会社△△(クライアント名)の業務を請負」といった形で、商流がわかるように記載すると採用担当者は契約関係を正確に把握できます。

契約終了時の書き方は「退社」ではなく「契約期間満了」

業務を開始した時と同様に、業務が終了した際も「退社」という言葉は使用しません。退社は会社を辞めることを意味するため、雇用関係のない請負契約には適さないからです。

正しい締めくくり方は、契約が期間満了で終了した場合は「契約期間満了につき契約終了」と記載します。自身の都合やプロジェクトの完了によって終了した場合は「業務完了につき契約終了」あるいは単に「契約終了」と記載します。個人事業主を廃業して法人へ就職する場合は「一身上の都合により廃業」と記載することで、フリーランス期間の区切りを明確に伝えます。在職中の場合は「現在に至る」と記載するのではなく、「現在も同社との契約を継続中」や「現在に至る(個人事業主として活動中)」と状況を具体的に書くことが望ましいです。

請負と派遣や契約社員との違いを明確にする重要性

履歴書を書く上で混同しやすいのが、請負(業務委託)と、派遣社員や契約社員との違いです。派遣や契約社員は雇用契約に基づいているため「入社」「退社」を使用しますが、請負はあくまで成果物の納品や業務の遂行に対する対価を受け取る契約です。

この違いを曖昧にしたまま履歴書を作成すると、採用担当者は「この期間はどのような立場で働いていたのか」が分からず、キャリアの確認に時間を要してしまいます。特にITエンジニアやクリエイティブ職、建設業などでは、同じ現場に正社員、派遣、請負のスタッフが混在していることがよくあります。自身がどの立場で、どの程度の責任範囲を持っていたのか(指揮命令系統がどこにあったか)を明確にすることは、実務能力を正しく評価してもらうための必須条件です。

請負経験を「成果へのコミット力」としてアピールする

請負契約で働いていた経験は、正社員への転職において強力な武器になります。請負は「成果物」に対して報酬が支払われる契約形態であるため、プロセス以上に結果が重視されます。そのため、請負で実績を積んできたということは、納期を守るスケジュール管理能力、要求された品質を満たす技術力、そして自分自身を律する自己管理能力が高いことの証明になります。

職務経歴書や自己PR欄では、単に業務内容を書くだけでなく、「請負契約という厳しい環境下で、納期遅延ゼロを達成した」「クライアントの要望以上の提案を行い、継続契約を獲得した」といったエピソードを盛り込んでください。組織に依存せず、個の力でビジネスを成立させてきた経験は、即戦力を求める企業にとって非常に魅力的な要素となります。正しい書き方で経歴を整理し、プロフェッショナルとしての信頼感を勝ち取ってください。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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