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農業経験を履歴書でどうアピールするか。職歴欄の正しい書き方と効果的な自己PR作成術

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農業に従事していた経験は、体力や忍耐力だけでなく、計画性や経営感覚など多くのビジネススキルを内包した立派なキャリアです。しかし、一般的な会社員とは働き方や雇用形態が異なるケースも多く、転職活動において履歴書や職務経歴書にどのように記載すればよいのか迷う方は少なくありません。

農家から一般企業へ転職する場合、あるいは一般企業から農業法人へ転職する場合など、シチュエーションによってアピールすべきポイントは異なります。ここでは農業経験を履歴書の職歴欄に正しく記載するルールや、農業で培ったスキルを魅力的に伝えるための自己PRの書き方について詳しく解説します。

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雇用形態によって異なる職歴欄の書き出しと締めくくり

履歴書の職歴欄を作成する際、最初に注意すべき点は雇用形態による書き分けです。農業といっても、農業法人に雇用されていた場合と、自営(個人事業主)で行っていた場合、あるいは実家の家業を手伝っていた場合では、使用する用語が異なります。

農業法人に正社員やパートとして雇用されていた場合は、一般的な企業と同様に「株式会社〇〇ファーム 入社」「一身上の都合により退社」と記載します。これが最も標準的な書き方です。一方で、自身で独立して農業を営んでいた場合は、「入社」ではなく「開業」や「従事」という言葉を使います。例えば「個人事業主として農業を開業(屋号:〇〇農園)」と記載し、辞める際は「廃業」や「事業譲渡により活動終了」と書くのが正確です。

実家の農業を手伝っていた場合は、給与が発生していたかどうかに関わらず「家業である農業(〇〇の栽培)に従事」と記載します。単に「手伝い」と書くよりも「従事」と書くことで、責任を持って業務に携わっていた印象を与えることができます。このように、自身の立場に合わせて適切な用語を選ぶことが、履歴書の信頼性を高める第一歩となります。

職歴欄には栽培品目や規模を具体的に記載する

職歴欄に「農業に従事」とだけ書いても、採用担当者には具体的な仕事内容が伝わりません。農業の仕事は作物の種類や規模によって業務内容が大きく異なるため、カッコ書きや次の行を使って詳細を補足することが重要です。

具体的には、栽培していた作物(米、野菜、果樹、畜産など)、耕作面積の規模、出荷量、主に使用していた農業機械などを記載します。例えば「主にトマト、キュウリの施設園芸に従事(ハウス3棟、年間出荷量〇トン)」といった具合です。また、生産だけでなく、出荷作業、販売ルートの開拓、直売所の運営、経理業務などを行っていた場合は、それらも併記します。これにより、単なる作業員としてではなく、ビジネスの全体像を把握して業務を行っていたことをアピールできます。

農業経験から一般企業への転職でアピールできるスキル

農業から異業種である一般企業へ転職する場合、農業で培ったスキルをビジネス用語に変換して伝える必要があります。農業は天候や自然環境という不確定要素の中で、計画を立てて実行し、結果を振り返るという高度なPDCAサイクルを回す仕事です。この「計画力」や「リスク管理能力」は、どのようなビジネスでも通用するポータブルスキルとなります。

また、収穫期などの繁忙期に朝早くから夜遅くまで作業をやり遂げる「体力」や「完遂力」、思うような収穫が得られない時でも工夫を凝らして改善を図る「忍耐力」や「課題解決能力」も大きな強みです。JAや市場関係者、近隣農家との関わりの中で培った「コミュニケーション能力」も評価されます。履歴書の自己PR欄では、これらのスキルを具体的なエピソードと共に記載し、デスクワークや営業職などでもその粘り強さが活かせることを論理的に説明します。

一般企業から農業法人へ転職する場合の履歴書のポイント

逆に会社員から農業の世界へ飛び込む場合は、農業に対する適性と覚悟を伝えることが最優先となります。農業法人の採用担当者が最も懸念するのは、体力的な厳しさや環境の変化に耐えられずに早期離職してしまうことです。

そのため、履歴書の自己PRや趣味・特技欄を活用して、体力に自信があることや、アウトドア活動の経験、あるいは家庭菜園や週末農業の経験などを書き添えることが有効です。また、普通自動車運転免許(特にマニュアル免許)の有無は非常に重要視されます。もし大型特殊免許やフォークリフト運転技能講習などの資格を持っている場合は、即戦力として高く評価されるため、必ず資格欄に正式名称で記載してください。前職で培った効率化の視点や、チームマネジメントの経験も、規模拡大を目指す農業法人にとっては魅力的なスキルとなります。

空白期間を作らずキャリアの一貫性を持たせる

農業に従事していた期間をブランク(空白期間)と捉える必要はありません。どのような形であれ、労働に従事し、社会と関わっていた時間は立派なキャリアです。履歴書においては、その期間に何を学び、どのような成果を出したのかを堂々と記載してください。

もし農業を辞めて転職する場合、その退職理由(転職理由)は前向きなものにする必要があります。「天候に左右されて収入が不安定だから」といったネガティブな理由ではなく、「農業で培った計画性を活かし、より組織的な環境で安定した成果を出したいと考えた」や「生産だけでなく、流通や販売の仕組みに関わる仕事に挑戦したい」といった、キャリアの発展性を感じさせる理由を記述します。過去の経験を否定するのではなく、それを土台として次のステージへ進むというストーリーを描くことで、採用担当者に納得感を与える履歴書を作成することができます。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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