ヘルパー2級は履歴書にどう書く?正式名称と介護職への転職を成功させる書き方
介護業界への転職を検討している方の中には、かつて取得した「ホームヘルパー2級(ヘルパー2級)」の資格をお持ちの方も多いでしょう。しかし、制度改正により資格の名称が変わっているため、履歴書にどのように記載すればよいのか、現在も有効な資格なのかと迷われることが少なくありません。
ヘルパー2級は現在でも有効であり、介護職としての基礎知識を持っていることを証明する大切な資格です。ここでは、履歴書の資格欄への正しい書き方(正式名称)や、新制度との関係、そして書類選考で評価されるためのポイントについて詳しく解説します。
ヘルパー2級の正式名称と資格欄への正しい記載方法
履歴書の免許・資格欄に記入する際、最も重要なのは略称を使わずに正式名称で記載することです。普段使っている「ヘルパー2級」や「ホームヘルパー2級」という呼び名は通称であり、公的な書類に記載する名称としては不適切と判断されることがあります。
ヘルパー2級の正式名称は「訪問介護員2級養成研修課程」です。履歴書の資格欄には、以下のように記載するのが最も適切です。
令和〇年〇月 訪問介護員2級養成研修課程 修了
ポイントは「修了」という言葉を使うことです。検定試験のように合格するものではなく、カリキュラムを全て受け終わることで取得できる資格であるため、合格や取得ではなく修了と書くのが正式なマナーです。また、交付された修了証明書を確認し、正確な修了年月日を記入してください。
現在の資格制度「介護職員初任者研修」との関係と書き方の注意点
2013年4月の制度改正により、ホームヘルパー2級は廃止され、現在は「介護職員初任者研修」へと移行しました。しかし、これは名称とカリキュラムの一部が変更されただけであり、資格としての効力が失われたわけではありません。ヘルパー2級は、現在の介護職員初任者研修と同等の資格として扱われますので、履歴書に堂々と記載して問題ありません。
ここで注意したいのが、履歴書に書く名称です。現在と同等の資格だからといって「介護職員初任者研修 修了」と書き換えてはいけません。あくまでご自身が取得した時点での資格名を書くのがルールです。もし分かりやすさを優先したい場合は、訪問介護員2級養成研修課程(現・介護職員初任者研修)修了といったように、括弧書きで補足を入れる程度に留めておくのが無難です。
取得から時間が経っている場合のブランクとアピール方法
ヘルパー2級を取得してから時間が経過しており、介護の実務経験がない、あるいはブランクが長いという方もいらっしゃるでしょう。そのような場合でも、資格欄には必ず記載してください。資格を持っているということは、介護の基礎知識を体系的に学んだ経験があるという証明になります。
採用担当者に対しては、資格取得時の知識をベースにしつつ、現在の新しい介護技術や制度についても積極的に学ぶ意欲があることを自己PR欄や志望動機で伝えます。例えば、資格取得から時間は経っていますが、家族の介護経験を通じて実践的なスキルを養いましたや、貴施設の研修制度を通じて最新の知識を吸収し、早期に戦力となれるよう努力しますといった前向きな姿勢を示すことが重要です。
上位資格を目指す姿勢を見せて評価を高める
ヘルパー2級(介護職員初任者研修相当)は、介護職の入り口となる資格です。そのため、履歴書や職務経歴書の中で、さらなるスキルアップを目指していることを伝えると、採用担当者に好印象を与えることができます。
具体的には、実務者研修(介護福祉士実務者研修)や、国家資格である介護福祉士の取得を視野に入れていることをアピールします。現在はヘルパー2級ですが、実務経験を積みながら介護福祉士の資格取得を目指していますと記載することで、長く介護業界で働き続ける意思と、専門性を高めようとする向上心を証明できます。これにより、単なる有資格者ではなく、将来のリーダー候補としての期待値も高まります。
履歴書全体の統一感と丁寧さを意識する
資格欄の書き方だけでなく、履歴書全体のマナーも合否を分ける要因となります。特に注意したいのが年号の統一です。資格欄で「令和」や「平成」といった和暦を使用している場合は、学歴や職歴欄もすべて和暦で統一します。西暦を使用する場合も同様です。
また、ヘルパー2級の資格証に記載されている日付を確認する際、交付日と修了日が異なる場合がありますが、基本的には「修了日」を記載します。もし修了証明書を紛失してしまった場合は、研修を実施した団体や都道府県の担当部署に問い合わせて再発行や証明を依頼する必要があります。正確な情報を記載することは、介護職に求められる誠実さや正確な業務遂行能力のアピールにもつながります。
ヘルパー2級は、名称が変わっても介護現場での価値が変わるものではありません。正しい書き方で自信を持って記載し、介護のプロフェッショナルとしての第一歩を踏み出してください。





