履歴書の「中型免許(8t限定)」の正しい書き方と転職で有利になるアピール術
平成19年(2007年)6月1日以前に普通自動車免許を取得された方は、現在のお手持ちの免許証を見ると「中型車は中型車(8t)に限る」と記載されています。
転職活動、特に運送業や営業職などで車の運転が必要な職種に応募する際、この免許を履歴書にどう書くべきか迷う方は非常に多いです。「普通免許」と書いていいのか、それとも「中型免許」と書くべきなのか。書き方一つで、あなたが運転できる車の範囲(=即戦力としての価値)が採用担当者に正しく伝わるかどうかが決まります。
ここでは、旧・普通免許(8t限定中型免許)の履歴書資格欄への正しい書き方(正式名称)や、AT限定の場合の表記、そしてこの免許が転職市場でなぜ有利になるのかについて解説します。
「中型自動車第一種運転免許(8t限定)」と書くのが正解です
結論から申し上げますと、2007年6月1日以前に取得した普通免許をお持ちの場合、履歴書の資格欄には以下のように記載するのが最も適切で、かつアピールにつながります。
【推奨される書き方】
令和〇年〇月 中型自動車第一種運転免許(8t限定) 取得
なぜ「普通自動車免許」と書いてはいけないのか
法改正により、現在あなたの免許区分は「普通免許」ではなく「中型免許(条件付き)」に移行しています。もし履歴書に単に「普通自動車第一種運転免許」と書いてしまうと、採用担当者は「現行の普通免許(車両総重量3.5t未満)」しか持っていないと判断してしまいます。
現行の普通免許では2トントラックや4トントラックを運転することはできませんが、あなたが持っている「8t限定中型免許」であれば、車両総重量8t未満(最大積載量5t未満)までのトラックを運転することが可能です。
この違いは実務において非常に大きいため、自身の能力を過小評価されないよう、必ず「中型」かつ「8t限定」であることを明記してください。
「中型自動車免許」とだけ書くのもNG
逆に、限定の文字を入れずに「中型自動車第一種運転免許」とだけ書いてしまうと、限定解除をした(マイクロバスなども運転できる)正規の中型免許を持っていると誤解される恐れがあります。
入社後に「乗れると言っていたのに乗れない」というトラブルを防ぐためにも、「(8t限定)」という注釈は必須です。
AT限定の場合の正しい書き方
8t限定免許であっても、AT(オートマチック)限定の条件がついている場合は、その旨も正直に記載する必要があります。
【AT限定の場合の書き方例】
- 中型自動車第一種運転免許(8t限定・AT限定) 取得
- 中型自動車第一種運転免許(8t限定、AT車に限る) 取得
履歴書の行数やスペースに合わせて読みやすい方を選んでください。
配送業などではMT(マニュアル)車の運転が求められるケースもありますが、近年は小型・中型トラックでもAT車の導入が進んでいるため、AT限定でも十分にアピール材料となります。
取得年月日の確認方法に注意
履歴書に記載する「取得年月」は、免許証の表面を見ても直感的には分かりにくい場合があります。以下の点を確認して正確な日付を記入してください。
- 免許証の左下を見る免許証の左下にある「二・小・原」「他」「二種」という欄を確認します。普通免許のみを取得している場合は、「他」の欄に記載されている日付が取得日です。
- 更新日と間違えない免許証の有効期限や交付日は、更新した日になっているため、最初に取得した日とは異なります。必ず左下の日付を確認してください。
- 複数の免許を持っている場合自動二輪など他の免許も持っていて「他」の日付が更新されている(上書きされている)場合は、免許証からは正確な普通免許取得日が読み取れないことがあります。その場合は、「運転免許経歴証明書」を取得するか、ご自身の高校・大学卒業時期などから記憶を辿って記入します(月単位まで合っていれば大きな問題にはなりません)。
「8t限定中型免許」は転職市場における隠れた武器
この「8t限定中型免許」は、現在新しく取得することができない貴重な免許です。
現行制度で同じ範囲の車を運転しようとすると、「準中型免許」や「中型免許」を教習所で取得しなければならず、数十万円の費用と時間がかかります。
それを「持っているだけ」でクリアできるあなたは、企業にとって以下のようなメリットがある人材です。
- 即戦力性: 入社後すぐに2tトラックや4tトラック(一部)に乗務できる。
- コスト削減: 会社負担で準中型免許などを取らせる必要がない。
特に運送業、建設業、設備工事業、ルート配送などの職種においては、この免許があるだけで書類選考の通過率がグッと上がることがあります。
たかが運転免許と思わず、正式名称で正しく記載し、「幅広い車両に対応できる人材」であることをしっかりとアピールしてください。





