美容師の転職を成功させる履歴書職歴欄の書き方とアピール術
美容師の職歴欄は技術レベルと実績の具体化が採用の決め手になります
美容師の転職市場は流動性が高く、多くのサロンが即戦力を求めています。しかし、履歴書の職歴欄に単に美容師として勤務と書くだけでは、アシスタントレベルなのか、トップスタイリストレベルなのか、あるいは管理職経験があるのかが伝わりません。採用担当者であるオーナーや店長は、応募者がどのような環境で、どの程度の技術を持ち、どれだけの売上を作れるかを知りたいと考えています。
書類選考を通過するためには、職歴欄を単なる在籍記録として終わらせるのではなく、自身の技術力と営業力を証明するスペースとして活用する必要があります。スタイリストデビューの時期や、得意な施術、指名売上などを具体的に記載することで、入社後の活躍イメージを採用担当者に抱かせることが重要です。ここでは、美容師ならではの職歴の書き方と、採用担当者に響くアピールポイントについて解説します。
運営会社名と店舗名を正確に記載し入社などの用語を使い分ける
履歴書の職歴欄を作成する際、最初に注意すべきなのは所属組織の書き方です。美容室の場合、サロン名(店舗名)と運営会社名(法人名)が異なるケースが多々あります。基本的には給与の支払元である運営会社名を正式名称で記載し、その横や次の行に配属されていた店舗名を記載するのがマナーです。株式会社〇〇入社とし、続けてHair Salon △△渋谷店に配属といった形です。
個人経営のサロンであれば、屋号をそのまま記載しても問題ありませんが、その際は〇〇(屋号)入社や〇〇(屋号)に勤務といった書き方をします。また、複数の店舗を展開しているサロンで異動があった場合は、時系列に沿って異動歴を記載することで、組織内での動きや幅広い客層への対応経験をアピールできます。退職理由については、一身上の都合により退社が基本ですが、自身の独立やキャリアアップのための前向きな退職であれば、職務経歴書でその旨を補足すると効果的です。
アシスタントかスタイリストかなど役職と技術レベルを明記する
美容師の実務能力を判断する上で、どの段階まで経験しているかは非常に重要な情報です。職歴欄には、入社時のポジションだけでなく、昇格の履歴も記載します。例えば、入社(アシスタント)と記載した後、別の行でスタイリストデビュー(ジュニアスタイリスト昇格)やトップスタイリストに昇格といった事実を記します。
これにより、アシスタント期間がどれくらいで、スタイリストとして何年の経験があるかが明確になります。また、店長やマネージャー、チーフなどの役職経験がある場合は、必ず記載すべきアピールポイントです。店長に就任しスタッフ5名のマネジメントおよび店舗運営を担当といった記述は、技術だけでなく経営感覚や指導力があることの証明となり、待遇面での交渉材料にもなります。
売上実績や指名数などを数値化して客観的な評価を得る
スタイリストとしての実力を証明する最も強力な材料は客観的な数字です。職歴欄の行間や補足スペースを活用して、具体的な実績を数値でアピールすることをお勧めします。月間個人売上〇〇万円達成(指名売上〇〇万円)や、指名客数月平均〇〇名、新規リピート率〇〇パーセントといった具体的な数字です。
また、店販商品(シャンプーやトリートメントなど)の販売実績も強力な武器になります。店販キャンペーンにて店舗内1位を獲得といった記述は、提案力やコミュニケーション能力の高さを示す証拠となります。具体的な数字が出せない場合でも、コンテストの入賞歴や、ヘアショーへの参加実績などがあれば記載し、技術向上への意欲が高いことをアピールしてください。
業務委託や面貸しなどの雇用形態も正確に記載する
美容業界では、正社員だけでなく業務委託(フリーランス)や面貸しといった働き方が一般的になっています。履歴書では、これらの契約形態を正確に記載することが信頼につながります。業務委託契約の場合は、入社ではなく株式会社〇〇と業務委託契約を締結と記載するのが正確です。退職時も退社ではなく契約期間満了や契約終了という言葉を使います。
フリーランスとして活動していた期間は、個人事業主としての実績になりますので、個人事業主として開業(フリーランス美容師として活動)と記載し、主な活動拠点や実績を書き添えます。どのような雇用形態であっても、美容師として顧客に向き合い、技術を提供してきた事実は立派な職歴です。自信を持って記載し、その働き方から得た自律性や自己管理能力をアピールにつなげてください。
異業種へ転職する場合の美容師スキルの翻訳テクニック
美容師から事務職や営業職、あるいは美容メーカーなど、異業種への転職を目指す場合でも、美容師での経験は強力な武器になります。この場合、美容専門用語を一般的なビジネス用語に翻訳して伝える意識が重要です。例えば、カウンセリングは顧客の潜在ニーズを引き出すヒアリング能力や課題解決型の提案力と言い換えることができます。
また、リピート獲得のための接客は顧客関係構築力(CRM)として、アシスタント時代の激務は体力や精神的なタフネスとしてアピールできます。履歴書の志望動機欄などで、美容師として培った、お客様一人ひとりに合わせたきめ細やかな対応力は、御社の営業職においても信頼獲得に貢献できると確信していますといったように、過去の経験を未来の業務に接続させる表現を工夫します。技術と接客の両面を磨いてきた美容師の経験は、自信を持って語れる立派なキャリアです。その価値を正しく言語化し、書類選考を突破してください。





