履歴書の職歴欄で悩む人へ！知恵袋でよくある疑問の正解とプロが教える書き方テクニック

知恵袋で相談が多い「短期離職」や「職歴の多さ」はどう書くべきか

転職活動において履歴書の職歴欄を作成していると、マニュアル通りにはいかない個別の事情に直面することがあります。Yahoo!知恵袋などのQ&Aサイトでも特に相談が多いのが、「短期間で退職した職歴は書くべきか」や「転職回数が多くて職歴欄に入り切らない」といった悩みです。ネット上には様々な意見が飛び交っていますが、採用のプロとしての視点から見ると、原則として「全ての職歴を正直に記載する」ことが正解となります。

短期離職を隠したくなる気持ちは理解できますが、雇用保険や社会保険の加入履歴がある場合、入社後の手続きで高い確率で発覚します。隠していたことがバレると「経歴詐称」として信頼を失い、最悪の場合は解雇につながるリスクもあります。そのため、短期であっても正直に記載し、その上で退職理由を「一身上の都合」だけでなく、「業務内容のミスマッチにより早期退職」や「家庭の事情により退職（現在は解消済み）」などと補足することで、事情を汲んでもらう工夫をすることが賢明です。職歴が多い場合は、履歴書には主要な経歴のみを記載し、「詳細は職務経歴書をご参照ください」と誘導するテクニックが有効です。

「空白期間（ブランク）」を履歴書でどう説明するかのベストアンサー

次によくある悩みが、職歴と職歴の間に空いてしまった「空白期間（ブランク）」の扱いです。知恵袋では「何もしていなかった期間をどう繕えばいいか」という質問が散見されます。ここでのベストアンサーは、空白期間を「単なる無職期間」に見せないための「定義づけ」を行うことです。

もし資格取得の勉強をしていたなら「〇〇資格取得のため学習に専念」、家族の介護をしていたなら「家族の介護に従事（現在は施設入所により勤務可能）」、病気療養であれば「病気療養のため休職（現在は完治し業務に支障なし）」と記載します。特段の理由がなく転職活動が長引いた場合でも、職務経歴書の自己PR欄などで「この期間に業界研究を深め、御社への志望度を高めました」といったポジティブな活動報告を加えることで、意欲の低さを懸念する採用担当者の不安を払拭することができます。嘘をつかず、かつマイナスに見せない表現を選ぶことがポイントです。

派遣・契約社員・アルバイトの職歴はどう記載するのが正解か

正社員以外の雇用形態で働いていた場合の書き方も、迷いやすいポイントです。「入社」と書いてよいのか、アルバイト歴は職歴に含まれるのかといった疑問です。まず用語についてですが、契約社員やアルバイトであっても「入社」と書いて間違いではありませんが、より正確を期すなら「株式会社〇〇 入社（契約社員）」や「株式会社〇〇 入社（アルバイトとして勤務）」と雇用形態を明記するのがマナーです。

派遣社員の場合は、「株式会社〇〇（派遣元）に登録」とし、次の行に「株式会社△△（派遣先）に派遣され、営業事務として従事」と記載するのが正式な書き方です。アルバイト経験については、応募職種に関連する業務（例えば接客業への応募で、飲食店のアルバイト経験など）であれば、立派なアピール材料になりますので積極的に記載します。逆に、全く関係のない短期バイトなどは、職歴欄を圧迫するようであれば省略を検討しても良いでしょう。雇用形態に関わらず、そこで「何をしてきたか」を伝えることが重要です。

退職理由は「一身上の都合」だけでいい？会社都合や契約満了のケース

退職理由をどこまで詳しく書くべきかという点も、知恵袋で頻繁に議論されるテーマです。基本的には、自己都合退職であれば詳細な理由（給与不満や人間関係など）は書かず、「一身上の都合により退社」の定型句のみで十分です。余計なことを書くと、かえってネガティブな印象を与えかねません。

しかし、自分の意思ではなく会社側の事情（倒産、リストラ、事業所閉鎖など）で退職した場合は、「会社都合により退社」と明確に記載すべきです。これにより、自身の能力不足による退職ではないことを証明できます。また、契約社員や派遣社員が契約期間を終えて退職した場合は、「契約期間満了により退社」と書きます。これは契約を全うしたというポジティブな実績になります。「一身上の都合」と書くと自己都合で辞めたと誤解され損をする可能性があるため、退職の経緯に合わせて正しい用語を使い分けることが、自身のキャリアを守ることにつながります。

知恵袋の情報だけでなくプロの視点を取り入れて書類の完成度を高める

知恵袋などのQ&Aサイトは、自分と同じような悩みを持つ人の解決策を知る上で非常に便利です。しかし、回答者が必ずしも採用のプロであるとは限らず、中には古い慣習に基づいた回答や、個人の主観による偏った意見も含まれています。ネット上の情報を鵜呑みにして履歴書を作成すると、現代の転職市場では通用しないマナー違反を犯してしまうリスクもあります。

履歴書作成で迷った際は、知恵袋を参考にしつつも、最終的には転職エージェントやハローワークの相談員など、プロの視点を取り入れて確認することをお勧めします。彼らは企業の採用担当者が実際にどこを見ているか、どのような表現を好むかという生きた情報を持っています。ネットの集合知とプロの専門知識をうまく組み合わせ、自信を持って提出できる、あなただけの「正解」の履歴書を完成させてください。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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