履歴書の生年月日と満年齢の正しい書き方完全ガイド
転職活動において履歴書の作成は、採用担当者に自身の経歴と人柄を伝える最初のステップです。その中でも最上段に位置する「生年月日」や「満年齢」の欄は、本人確認のための最も基本的な情報ですが、いざ記入しようとすると「いつ時点の年齢を書けばよいのか」「西暦と和暦のどちらが良いのか」と迷ってしまうポイントでもあります。
たかが生年月日と思われがちですが、ここの記載ルールを守れていないと、書類全体の日付管理やビジネスマナーに対する意識を疑われてしまう可能性もあります。ここでは履歴書における生年月日の正しい書き方や、満年齢の計算基準日、そして年号表記の統一ルールについて詳しく解説します。
生年月日の年号は西暦と和暦のどちらでも問題ありません
履歴書に記入する生年月日の年号は、西暦(1990年など)と和暦(平成2年など)のどちらを使用しても構いません。重要なのは「どちらを選ぶか」ではなく、「書類全体で統一されているか」という点です。
もし生年月日を和暦で書いたのであれば、学歴や職歴、資格欄の日付もすべて和暦で統一する必要があります。逆に西暦を選んだ場合は、すべての項目を西暦で揃えます。ここが混在していると、採用担当者にとって読みづらいだけでなく、書類作成における注意力や几帳面さが欠けていると判断されるリスクがあります。提出する職務経歴書などの他の応募書類とも表記を統一しておくと、より洗練された印象を与えることができます。
満年齢はいつ時点の年齢を書くべきかの判断基準
履歴書の生年月日欄の横にある「満〇歳」という記入欄は、記入した日時点の年齢を書くのではありません。「提出日」時点の満年齢を記入するのが正しいルールです。
具体的には、郵送で送る場合はポストに投函する日、面接に持参する場合は面接当日の日付を基準にします。メールで送付する場合は送信日です。履歴書の日付欄に記入した年月日と整合性が取れていることが重要です。あらかじめ履歴書を作成しておき、後日提出する場合などは、提出日までに誕生日を迎えて年齢が変わっていないか注意が必要です。もし誕生日をまたいでしまう場合は、誕生日後の新しい年齢を記入します。
昭和・平成・令和の略記は使用せず正式名称で書く
生年月日を和暦で記入する場合、「S(昭和)」「H(平成)」「R(令和)」といったアルファベットの略記を使用するのはマナー違反です。履歴書は公的なビジネス文書ですので、必ず「昭和」「平成」「令和」と漢字で正式名称を記入してください。
また「1年」と書くか「元年」と書くかについても迷うところですが、公的な文書においては「令和元年」や「平成元年」のように「元年」を使用するのが一般的で丁寧な書き方とされています。細かな部分ですが、こうした正式な表記を守ることで、ビジネスパーソンとしての常識をアピールすることができます。
数字は算用数字を使用し見やすさを意識する
現在市販されている履歴書の多くは横書きのフォーマットになっています。横書きの書類においては、数字は「一、二、三」といった漢数字ではなく、「1、2、3」といった算用数字(アラビア数字)を使用するのが基本です。
記入する際は、枠内のバランスを考えて読みやすい大きさで書くことを心がけます。特に月日の「1」と「7」や、「0」と「6」などは、書き癖によっては読み間違えられる可能性があるため、丁寧に記入してください。パソコンで作成する場合は、フォントや文字サイズを他の項目と合わせ、全角・半角の統一も忘れないようにチェックします。
早生まれの人が年齢計算で間違えやすいポイント
1月1日から4月1日までに生まれた「早生まれ」の方は、同級生と学年(入学・卒業年度)は同じでも、生まれ年が異なるため年齢計算で混乱しやすい傾向にあります。履歴書の満年齢はあくまで「生年月日」に基づいた実年齢ですので、学年は関係ありません。
計算に自信がない場合は、インターネット上の「年齢早見表」や「履歴書入学卒業年度自動計算サイト」などを活用して確認することをお勧めします。特に学歴欄の年号と生年月日の整合性は採用担当者が必ずチェックするポイントですので、ミスがないように入念に確認してください。
提出前の最終確認でミスを防ぐ
履歴書が完成したら、提出前に必ず生年月日と満年齢の欄を見直してください。日付欄(提出日)と満年齢の計算が合っているか、西暦と和暦が混在していないか、略字を使っていないかを指差し確認します。
もし書き損じてしまった場合は、修正液や修正テープを使用するのは厳禁です。面倒でも新しい用紙に書き直すのが社会人としてのマナーです。生年月日という自分自身の最も基本的な情報を正確かつ丁寧に記載することは、仕事に対する誠実な姿勢を示す第一歩となります。基本ルールを守り、自信を持って提出できる履歴書を作成してください。





