中途採用の書類選考にかかる日数の目安と連絡が遅い場合の対処法

中途採用の転職活動において応募書類を提出した後、企業からの結果連絡を待つ時間は非常に長く感じられるものです。特に第一志望の企業であればあるほど、一体何日で結果が届くのかと気になり、メールボックスを頻繁に確認してしまう方も多いことでしょう。一般的に中途採用の書類選考結果はどのくらいの日数で届くものなのか、また連絡が早い場合や遅い場合で合否に傾向はあるのかなど、応募者が抱きがちな疑問について詳しく解説します。

中途採用の書類選考期間は平均して1週間から2週間程度です

中途採用における書類選考の結果が通知されるまでの日数は、企業の規模や選考体制、応募者の数によって大きく異なりますが、一般的には応募から1週間から2週間程度が目安とされています。多くの転職サイトやエージェントのデータを見ても、土日祝日を除いた営業日で計算して、おおよそ7日から10日前後で合否の連絡を行っている企業が大半を占めます。

例えば月曜日に応募した場合、翌週の月曜日から金曜日あたりに連絡が来ることが標準的なスケジュールといえます。したがって応募から数日経過しても連絡がないからといって、すぐに不採用だと悲観する必要はありません。まずは2週間という期間を一つの標準的な待機期間として捉え、その間は落ち着いて連絡を待つ姿勢が大切です。ただし求人票や応募完了メールに選考結果は3日以内に連絡しますといった特定の期日が記載されている場合は、その期日が基準となります。

日数を数える際の注意点と営業日の考え方

書類選考の日数を考える上で重要になるのが、日数の数え方です。多くの求職者はカレンダー通りの日数で考えがちですが、企業側は基本的に土日祝日を除いた営業日でスケジュールを管理しています。営業日とは企業が業務を行っている稼働日のことを指します。

例えば金曜日の夜に応募書類を送信した場合、土日が休みの企業であれば、選考が実質的にスタートするのは翌週の月曜日となります。そのためカレンダー上では3日が経過していても、企業側にとってはまだ1日目という認識になります。特にゴールデンウィークや年末年始、お盆休みなどの長期休暇を挟む場合は、その日数分だけ連絡が後ろ倒しになります。何日待てばよいかを考える際は、カレンダーの日数ではなく企業の稼働日で計算し直してみることで、まだ期限内であることに気づくことができます。

結果連絡が早い場合と遅い場合の違いと合否の傾向

一般的に合格の場合は連絡が早く、不採用の場合は連絡が遅いという説を耳にすることがありますが、これはあくまで一つの傾向であり絶対的なルールではありません。確かに企業側としては、優秀な人材を他社に取られる前に確保したいという心理が働くため、面接に進んでほしい応募者に対しては優先的に連絡を入れ、日程調整を急ぐケースが多いです。そのため応募から3日以内などの早い段階で連絡が来た場合は、合格の可能性が高いといえます。

しかし不採用の場合であっても連絡が早いことはあります。明らかに募集要件を満たしていない応募者に対しては、採用管理システムが自動的に判定を下し、即座にお見送りメールを送信するケースが増えているからです。逆に合格者であっても、社内調整に手間取っていたり面接官のスケジュール確保に時間がかかっていたりする場合は、連絡が2週間近くかかることもあります。連絡の日数だけで合否を決めつけるのは早計であり、内容を確認するまでは冷静でいることが重要です。

連絡が遅くなる企業側の事情と内部プロセス

目安となる期間を過ぎても連絡がない場合、不安になりますが必ずしもネガティブな理由ばかりではありません。連絡が遅れている背景には、合格ライン上での慎重な検討が行われている可能性があります。あなたの経歴は魅力的であり採用要件を満たしてはいるものの、採用枠に対して応募者が多いため、他の候補者の書類が出揃うのを待ってから相対評価で合否を決めようとしているケースです。いわゆるキープの状態ですが、これは選考の土俵に残っている証拠でもあります。

また想定以上に応募が殺到して選考作業が物理的に追いついていない場合や、採用担当者が急病や出張で不在にしている場合など、事務的な遅延が発生していることもあります。特に人気企業や好条件の求人では、数百通の書類を確認するのに時間を要するため、丁寧な選考を行っているからこそ遅くなっていると前向きに捉えることもできます。大手企業などでは承認プロセスに関わる人数が多く、ハンコをもらうだけで数日かかることも珍しくありません。

何日待っても連絡がない場合の問い合わせタイミング

応募から2週間（約14日）以上経過しても全く音沙汰がなく、次の行動に支障が出る場合は企業へ選考状況を問い合わせても失礼にはあたりません。ただし問い合わせる前に、募集要項に合格者のみに連絡しますという記載がないか、あるいは結果通知まで3週間程度かかりますといった注釈がないかを必ず再確認してください。

問い合わせを行う際は電話ではなくメールを使用するのが基本マナーです。相手の時間を強制的に奪うことなく、都合の良いタイミングで確認してもらえるからです。件名には書類選考結果のお問い合わせと氏名を明記し、本文では〇月〇日に応募いたしました〇〇と申します。現在の選考状況について、おおよその結果通知の時期をご教示いただくことは可能でしょうかと丁寧に伺います。結果はまだですかと催促するような表現は避け、あくまでスケジュールの確認をお願いするスタンスで連絡することが、担当者に悪い印象を与えないためのポイントです。

結果待ちの期間を無駄にしないための過ごし方

書類選考の結果を待っている間、ただ連絡を待つだけでは時間がもったいないだけでなく、精神的にも消耗してしまいます。この期間を有効活用するためには、一社の結果に執着せず、並行して他の企業の求人を探して応募を進めることが重要です。転職活動では複数社に応募してリスクヘッジを行うのが基本戦略です。

またもし通過していた場合に備えて、面接対策を行ったり職務経歴書の内容をブラッシュアップしたりするなど、自分ができる準備に注力することで不安を軽減できます。何日で連絡が来るかは企業側の都合であり、応募者にはコントロールできない要素です。連絡が遅いことを悩みすぎず、自分のペースで前向きに活動を継続する姿勢が、最終的に納得のいく転職を実現することにつながります。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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