転職活動における送付状(添え状)の書き方。テンプレート(雛形)の活用法
転職活動と送付状(添え状)の必要性
転職活動において、履歴書や職務経歴書といった応募書類を郵送する際、これらの書類だけを封筒に入れるのはビジネスマナーとして適切とは言えません。その際、応募書類の表紙として、「送付状(添え状)」を同封するのが一般的であります。送付状は、採用担当者への挨拶状としての役割と、同封した書類が何であるかを明確に示す「送り状」としての役割を併せ持っています。
送付状テンプレート(雛形)の活用
送付状は、PC(パソコン)の文書作成ソフト(Wordなど)を使用して、ビジネス文書の形式に則って作成するのが基本であります。その際、一から作成するのは大変なため、インターネット上などで提供されている送付状のテンプレート(雛形)を活用するのが非常に効率的であります。テンプレートを使用することで、日付や宛名の記載位置、本文の構成といった基本的な書式(フォーマット)を、マナーに沿って整えることができます。
送付状の基本的な構成要素(1)日付・宛名・差出人
送付状テンプレート(雛形)の最も基本的な構成要素として、まず書類の上部右端に、提出する日付(郵送の場合は投函日)を記載します。次に、左寄せで、応募先企業の正式名称、部署名、分かれば採用担当者名を宛名として記載します。その下、右寄せで、自身の氏名、住所、電話番号、メールアドレスといった差出人情報を明記します。
送付状の基本的な構成要素(2)件名と本文(挨拶)
中央に「応募書類の送付につきまして」といった、一目で用件が分かる件名(タイトル)を記載します。本文の書き出しは、ビジネス文書の基本に則り、「拝啓」といった頭語から始め、「時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。」といった時候の挨拶を続けます。
送付状の基本的な構成要素(3)本文(応募の経緯と意欲)
挨拶に続き、本題に入ります。「さて、この度、貴社(御社)の〇〇(求人媒体名など)にて〇〇職の募集を拝見し、応募させていただきたく存じます。」といった形で、応募の経緯を簡潔に述べます。ここで、自身のどの経験が活かせると考えているか、あるいは入社への強い意欲などを、テンプレートの文言をそのまま使うのではなく、自身の言葉で一言添えることも効果的であります。
送付状の基本的な構成要素(4)同封書類の明記と結び
本文の最後には、「つきましては、下記の応募書類を同封いたしましたので、ご査収のほどお願い申し上げます。」といった一文を入れ、その下に中央揃えで「記」と記載します。そして、同封した書類の名称と部数を(例。「履歴書 1通」「職務経歴書 1通」)箇条書きの形で明記し、右下に「以上」と記載して締めくくります。
最後に、「ご多忙のところ恐れ入りますが、ご検討の上、ぜひ面接の機会をいただけますと幸いです。何卒よろしくお願い申し上げます。」といった結びの挨拶を述べ、右寄せで「敬具」という結語を記載して、文書全体を締めくくります。
送付状作成時の注意点
送付状の分量は、A4用紙1枚に収めるのが原則であります。職務経歴書とは異なり、詳細な自己PRを長々と記載する場ではないため、応募意欲を添える場合も、簡潔な表現に留めることが重要です。また、履歴書や職務経歴書と同様に、誤字脱字がないか、会社名を正確に記載できているかを、提出前に厳重に確認する必要があります。テンプレート(雛形)を活用しつつも、細部への配慮を怠らないことが、採用担当者に良い印象を与える鍵となります。





