職務経歴書の書き方・訪問看護の経験を効果的に伝える方法
転職活動において、職務経歴書はご自身の専門性と実務経験を伝えるための重要な書類であります。特に訪問看護の経験は、病院や施設での勤務とは異なる、高度なスキルと適応力が求められる分野であります。採用担当者に、ご自身が培ってきた在宅療養支援の能力を的確に伝え、書類選考を通過するためのポイントを解説します。
訪問看護の職務経歴書で重視される点
訪問看護の現場では、看護師一人ひとりが持つ「自己判断能力」や、利用者様とそのご家族、地域の多職種と円滑に連携する「調整能力」が非常に重視されます。職務経歴書では、病院での集団的な看護とは異なる、在宅という環境でいかに主体的に考え、行動してきたかを具体的に示すことが求められます。
勤務先の概要(ステーションの特色)
まず、ご自身が勤務していた訪問看護ステーションの概要を明記します。例えば、運営母体(病院併設、独立型など)、規模(スタッフ数、一日の平均訪問件数)、そして特色(例:精神科特化、小児・難病対応、終末期(ターミナルケア)の受け入れが多いなど)を簡潔に記載します。これにより、採用担当者はご自身が経験してきた環境を具体的にイメージできます。
担当した看護業務の具体的な内容
ご自身が担当していた看護業務を詳細に記述します。「健康状態の観察(バイタルサインチェック)」「医療処置(点滴・注射、褥瘡(じょくそう)処置、カテーテル管理、在宅酸素療法の管理など)」「服薬管理」「リハビリテーションの補助」といった、具体的な医療行為を明記します。
療養生活の支援と家族ケア
訪問看護の大きな特徴である、療養生活そのものへの支援についても触れます。「清拭・入浴介助などの日常生活動作(ADL)の支援」「療養環境の整備に関する助言」「介護者であるご家族への介護指導や精神的サポート」など、利用者様が在宅で安心して生活できるよう、どのように関わってきたかを具体的に示します。
多職種連携(チームケア)における役割
在宅医療は、多くの専門職の連携によって成り立っています。ご自身が、主治医、ケアマネージャー、理学療法士、地域のヘルパーなど、他のサービス事業者とどのように「報告・連絡・相談」を行い、情報を共有してきたかを記述します。サービス担当者会議への出席経験なども、ご自身の調整能力を示すアピールポイントとなります。
緊急時対応とオンコールの経験
在宅では、予期せぬ状態の変化が起こり得ます。利用者様の急変時に、どのようにアセスメントし、主治医と連携して対応したかといった「緊急時対応」の経験は、ご自身の判断力と実行力を示す重要な実績であります。また、「オンコール(緊急時訪問看護指示)の待機・対応」の経験があれば、それも必ず明記します。
専門性を示す資格や記録業務
看護師免許に加え、もし関連する研修の修了(例:精神科訪問看護基本療養費算定要件研修)や、認定看護師などの資格があれば記載します。また、日々の訪問看護記録や報告書、計画書の作成経験、使用していた電子カルテや訪問看護専用システム(タブレット端末の使用など)についても補足することで、ご自身の事務処理能力やITスキルも併せて示すことができます。





