職務経歴書の書き方・放射線技師の専門性を伝える方法
放射線技師の職務経歴書で重視される点
診療放射線技師の転職活動において、職務経歴書はご自身の専門性と技術力を証明するための最も重要な書類であります。採用担当者は、応募者が即戦力として、どのような医療環境で、どのレベルの業務までを遂行できるのかを厳しく見ています。ご自身の経験とスキルを、具体的かつ客観的に伝えることが求められます。
勤務先の施設形態と規模の明記
まず、ご自身がどのような医療機関で経験を積んできたかを明確に示す必要あります。例えば、大学病院、市中総合病院(急性期・慢性期)、クリニック、健診センターなど、勤務先の「施設形態」を正確に記載します。併せて、「病床数」や「一日の平均検査件数」といった規模感を補足することで、ご自身が経験してきた業務の量や環境が採用担当者に伝わりやすくなります。
担当したモダリティ(医療機器)の経験
ご自身の技術レベルを最も端的に示すのが、取り扱い経験のある「モダリティ(医療機器)」であります。一般撮影(レントゲン)、CT、MRI、X線TV(透視検査)、マンモグラフィ、血管造影(アンギオグラフィ)、骨密度測定、RI(核医学検査)など、ご自身が主に使用・操作してきた機器の名称(可能であればメーカー名なども)を具体的に記載します。
具体的な検査内容と件数
使用機器に加えて、具体的にどのような検査に従事してきたのかを記述します。例えば、CTであれば「単純撮影、造影CT(ダイナミック撮影など)」、MRIであれば「頭部、脊椎、腹部、四肢」といった担当部位や検査内容を明記します。もし、一日(あるいは月間)の平均対応件数がわかれば、それも補足することで、ご自身の業務習熟度がより明確に伝わります。
専門領域や認定資格のアピール
ご自身の専門性を示す上で、認定資格は非常に強力なアピールポイントとなります。「検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師」や「CT認定技師」、「MRI専門技術者」など、関連する認定資格を保有している場合は、取得年月と共に必ず記載します。また、特定の領域(例:循環器、消化器、放射線治療など)に深く関わってきた経験も、ご自身の強みとして記述します。
チーム医療における役割と連携
放射線技師の業務は、医師、看護師、臨床検査技師など、多くの他職種との連携(チーム医療)の上に成り立っています。カンファレンスへの参加や、検査結果の読影補助、あるいは他部門との検査スケジュール調整などで、どのようにチームに貢献してきたかを具体的に示します。もし、「リーダー業務」や「新人・後輩技師の指導(OJT)」の経験があれば、それもご自身の調整能力や指導力を示す重要な実績となります。
安全管理と被ばく低減への意識
医療安全や放射線被ばくの管理は、放射線技師の重要な責務であります。日々の業務において、患者様の安全確保や、被ばく線量の低減(最適化)のために、どのような意識を持ち、どのような取り組み(例:線量管理システムの運用、安全講習の受講など)を行ってきたかを記述することも、ご自身の高い職業意識を示す上で有効であります。
患者様への対応(接遇)の重要性
検査は、患者様にとって不安を伴うものであります。検査をスムーズに進めるための、分かりやすい説明や、不安を和らげるための声掛け、介助といった「患者様対応(接遇)」のスキルも、医療従事者として高く評価される能力であります。ご自身が心掛けていた点を補足することも、ご自身の人柄を伝える材料となります。





