職務経歴書の書き方・製造業の経験をアピールする方法

製造業の職務経歴書で重視される点

転職活動において、職務経歴書はご自身の経験と能力を伝える重要な書類があります。製造業の職務経歴書を作成する際は、ご自身が培ってきた専門性や技術力に加え、「安全」「品質」「効率」といった製造現場で不可欠な要素への意識の高さを、具体的に示すことが求められます。採用担当者は、ご自身がどのような工程で、どのような役割を果たしてきたのかを正確に把握したいと考えています。

担当した「工程」と「業務」の具体化

まず、ご自身がどの製造プロセスに関わっていたのかを明確にする必要があります。例えば、「組立」「加工（旋盤、フライス盤など）」「検査」「梱包」「溶接」など、担当していた工程を具体的に記載します。その上で、単に「ライン作業」と書くだけでなく、「〇〇（製品名）の組立ラインにおいて、〇〇という作業を担当」といった形で、使用していた機械の名称、製造していた製品、ご自身の具体的な役割を詳細に記述します。

「品質」への意識と取り組み

製造業において、製品の品質を担保することは最も重要な責務の一つあります。ご自身が日々の業務の中で、品質維持・向上のためにどのような意識を持って取り組んでいたかをアピールします。例えば、「目視検査およびノギス、マイクロメーターを用いた寸法検査を担当し、不良品の流出防止に努めた」「QC活動（品質管理サークル）に参加し、不良原因の分析と対策立案を行った」といった具体的な記述は、ご自身の専門性と責任感の高さを示します。

「安全」への取り組みと5S活動

製造現場での安全意識の高さも、採用担当者が重視するポイントあります。「安全第一」を徹底し、事故なく業務を遂行してきた事実は、基本的ながら重要なアピールとなります。また、「5S（整理・整頓・清掃・清潔・躾）活動を徹底し、作業エリアの安全確保と効率化に貢献した」といった記述は、ご自身の規律性や協調性を示すものとなります。

「業務改善（カイゼン）」への貢献

担当業務をこなすだけでなく、その中でご自身が主体的に行った「工夫」や「改善提案」があれば、積極的に記載します。例えば、「作業手順を見直し、無駄な動線を改善することを提案し、チーム全体の作業効率を〇％向上させた」「ヒヤリハット報告を積極的に行い、安全対策の強化に貢献した」といった具体例は、ご自身の問題意識の高さと貢献意欲を示す強力なアピール材料となります。

保有資格による専門性の証明

製造業に関連する資格は、ご自身のスキルを客観的に証明するものです。「フォークリフト運転技能講習修了」「危険物取扱者（乙種〇類）」「〇〇技能士（機械保全など）」といった保有資格は、取得年月と共に必ず明記します。これにより、ご自身の専門性と即戦力性を裏付けることができます。

経験を整理し、貢献意欲を示す

製造業での経験は、ご自身の技術力、品質・安全への意識、そして改善意欲を示すものです。これらの経験を職務経歴書で具体的に示すことが、採用担当者からの信頼を得て、次のステップに進むための鍵となります。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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