職務経歴書の職務要約・複数社経験のまとめ方
複数社経験がある場合の職務要約の重要性
職務経歴書の冒頭に記載する「職務要約」は、採用担当者が応募者の全体像を把握するために、最初に目を通す重要な項目です。これまでのキャリアを簡潔に伝える役割がありますが、転職回数が多かったり、複数の企業での経験があったりする場合、その全てを限られたスペースでどのようにまとめれば良いか、悩む方も少なくありません。
採用担当者が知りたいのは「キャリアの軸」
複数社の経験がある場合、採用担当者が懸念するのは「一貫性がないのではないか」「またすぐに辞めてしまうのではないか」という点です。しかし、見方を変えれば、複数社での経験は「多様な環境への適応力」や「幅広い業務経験」としてアピールできる可能性も秘めています。職務要約では、単に社歴を羅列するのではなく、その経験を通じて培われたご自身の「キャリアの軸」や「専門性」を示すことが求められます。
キャリアの一貫性を見出す
まずは、ご自身のこれまでの職歴を振り返り、一見バラバラに見える経験の中にも共通する要素がないかを探します。例えば、業種は異なっていても「一貫して営業職として新規開拓に従事してきた」あるいは「複数の企業で経理として決算業務に携わった」といった共通点です。この一貫した軸を職務要約で提示することで、ご自身の専門性が明確に伝わります。
直近の経験や応募先に活かせる強みを強調する
もし、キャリアの中で明確な一貫性を見出しにくい場合や、キャリアチェンジを含んでいる場合は、ご自身の経験の中で最も「直近の経験」や「応募先の職務内容と関連性が高い経験」を意図的に選び、それを中心にまとめる方法も有効です。全ての経歴を平等に扱うのではなく、アピールしたい部分に焦点を当てて記述します。
職務要約の具体的なまとめ方
職務要約は、3行から5行程度で簡潔にまとめるのが理想です。例えば、「大学卒業後、〇〇業界、△△業界の計〇社で、一貫して法人営業を約〇年経験してきました。特に新規開拓における課題ヒアリングと提案活動に強みを持っております。」といった形で、経験社数と期間、そしてご自身の強みを明確に示します。
複数社の経験は強みでもある
複数社での経験は、決してマイナス面だけではありません。多様な企業文化や業務プロセスを経験してきたことは、ご自身の視野の広さや柔軟な対応力の証でもあります。職務要約という限られたスペースで、その経験の価値を採用担当者に的確に伝えることが、書類選考を通過する鍵となります。





