履歴書の「退職予定日」の書き方。在職中で日付が確定している場合
転職活動(中途採用)を在職中に行う際、「退職予定日」がすでに決まっていることは、採用担当者にとって非常に重要な情報です。
採用担当者は、履歴書から「この応募者は、いつから入社可能なのか?」を正確に把握したいと考えています。
「現在在職中」とだけ書かれていると、「内定を出してから退職交渉を始めるのだろうか」「引継ぎに何ヶ月もかかるのでは?」といった懸念(けねん)が残ります。
しかし、「〇月〇日 退職予定」と明記されていれば、企業側は「この人なら〇月〇日以降に入社可能だな」と、採用スケジュールを具体的に組むことができます。
この「入社可能時期」が明確であることは、選考をスムーズに進める上で大きな利点となります。
ここでは、採用担当者にあなたの状況を正しく、かつ好印象に伝えるための、履歴書の正しい書き方について詳しく解説します。
1. 【最重要】「職歴」欄への正しい書き方
「在職中」であり、かつ「退職予定日」が確定している場合の職歴欄は、**「現在に至る」という言葉と「退職予定日」**をセットで記載するのが基本ルールです。
職歴欄 記載例(退職予定日が確定している場合)
職歴欄の最後に、現在勤務している会社の「入社」情報を記載します。
その次の行に、「現在に至る」と左寄せで記載し、その横に()書きで、確定した退職予定日を併記します。
そして、**さらにその「次の行」に、職歴がここで終わりであることを示す「以上」という言葉を、「右寄せ」**で記載します。
(学歴)
((学歴を記載))
(職歴)
2015年 4月 株式会社〇〇 入社
(〇〇業務に従事)
2019年 5月 株式会社△△ 入社
営業部に配属(〇〇業務に従事)
現在に至る(2025年12月31日 退職予定)
以上
(※「以上」は、行の右端に記載します)
なぜこの書き方が良いのか
この書き方によって、採用担当者は以下の情報を一目で把握できます。
- あなたが「現在も在籍中」であること。
- あなたが「すでに退職交渉を済ませており、転職の意思が固い」こと。
- あなたの「入社可能日が、いつ以降になるか」という具体的な日程。
2. 【推奨】「本人希望欄」の活用術
職歴欄で「退職予定日」を事実として伝えた上で、履歴書下部にある**「本人希望記入欄」**を活用すると、より丁寧で、入社可能日を明確に伝えることができます。
「在職中」の場合、「本人希望欄」は「貴社の規定に従います。」とだけ書くのではなく、**「入社可能日」と「連絡希望時間」**を補足する、重要なコミュニケーション欄として機能します。
例文1:「入社可能日」を明記する
職歴欄の情報を補足し、具体的に「いつから働けるか」を明記します。
(本人希望欄 例文)
「〇〇年〇月〇日に退職予定のため、〇月〇日以降の入社が可能です。」
例文2:「連絡希望時間」も併記する(最も丁寧な書き方)
「在職中」ということは、「平日の日中は電話に出られない」可能性が高いです。その配慮を併記することで、採用担当者との連絡のすれ違いを防ぎ、あなたの「気配り」もアピールできます。
(本人希望欄 例文)
「現在在職中ですが、〇〇年〇月〇日に退職予定です。
入社は〇月〇日以降可能です。
なお、在職中のため、平日の日中(9:00〜18:00)は電話に出ることが難しい場合があります。
ご連絡は、Eメール、または平日18時以降にお電話いただけますと幸いです。」
3. 「退職予定日が決まってない」場合との違い
もし、まだ現在の勤務先に退職の意思を伝えておらず、「内定が出たら交渉しよう」と考えている段階(=退職予定日未定)の場合は、書き方が異なります。
その場合は、職歴欄には**「現在に至る」**とだけ記載します。
そして、「本人希望欄」に、「退職予定日」ではなく、以下のような「目安」を記載するのがマナーです。
(本人希望欄 例文:退職予定日未定の場合)
「現在在職中ですが、内定をいただけた場合、業務の引き継ぎ(引継ぎ)を行い、1ヶ月半~2ヶ月程度での入社が可能です。」
4. 結論。「退職予定日」の確定は、強力なアピール
転職活動において、「退職予定日が確定している」ことは、それ自体が「転職への準備が整っている」「スケジュール管理がしっかりできる」という、採用担当者への強力なアピールになります。
履歴書には、あなたの状況を「正確」かつ「誠実」に記載しましょう。
「職歴」欄に「退職予定日」を明記し、「本人希望欄」で「入社可能日」や「連絡希望時間」を補足する。その丁寧な対応が、採用担当者からの信頼を得て、書類選考を通過するための鍵となります。





