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転職活動を始める際、多くの人が「履歴書には、具体的にどんな内容を書けばいいのだろう?」と悩みます。履歴書は、あなたの「プロフィール」を採用担当者に伝えるための公的な応募書類です。
新卒の就職活動とは異なり、中途採用(転職)では「人柄」や「ポテンシャル」だけでなく、**「これまで何をしてきたか(職務経歴)」と「入社後すぐに何ができるか(即戦力性)」**が厳しく問われます。
採用担当者は、まず履歴書を見てあなたの「概要(索引)」を把握し、次に「職務経歴書」でその「詳細(実績)」を確認します。
この記事では、転職(中途採用)の履歴書において、「どんな内容を書く」必要があるのか、各項目とその書き方の基本を徹底的に解説します。
転職の履歴書に書く「内容」の全項目一覧
一般的な転職者向けの履歴書(A4サイズ推奨)には、主に以下の項目(内容)を書く必要があります。
- 日付
- 基本情報(氏名、生年月日、満年齢、住所、連絡先)
- 証明写真
- 学歴
- 職歴(中途採用で最も重要な内容)
- 免許・資格
- アピール欄(志望動機、自己PR、長所・短所など)
- 本人希望欄
【項目別】履歴書の「内容」と転職者の書き方
各項目に「何を書くべきか」、その具体的な内容と、転職者が押さえるべきポイントを見ていきましょう。
1. 日付
- 「提出日」の情報を書きます。
- 郵送する場合は「投函日」、メール送付の場合は「送信日」、面接に持参する場合は「面接当日の日付」を書きます。
- 書類を作成した日付ではない点に注意しましょう。
2. 基本情報(氏名・住所・連絡先)
- 氏名:戸籍上のフルネームを、読みやすい大きさで記載します。
- 住所:「〇〇県」から省略せず、アパート・マンション名や部屋番号まで正確に記載します。
- 連絡先:日中に最も連絡がつきやすい「携帯電話の番号」と、企業からの連絡(選考案内など)を確実に受信できる「Eメールアドレス」を書きます。
3. 証明写真
- 第一印象を決める重要な内容の一部です。
- 3ヶ月以内に撮影した、清潔感のあるスーツ着用のものを使用します。
- スナップ写真や自撮り写真の切り抜きは絶対にNGです。
- パソコン作成でデータ(PDFなど)提出する場合は、証明写真の「画像データ」を所定の枠に貼り付けます。
4. 学歴
- いつから書く? → 中途採用の場合、「最終学歴の一つ前」から記載するのが一般的です。(例:最終学歴が大学卒業なら、「高等学校卒業」から書きます)
- 学校名は正式名称で:「〇〇高校」といった略称ではなく、「〇〇県立〇〇高等学校」のように、学部・学科名まで正確に記載します。
5. 職歴(中途採用で最重要の内容)
- 採用担当者が最も注視する項目です。
- 全ての職歴を時系列で:入社・退社の年月を正確に記載します。
- 会社名は正式名称で:「(株)」などと略さず、「株式会社〇〇」と書きます。
- 退職理由:自己都合の場合は「一身上の都合により退社」、会社都合(倒産、解雇など)の場合は「会社都合により退職」と、簡潔な事実を記載します。
- 在職中の場合:最後の職歴に「現在に至る」と記載します。
- 職務経歴書との連携:履歴書の職歴欄には「概要」を書き、具体的な業務内容や実績(数字など)は、別途作成する「職務経歴書」に詳細に書きます。
6. 免許・資格
- 取得順に正式名称で書きます。
- (例:「英検2級」→「実用英語技能検定2級 合格」)
- (例:「普通免許」→「普通自動車第一種運転免許 取得」)
- 応募する職種に直接関連する資格や、運転免許などを優先して書きましょう。
7. アピール欄(志望動機・自己PRなど)
- 転職者(中途採用)としての視点が必須です。
- 「学びたい」「成長したい」といった内容はNG:新卒とは違い、中途採用は「即戦力」を求めています。「会社にどう貢献できるか」という視点で書く必要があります。
- 志望動機:「なぜ他社ではなく、この会社なのか」という理由と、「自分の経験がどう活かせるか」を具体的に書きます。
- 自己PR・長所:「〇〇(強み)を活かし、前職で〇〇の成果を出した」といった、実務経験に基づいたアピールが有効です。
8. 本人希望欄
- 原則として、「貴社の規定に従います。」と記載するのがマナーです。
- 勤務地や職種、勤務時間など、どうしても譲れない条件がある場合にのみ、簡潔に記載します。
- 給与の希望額を、この欄で一方的に記載するのは避けるのが無難です。(面接などで交渉するのが一般的です)
履歴書の「内容」で注意すべきこと
- 空欄を作らないアピール欄以外で記載する内容がない項目(例:資格)は、「特になし」と記載します。空欄のまま提出するのは、記入漏れを疑われ、意欲が低いと見なされます。
- 誤字脱字は内容以前の問題注意力が不足している、仕事が雑である、という印象を与えます。提出前に必ず複数回、声に出して読み返すなどしてチェックしましょう。
- 西暦・和暦の混在履歴書全体で、年号の表記(西暦か和暦か)は、どちらか一方に必ず「統一」します。(例:生年月日は和暦、職歴は西暦、といった混在はNGです)
- 志望動機の内容を使い回さないどの企業にも当てはまるような抽象的な志望動機は、採用担当者にすぐに見抜かれます。必ず、応募先企業一社一社に向けた内容で作成しましょう。
まとめ。履歴書の内容は「正確さ」と「即戦力性」が鍵
履歴書に何を書くか、その全体像とポイントを解説しました。
履歴書作成で最も大切なのは、記載する「内容」を「正確」に伝えること、そして、採用担当者という「読み手」が理解しやすいように「配慮」することです。
履歴書をあなたの「索引(インデックス)」として正確に作成し、その詳細なアピールを「職務経歴書(プレゼン資料)」でしっかりと補足する。この二つの書類を戦略的に連携させることが、書類選考を通過するための鍵となります。
ABOUT ME
人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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