【転職活動で不利にならない】倒産した会社の職歴を職務経歴書にどう書くか?|記載例・注意点・伝え方を解説
転職活動で職務経歴書を作成する際、過去に勤務していた会社が倒産している場合、「どう書けばいいのか分からない」「選考に悪影響があるのでは?」と不安に感じる方は少なくありません。
ですが、結論から言えば、倒産した会社での経験もしっかりと記載すべきです。
会社の経営状況が原因であれば、あなた個人の評価には基本的に関係しません。むしろ、どんな業務を担当し、どのように働いていたかを明確に記載することで、評価につながるケースもあります。
この記事では、「職務経歴書 倒産した会社」というテーマに沿って、倒産企業での職歴の記載方法、伝え方のポイント、記載例、注意点などを詳しく解説します。
倒産した会社の職歴、職務経歴書に書いてもいいの?
はい、書くべきです。
倒産した会社であっても、あなたがそこで培った経験・スキルは職務経歴として有効です。むしろ、空白にしてしまうと「ブランク期間なのか?」「何か問題があったのか?」と逆に疑問を抱かせてしまいます。
採用担当者が知りたいのは、「どの会社にいたか」よりも「どんな仕事をして、どんな実績を上げたか」です。
職務経歴書における倒産企業の書き方のポイント
✅ 基本情報(会社名・在籍期間)は通常通り記載
会社が倒産していても、在籍していた事実は変わりません。会社名・在籍期間・職種などの基本情報は、他の職歴と同じ形式で書きましょう。
✅ 業務内容や実績は詳しく記載
その会社で担当していた業務内容や成果を、できるだけ具体的に書きます。「実務経験者」であることをしっかりとアピールしましょう。
✅ 退職理由として「会社都合による倒産」と明記
退職理由の欄や特記事項などに「会社都合による倒産のため退職」と記載すると、短期間の在籍や離職の理由が明確になります。
【記載例】倒産企業での職務経歴の書き方
■ 株式会社アシストシステム(2019年4月~2022年11月)
職種:社内SE(正社員)
【業務内容】
・社内ネットワークの構築および保守
・PCおよびシステムのヘルプデスク業務
・基幹システムの運用改善提案、ベンダー折衝
・月1回のIT資産棚卸およびセキュリティ監査対応
【実績】
・PCセットアップ手順のマニュアル化を行い、導入工数を30%削減
・外部クラウドサービス導入により、年間100万円のコスト削減に成功
【退職理由】
会社都合(倒産)により退職
自己PRや職務要約での活かし方
倒産という状況でも前向きに仕事に取り組んだ姿勢を伝えることができれば、好印象につながります。以下のような記載が効果的です。
【職務要約例】
ITサポート職として約3年間勤務し、社内インフラの整備・保守から、業務効率改善まで幅広く対応。勤務先企業の経営破綻によりやむを得ず退職しましたが、それまでに得た技術と経験を活かし、今後も安定したシステム運用に貢献したいと考えています。
倒産に関する注意点とNGな書き方
NG例 | 理由 |
---|---|
倒産理由を細かく書く | 経営者批判や内部事情の暴露につながるおそれあり |
感情的な言い方 | 「突然解雇された」「納得できない」などは印象を下げる |
空白期間にする | 空欄や省略は疑念を招く原因になります |
記載すべきなのは「事実」と「自分の経験」のみです。企業の倒産背景などに深入りせず、あくまで中立的・簡潔に伝えるのがポイントです。
面接で倒産について聞かれたら?
面接では「なぜ前職を退職したのか」と聞かれることが多いため、倒産の事実を聞かれる可能性もあります。以下のように冷静で前向きな姿勢で伝えると好印象です。
前職の会社が業績不振のため2022年に倒産し、全従業員が一斉退職する形となりました。業務の引き継ぎや最後のシステム管理業務まで責任を持って対応し、自分自身も次のキャリアへと前向きに踏み出す決意をしました。
まとめ|倒産企業での職歴も立派な経験。事実を正しく、前向きに伝えよう
「倒産=マイナス」という先入観を持つ必要はありません。むしろ、職務経歴書の中でその経験をどう伝えるかによって、採用担当者の印象は大きく変わります。
✅ 倒産した会社でも、勤務経験は職歴として正しく記載する
✅ 在籍中の実績やスキルは積極的にアピールする
✅ 退職理由は簡潔に「会社都合(倒産)」と記載すれば問題なし
✅ 感情的な記述や批判は避け、前向きな姿勢を伝える
どんな会社であっても、あなたが積み上げてきた実務経験は確かな財産です。倒産という経験さえも活かして、次のステップへと自信を持って進んでいきましょう。