「退職済み」の場合の職務経歴書の書き方と注意点|印象を高める記載例も紹介
転職活動において欠かせない書類のひとつが「職務経歴書」。これまでの職歴やスキルをアピールするための重要なツールですが、すでに前職を「退職済み」の場合、どのように記載すれば良いのか悩む方も多いのではないでしょうか。
この記事では、「職務経歴書 退職済み」というキーワードをもとに、退職済みであることを職務経歴書に正しく、かつ印象良く伝えるための方法を解説します。さらに、実際に使える記載例や、書類選考での印象を損なわないためのポイントも紹介します。
「退職済み」は職務経歴書に記載するべき?
はい、退職済みであることは明記すべき重要な情報です。職務経歴書はあくまで「いつ・どの企業で・どのような業務を行い、現在の状況はどうなのか」を採用担当者に正しく伝えるための書類です。
在職中か退職済みかによって、企業が想定する入社時期や選考スケジュールも変わってくるため、現在の雇用状況(退職済み or 在職中)を明確にしておくことはマナーの一つでもあります。
職務経歴書に「退職済み」を記載する際のポイント
1. 在籍期間を正確に記載し、末尾に「退職」と明記する
日付(年月)は「西暦+月」で統一し、「〇〇年〇月退職」と具体的に書くと親切です。
2. 必要に応じて「退職理由」を添える(簡潔に)
退職の理由は必須ではありませんが、応募先に関係のある理由や誤解を避けたい場合は、簡単な説明を添えるのも効果的です。
3. 現在の状況(ブランクの有無)にも触れておくと安心
退職からある程度期間が空いている場合は、その間に行っている活動(資格取得の勉強、自己研鑽など)に軽く触れると前向きな印象になります。
「退職済み」職務経歴の記載例
例①:一般的な退職済みの記載(退職理由なし)
【株式会社〇〇(2018年4月~2023年10月 退職)】
職種:総務・庶務
業務内容:
・社内文書の作成、備品管理、来客・電話対応
・社内行事や安全衛生管理、契約書のチェック補助
・勤怠管理や経費精算業務、マニュアルの整備
※2023年10月末をもって退職。現在は再就職活動中。
例②:退職理由を簡潔に添えるパターン
【株式会社△△(2021年1月~2023年12月 退職)】
職種:営業事務
業務内容:
・見積書・請求書の作成、受発注管理
・社内営業担当のスケジュール調整、会議資料作成
・電話・メールでの顧客対応
退職理由:業務縮小により部門が閉鎖され、やむを得ず退職。
例③:ブランク期間の活動を補足
【株式会社××(2017年6月~2023年8月 退職)】
職種:経理スタッフ
業務内容:
・月次・年次決算、帳簿管理、伝票入力
・税理士とのやり取り、資金繰り表の作成
・経費精算、給与計算補助
※2023年8月に退職。現在は日商簿記2級取得に向けて学習中です。
退職済みを職務経歴書で明記するメリット
退職済みの事実を明確にしておくことで、以下のようなメリットがあります:
- 採用担当者が入社可能時期を把握しやすくなる
- 転職への本気度が伝わる
- 面接で「現在の状況」について深掘りされにくくなる
- 不自然な空白期間(ブランク)を防げる
注意点|「退職済み」と書く際に気をつけたいこと
注意点 | 解説 |
---|---|
ネガティブな退職理由を避ける | 「人間関係」「不満」など直接的な表現は控え、前向きな表現に変換する |
ブランク期間が長い場合は補足説明を | 資格取得・家事・介護など、ポジティブな内容を添えると◎ |
転職回数が多い場合は全て記載する | 一貫性と職歴の信頼性が重視されるため、短期でも省略しない方が安心 |
面接で「退職理由」を聞かれたときの答え方(補足)
職務経歴書では「退職済み」とだけ書き、理由をあえて書かない方も多いですが、面接ではほぼ確実に理由を聞かれます。
その際は以下のように答えると好印象です:
「前職では一通りの業務を経験し、さらなるステップアップを目指したいと考えるようになり、転職を決意しました。」
「経理の実務経験を積む中で、より幅広い業務に携われる環境で成長したいと考え、転職活動を開始しました。」
まとめ
職務経歴書に「退職済み」であることを明記することは、応募者としての誠実さや転職への本気度を伝える大切なポイントです。正確な在籍期間を記載し、必要に応じて退職理由や現在の活動状況を添えることで、書類全体の信頼性と印象が高まります。
退職そのものはネガティブなことではありません。伝え方ひとつで、キャリアの整理・次のステップへの前向きな姿勢をしっかりアピールできます。あなたの職務経歴書が採用担当者に「一緒に働きたい」と思ってもらえる書類になるよう、退職済みの記載にも丁寧に取り組みましょう。