転職活動の職務経歴書。写真の添付は必要か
応募書類における写真の基本的な考え方
転職活動において、応募書類として履歴書と職務経歴書を準備することが一般的であります。その際、写真の添付に関して、履歴書と職務経歴書で取り扱いが異なるため、その違いを正確に理解しておく必要があります。写真は応募者の第一印象を左右する要素の一つですが、どの書類に添付すべきかが定められています。
履歴書と写真の役割
まず、履歴書についてでありますが、こちらは応募者の氏名、生年月日、学歴、資格といった基本的なプロフィールを伝える書類であります。日本の商習慣上、履歴書には証明写真を添付する欄が設けられており、特別な指示がない限り、写真の添付は必須とされています。この写真は、本人確認と、応募者の人柄や清潔感といった印象を把握するために用いられます。
職務経歴書に写真は必要か
一方、本題である職務経歴書についてでありますが、こちらには原則として写真を添付する必要はありません。職務経歴書は、応募者がこれまでにどのような会社で、どのような業務を担当し、どのようなスキルや実績を上げてきたのか、その「職務能力」を具体的に伝えるための書類であります。
一般的な職務経歴書のフォーマット(形式)にも、写真を添付する欄は設けられていません。採用担当者が知りたいのは、応募者の外見ではなく、あくまでもその実務経験と能力であります。
職務経歴書で採用担当者が重視する点
職務経歴書に写真が不要である代わりに、採用担当者が厳しく評価するのは、その「内容」であります。キャリアの概要が簡潔にまとめられた「職務要約」、具体的な業務内容、数値などで示された客観的な「実績」、そして応募先企業で活かせる「スキル」や「自己PR」といった項目が、論理的かつ分かりやすく記載されているかが重要となります。
履歴書の写真で注意すべき点
職務経歴書に写真は不要でありますが、セットで提出する履歴書に添付する写真は、採用担当者への第一印象として重要であります。転職活動にふさわしい、清潔感のある服装(スーツなど)で、背景は無地、3ヶ月以内に撮影された鮮明なものを使用するのが基本ルールであります。スナップ写真や、過度に修正された写真の使用は避けるべきです。
職務経歴書は内容の充実を
結論として、転職活動において職務経歴書に写真を添付する必要はありません。もし応募先企業から特別な指示がない限り、写真添付について悩む時間を、自身の強みや実績をより具体的に伝えるための内容の推敲に充てることが、書類選考を通過するための鍵となります。





