看護師(ナース)の転職。職務経歴書作成のポイントと専門情報の活用
看護師(ナース)の転職と職務経歴書の重要性
看護師(ナース)が転職を考える際、応募書類として履歴書と併せて職務経歴書の提出を求められることが一般的であります。履歴書が応募者の基本的なプロフィールを示すものであるのに対し、職務経歴書は、これまでにどのような医療現場で、どのような看護業務に従事し、どのような専門スキルや経験を培ってきたのかを具体的に伝えるための、非常に重要な書類となります。採用担当者(病院や施設の採用責任者)は、この書類を通じて、応募者が即戦力として活躍できるか、求める看護師像と合致するかを判断します。
看護師専門の転職情報サイトやエージェントの活用
職務経歴書の作成に悩む看護師の方も少なくありません。その際、看護師の転職に特化した専門的な情報サイトや、転職エージェント(人材紹介会社)を活用することも有効な手段の一つであります。例えば、「ナース専科」のような看護師専門のサービスでは、看護師のキャリアに特化した職務経歴書の書き方に関する情報提供(コラム記事)や、見本(テンプレート)、あるいは登録者を対象とした添削サポートなどを提供している場合がございます。こうした専門的な知見を活用することで、自身の経験をより効果的にアピールするヒントを得ることが期待できます。
職務経歴書の基本構成について
看護師の職務経歴書も、基本構成は一般の転職書類と同様であります。「職務要約」でキャリアの概要を示し、「職務経歴」で詳細な業務内容を説明し、「活かせる経験・スキル」や「自己PR」で強みを補足する流れが一般的です。形式は、時系列に沿って経歴を記載する「編年体式」が、キャリアの変遷が分かりやすいため適しています。PC(パソコン)で作成し、A4用紙1枚から2枚程度にまとめるのが読みやすいでしょう。
職務経歴欄。看護師経験の具体的な記載方法
職務経歴書の中で最も重要となるのが「職務経歴」欄であります。看護師としての専門性を具体的に示すため、以下の点に注意して記載します。
勤務先の概要(規模感)の明記
まず、勤務した法人名、病院名(施設名)、在籍期間を明記します。その上で、採用担当者が業務の規模感や特性を把握できるよう、勤務先病院・施設の概要を補足します。例えば、「病床数〇〇床」「施設の種類(例。急性期病院、地域包括ケア病棟、クリニックなど)」「看護基準(例。7対1)」といった情報を記載すると、どのような環境で勤務していたのかが具体的に伝わります。
所属部署と診療科、役割の記載
次に、配属されていた部署や診療科を明確に記載します。例えば、「〇〇病棟(循環器内科)」「ICU(集中治療室)」「手術室」「外来」「訪問看護ステーション」など、具体的な所属を記します。また、その中で「リーダー業務」や「プリセプター(新人指導)」、「委員会活動(例。安全対策委員会、感染対策委員会)」といった役割を担っていた場合は、それも重要なアピールポイントとなります。
担当した看護業務とスキルの具体化
最後に、その所属部署で具体的にどのような看護業務に従事していたのかを記載します。例えば、「急性期患者の全身管理」「周術期看護(術前・術後のケア)」「化学療法を受けている患者様の看護」「救急外来でのトリアージ・初期対応」「使用経験のある医療機器(例。人工呼吸器、心電図モニター)」といった形で、自身の経験とスキルを具体的に示します。
自己PR。応募先との関連性
自己PR欄では、これまでの職務経歴で示した経験に基づき、自身の看護観や強みをアピールします。そして、その強みが、応募先の病院・施設の方針や特色(例。チーム医療の推進、地域医療への貢献、専門看護の強化など)と、どのように合致し、貢献できるのかを論理的に結びつけて述べることが、採用担当者の評価を高める鍵となります。





