栄養士の転職。職務経歴書で専門性と経験を伝える書き方

栄養士の転職と職務経歴書の重要性

栄養士の転職活動において、職務経歴書は、自身の専門的な知識と実務経験を具体的に伝えるための非常に重要な書類です。栄養士の勤務先は、病院、介護福祉施設、保育園、学校、企業の社員食堂、スポーツ関連施設など多岐にわたります。それぞれの現場で求められるスキルや経験が異なるため、自身がどのような環境で、どのような対象者に対し、どのような業務を行ってきたのかを明確に示す必要があります。

職務経歴書の基本構成と形式

栄養士の職務経歴書も、基本構成は一般の転職書類と同様です。「職務要約」でキャリアの概要を示し、「職務経歴」で詳細な業務内容を説明し、「活かせる経験・スキル」や「自己PR」で強みを補足します。形式としては、キャリアの変遷が分かりやすい「編年体式」（時系列順）が一般的です。PC（パソコン）で作成し、A4用紙1枚から2枚程度にまとめるのが読みやすいでしょう。

職務要約。栄養士としての核を簡潔に

職務要約は、採用担当者が最初に目を通す部分です。ここでは、栄養士としての経験年数、主に経験してきた勤務先の種類（例。病院、高齢者施設など）、そして自身の専門性や強み（例。生活習慣病の栄養指導、大量調理の献立作成・管理など）を、3行から5行程度で簡潔にまとめます。

最も重要な「職務経歴」の具体的な書き方

職務経歴欄は、自身の経験を最も具体的に示す場所です。勤務した施設ごとに、以下の情報を分かりやすく記載します。

勤務先の概要の記載

まず、法人名、施設名、在籍期間を明記します。その上で、採用担当者が業務の規模感を把握できるよう、施設の概要を補足します。例えば、病院であれば「病床数」、高齢者施設であれば「定員数」、学校や保育園、社員食堂であれば「1日あたりの平均提供食数」などを記載すると効果的です。

具体的な業務内容の明示

栄養士の業務は多岐にわたるため、担当した業務を具体的に記述します。例えば、「献立作成業務」では、対象者（例。患者、入所者、園児）別の献立作成、栄養価計算、食材の発注・検品・在庫管理、コスト管理など。「給食管理業務」では、調理業務の有無、調理スタッフへの指示・指導、衛生管理（HACCPに基づく管理など）。「栄養指導・栄養管理業務」では、対象者（例。外来患者、入院患者、利用者）への個人指導や集団指導の実施、内容（例。糖尿病、高血圧などの生活習慣病、アレルギー対応）、栄養ケア計画書の作成などを記載します。

その他の業務と実績

上記の主要業務に加え、例えば「栄養だより」の作成、季節の行事食の企画・実施、所属していた委員会活動（例。栄養委員会、褥瘡対策委員会など）、業務改善の取り組み（例。残食率の改善、コスト削減）なども、アピールできる実績として記載します。

自己PR。応募先で活かせる経験を強調

自己PR欄では、これまでの経験を通じて培ったスキルが、応募先でどのように活かせるのかを具体的に述べます。例えば、病院での栄養指導経験は、クリニックや健診センターでも即戦力となります。また、大量調理の管理経験は、規模の大きな施設や社員食堂で評価されます。使用経験のある栄養管理ソフトや、基本的なPCスキル（Word、Excel）も忘れずに記載します。自身の専門性と、応募先の求める人物像を結びつけてアピールすることが重要です。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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