転職時の職務経歴書。3枚になる場合の注意点と構成のコツ
職務経歴書の適切な枚数とは
転職活動で職務経歴書を作成する際、その枚数に悩む方は少なくありません。自身のキャリアを詳細に伝えようとすると情報量が多くなり、結果として3枚、あるいはそれ以上になってしまうこともあります。一般的に、職務経歴書の枚数はA4用紙で1枚から2枚程度が目安とされています。採用担当者が短時間で応募者の経歴を把握するためには、この分量が最も読みやすいとされています。
職務経歴書が3枚以上になる場合の懸念点
職務経歴書が3枚、あるいはそれ以上にわたる場合、採用担当者にいくつかの懸念を抱かせる可能性があります。多忙な採用担当者にとって、情報量が多すぎる書類は「読むのに時間がかかる」と感じさせてしまうかもしれません。その結果、要点がぼやけてしまい、応募者が最もアピールしたい強みや実績が伝わりにくくなる恐れがあります。場合によっては、情報を簡潔にまとめる能力が低いと判断される可能性も否定できません。
3枚になっても許容されるケース
ただし、職務経歴書が3枚になることが一概に不利になるというわけではありません。例えば、社会人経験が15年、20年と非常に長く、豊富なキャリアを持つ方の場合、記載すべき実績も多くなります。また、経験した企業数や部署、担当したプロジェクトが多岐にわたる場合も、内容を具体的に記載しようとすると自然と3枚程度になることもあります。特に技術職や研究職、クリエイティブ職など、携わったプロジェクトの詳細な説明が求められる職種では、内容が充実していれば3枚でも許容される傾向にあります。
3枚になる場合の構成の工夫
やむを得ず職務経歴書が3枚になる場合は、採用担当者が読みやすいように構成を工夫することが不可欠です。最も重要なのは「1枚目」です。採用担当者が最初に目を通す1枚目の冒頭には、必ずキャリアの概要を簡潔にまとめた「職務要約」を配置します。そして、直近の職歴や、応募先企業に最もアピールしたい重要な経験や実績を1枚目に集約させることが重要です。
2枚目以降の扱いとページ番号
2枚目以降には、それ以前の職歴や、補足的なスキル(PCスキル、資格など)、自己PRなどを記載します。1枚目で興味を持ってもらい、2枚目以降でさらに詳細な情報を確認してもらうという流れを作ります。また、書類が複数枚にわたる場合は、必ず「1/3」「2/3」「3/3」といった形で、各ページのフッター(下部)などにページ番号(ノンブル)を記載します。これは、書類の抜け漏れを防ぎ、管理しやすくするためのビジネスマナーでもあります。
3枚から2枚へ情報を精査する方法
もし内容を見直す余地があるのであれば、3枚になってしまった職務経歴書を2枚に収める努力も推奨されます。職務経歴書は自身のキャリアの全てを記載する記録簿ではなく、応募先企業に自身を売り込むための「提案書」です。応募先企業の業務内容と関連性の低い古い職歴や、細かすぎる業務内容は、思い切って記載を簡潔にするか、項目自体を精査します。情報の「強弱」をつけ、アピールしたい部分に絞って記述することが、枚数を最適化するコツです。





