結婚を機に転職する方へ。職務経歴書の職務要約で「退職理由」をプラスに変える書き方と例文
結婚に伴う転居やライフスタイルの変化を機に転職活動を始める際、職務経歴書の「職務要約」に結婚のことを書くべきか悩む方は少なくありません。ビジネス文書である職務経歴書にプライベートな事情を持ち込むことに抵抗があるかもしれませんが、書き方によっては「退職理由の正当性」を証明し、採用担当者に安心感を与える材料になります。ここでは結婚を機に転職する方が、これまでのキャリアを損なわず、スムーズに書類選考を通過するための職務要約の書き方のポイントと、状況別の具体的な例文を紹介します。
職務要約に「結婚」を書くべきケースと書き方のルール
基本的に職務経歴書は自身のスキルと経験をアピールする場ですので、プライベートな事情を詳しく書く必要はありません。しかし、以下のケースではあえて触れることで、採用担当者の疑問を解消できます。
- 転居を伴う退職の場合遠方への引っ越しでやむを得ず退職した場合は、キャリアの中断がネガティブな理由(人間関係や仕事への不満)ではないことを証明できます。「結婚に伴う転居のため退職」と記載することで、納得感のある説明になります。
- ブランク(離職期間)がある場合結婚準備や新生活のセットアップで数ヶ月のブランクがある場合、その理由を簡潔に記すことで「働く意欲がなかったわけではない」ことを伝えられます。
- 雇用形態を変える場合正社員からパートや契約社員へ希望を変える場合、家庭との両立を理由にすることで、働き方の変化に対する理解を得やすくなります。
書き方の鉄則
結婚に関する記述はあくまで「退職理由」や「ブランクの説明」として一言添えるだけにとどめます。職務要約のメインはあくまで「これまでの業務経験」と「活かせるスキル」です。文字数全体の1割程度に抑え、すぐに仕事の話に切り替えるのがポイントです。
【転居・Iターン】退職理由を明確にする例文
結婚に伴って住む場所が変わり、心機一転して新しい土地で働く場合は、前職を辞めた理由が「転居」であることを明記し、長く働く意思があることをアピールします。
例文
大学卒業後、5年間にわたり都内のIT企業にて法人営業に従事してまいりました。
既存顧客への深耕営業を中心に担当し、顧客の課題解決に向けたソリューション提案を行うことで、昨対比110パーセントの売上目標を達成しました。この度、結婚に伴う大阪への転居により前職を退職いたしましたが、営業職としてのキャリアを継続したいと強く考えております。新しい環境においても、これまでの経験で培った「関係構築力」と「提案力」を活かし、貴社の事業拡大に即戦力として貢献します。
【ブランクあり】復帰への意欲をアピールする例文
結婚退職してから数ヶ月から1年程度のブランクがある場合は、生活基盤が整い、仕事に集中できる環境であることを伝えて懸念を払拭します。
例文
新卒で入社した食品メーカーにて、6年間にわたり一般事務および営業アシスタント業務に従事してまいりました。
受発注業務や請求書作成に加え、エクセルを活用した売上集計の自動化を推進し、部署の残業時間削減に貢献しました。結婚準備と転居のため半年間の離職期間がありますが、現在は新生活の基盤も整い、フルタイムで就業可能な環境です。ブランクを感じさせないよう、持ち前の正確性とスピード感を持って業務に取り組み、貴社のバックオフィスを支える即戦力として貢献したいと考えています。
【働き方変更】家庭との両立と貢献をアピールする例文
正社員から契約社員やパートタイムなど、家庭との両立を重視して働き方を変える場合は、限られた時間内でも高いパフォーマンスを発揮できる経験者であることを強調します。
例文
アパレル販売員として4年間勤務し、接客販売および店舗運営業務に従事してまいりました。
接客においては顧客のニーズを汲み取るヒアリングを徹底し、個人売上目標を連続して達成しました。また、副店長としてスタッフ教育やシフト管理も担当し、チームワークの向上に努めました。結婚を機に家庭との両立を図るため、限られた時間内で成果を出す働き方を希望しております。これまでの経験で培った「効率的な業務遂行能力」と「コミュニケーション能力」を活かし、貴店の即戦力として売上向上に貢献します。
【寿退社後の再就職】キャリアの継続性をアピールする例文
いわゆる寿退社をしたものの、やはり働きたいと考えて再就職する場合、「すぐに辞めないか」という懸念を持たれがちです。長期就業の意思を明確にします。
例文
地方銀行にて5年間、窓口業務および後方事務に従事してまいりました。
正確かつ迅速な事務処理能力を身につけるとともに、金融商品のご案内を通じて顧客折衝能力を磨いてまいりました。結婚を機に一度退職いたしましたが、社会との接点を持ち続け、キャリアを積み重ねたいという思いが強く、再就職を決意いたしました。前職で培った「責任感」と「正確性」は、貴社の経理事務においても活かせると確信しています。家庭環境も整っており、長期間安定して業務に貢献したいと考えています。
職務要約を書く際の注意点
結婚を機にした転職活動において、「家庭優先」の姿勢を前面に出しすぎるのは避けるべきです。「残業は一切できません」「急な休みが多くなります」といった条件闘争のような書き方を職務要約ですると、採用担当者は採用を躊躇します。あくまで「プロとして仕事をする」というスタンスを崩さず、制約がある場合でも「限られた時間の中で最大限の成果を出す」という前向きな表現に変換することが、書類選考を通過するための重要なポイントになります。





