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人事の職務経歴書で書類選考を突破する職務要約の書き方と領域別例文集

keireki0530
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人事職は、採用、労務、制度企画、教育研修など業務領域が広く、企業のフェーズによって求められる役割が大きく異なります。そのため、職務経歴書の冒頭にある「職務要約」で、自身の得意分野と経験の深さを適切に伝えなければ、採用担当者の目に留まりません。皮肉なことに、普段は他人のレジュメを厳しく審査している人事担当者ほど、自分のこととなると客観視できず、抽象的な表現に終始してしまう傾向があります。ここでは、人事のプロとして評価されるための職務要約の書き方のポイントと、業務領域別の具体的な例文を紹介します。

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人事の採用担当者が職務要約で重視する3つの視点

人事職の採用において企業が求めているのは、経営課題を解決できるパートナーとしての能力です。採用担当者は職務要約を通じて以下の3点を確認しています。

  1. 担当領域と企業規模採用だけを行っていたのか、労務や制度設計まで幅広く担当していた(ゼネラリスト)のか、担当領域を明確にします。また、従業員数や拠点数、急拡大フェーズだったのか安定期だったのかという「環境」を示すことで、どのような課題に対応してきたかを伝えます。
  2. 定量的成果(数字への意識)「採用を頑張りました」や「制度を整えました」だけでは不十分です。「採用単価を20パーセント削減した」「離職率を5ポイント改善した」「残業時間を月平均10時間削減した」など、人事施策が経営数字にどう貢献したかを具体的に示します。
  3. 課題解決プロセスと企画力単なるオペレーターではなく、組織の課題をどう捉え、どのような施策を立案・実行したかというプロセスを見ます。特に制度企画や組織開発の分野では、論理的な思考能力と周囲を巻き込む調整力が評価されます。

職務要約の最適な文字数と構成テクニック

職務要約の適切な文字数は200文字から300文字程度です。採用担当者が30秒程度で読み切れる分量にまとめるのが理想的です。以下の3つの要素を組み込むことで、読みやすく説得力のある要約になります。

  1. 誰に(どこで):勤務した企業の業種、従業員数、上場の有無、経験年数。
  2. 何を(業務):担当した主な領域(採用、労務、企画など)と役割。
  3. どうやって(実績):課題解決のための施策、具体的な数値成果、マネジメント経験。

【採用担当・リクルーター】数値実績と手法をアピールする例文

採用担当者の場合は、採用人数、採用単価(コスト)、母集団形成の手法、歩留まり改善の実績などを数字で示し、戦略的な採用ができることをアピールします。

例文

ITベンチャー企業にて4年間、中途採用および新卒採用の主担当として従事してまいりました。

エンジニア採用を中心に、ダイレクトリクルーティングやリファラル採用の導入を主導し、年間30名の採用目標を達成しました。特にエージェント依存からの脱却を図り、採用単価を前年比30パーセント削減することに成功しました。また、選考プロセスの見直しを行い、内定承諾率を20ポイント向上させました。これまでの攻めの採用経験と、現場を巻き込む調整力を活かし、貴社の事業拡大に必要な人材獲得に貢献したいと考えています。

【労務・給与計算】効率化と正確性をアピールする例文

労務担当者の場合は、対応していた従業員数や、システム導入による業務効率化、法改正への対応、衛生委員会運営などのリスク管理能力をアピールします。

例文

従業員300名規模の製造業にて6年間、労務管理全般に従事してまいりました。

給与計算、社会保険手続き、勤怠管理の実務を正確に遂行するとともに、年末調整や衛生委員会の運営を担当しました。アナログだった勤怠管理をクラウドシステムへ移行するプロジェクトを主導し、集計工数を月間20時間削減することで、労務部門の生産性向上に貢献しました。また、働き方改革関連法に対応した就業規則の改定を行い、コンプライアンス遵守の徹底に努めました。この実務経験と改善意欲を活かし、貴社の安定した組織運営に貢献します。

【人事企画・制度設計】課題解決と導入実績をアピールする例文

人事企画の経験者は、現状分析から制度設計、運用定着までの一連のプロセスと、それによる組織変革の実績をアピールします。

例文

東証プライム上場商社の人事部にて8年間勤務し、主に人事制度の企画・運用および組織開発に従事してまいりました。

経営戦略に基づいた等級制度・評価制度の改定プロジェクトに参画し、現状分析から制度設計、社員向け説明会の実施までを一貫して担当しました。新制度の導入により、若手社員のエンゲージメントスコアを向上させ、離職率の低下(10パーセントから5パーセントへ改善)に寄与しました。また、管理職向けの評価者研修を内製化し、評価の納得感を高める施策も実行しました。これまでの企画力と調整力を活かし、貴社の組織課題の解決に尽力します。

【人事全般・ゼネラリスト】対応力と守備範囲をアピールする例文

中小企業などで人事全般を幅広く担当していた場合は、限られたリソースの中で多岐にわたる業務を回してきた対応力と、経営視点をアピールします。

例文

従業員100名規模のWEB制作会社にて5年間、人事総務全般を担当するプレイングマネージャーとして従事してまいりました。

「経営と現場をつなぐ」をモットーに、採用計画の立案から入退社手続き、給与計算、評価制度の運用まで、人事に関わる全ての業務を統括しました。急激な組織拡大期において、オンボーディング体制の整備やメンター制度の導入を行い、早期離職の防止に貢献しました。また、未整備だった人事規程類をゼロから構築した経験もあります。これまでの幅広い実務経験と柔軟な対応力を活かし、貴社の人事部門の基盤強化に即戦力として貢献します。

人事の職務要約を書く際の注意点

人事の職務要約を書く際、特に注意すべきなのは「守秘義務への配慮」です。人事は社員の給与や評価、退職理由などの機密情報を扱いますが、職務経歴書で具体的な個人名や、社外秘レベルの内部事情を詳しく書きすぎることは避けてください。「口が軽い」「コンプライアンス意識が低い」と判断されるリスクがあります。具体的な数字は出しつつも、情報の取り扱いには細心の注意を払っている姿勢を示すことが、人事としての信頼性を高めるポイントです。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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