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栄養士の職務経歴書フォーマット完全ガイド。採用担当者に「即戦力」と伝わる書き方のコツ

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栄養士や管理栄養士の転職活動において、職務経歴書は合否を分ける重要な書類です。しかし、一般的な事務職向けのフォーマットでは、栄養士特有の「調理スキル」「献立作成能力」「栄養指導の実績」などが十分に伝わりません。採用担当者は、資格の有無だけでなく、具体的な現場経験の深さを知りたいと考えています。ここでは、栄養士の専門性を最大限にアピールするためのフォーマット選びと、業態別の書き方のポイントについて解説します。

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栄養士に最適なのは「逆編年体式」のフォーマット

栄養士の職務経歴書では、「逆編年体式」のフォーマットを選ぶのが基本です。これは直近の経歴から過去に遡って記載する形式です。

栄養士の業務は、経験年数とともに「調理メイン」から「献立作成」「栄養管理」「マネジメント」へと役割が変化することが多いため、現在のスキルレベル(到達点)を最初に伝えることができるこの形式が最も適しています。Word形式で作成するのが一般的ですが、発注管理や原価計算などの計数管理能力をアピールしたい場合は、Excel形式で作成しても問題ありません。

採用担当者が必ずチェックする4つの必須項目

栄養士の採用において、施設側が最も知りたいのは「自施設の規模や業務内容に対応できるか」という点です。どのフォーマットを使う場合でも、以下の4つの項目は必ず数字を用いて具体的に記載する必要があります。

  1. 施設形態と直営・委託の区別勤務先が「病院」「老人福祉施設」「保育園」「社員食堂」のいずれであるか、そしてそれが「直営(施設直接雇用)」か「委託給食会社」かを明記します。これにより、業務の責任範囲や立ち位置が明確になります。
  2. 食数と調理方式「1回あたり約300食」「朝・昼・夕の3食提供」「クックチル方式導入」など、調理の規模感を数字で示します。大量調理の経験は、現場での体力やスピード感の証明になります。
  3. 対象者と食種「高齢者向け(刻み食、ミキサー食対応あり)」「食物アレルギー対応(除去食、代替食)」「糖尿病食、腎臓病食などの治療食」など、誰に対してどのような食事を提供していたかを記載します。
  4. 具体的な担当業務「調理のみ」なのか、「献立作成・発注」まで行っていたのか、あるいは「栄養ケア・マネジメント」や「栄養指導」まで担当していたのか。業務の幅を明確にすることで、即戦力性をアピールします。

【業態別】書き方のポイントとアピール例文

栄養士の活躍の場は多岐にわたり、業態によって評価されるポイントが異なります。

病院・クリニックの場合

病院では「臨床栄養管理」の能力が問われます。NST(栄養サポートチーム)への参加経験や、個人栄養指導の件数、特別な治療食の対応経験などを詳細に書きます。

記載例

  • 病床数200床の急性期病院にて、管理栄養士として入院患者様の栄養管理に従事。
  • NST回診への参加(週1回)および、医師・看護師への栄養学的提言を実施。
  • 個人栄養指導:月間平均30件(主に糖尿病、脂質異常症)。
  • 入院時食事療養費の算定管理業務。

保育園・学校の場合

保育園や学校では「食育」と「アレルギー対応」が鍵となります。アレルギー対応マニュアルの作成経験や、子供向けの食育だよりの作成、保護者への離乳食指導などの実績を強調します。

記載例

  • 定員120名の認可保育園にて、給食管理および食育活動に従事。
  • アレルギー児(卵・乳・小麦)5名への除去食・代替食対応および誤配防止のダブルチェック体制を構築。
  • 毎月の「食育だより」作成および、園児向けクッキング保育の企画・運営。
  • 喫食状況の確認(残食調査)と、嗜好に合わせた献立改善。

委託給食会社の場合

委託会社では「調理技術」に加え、「収支管理」や「スタッフマネジメント」が評価されます。原価率の管理実績や、パートスタッフのシフト作成・指導経験などをアピールします。

記載例

  • 委託先の老人保健施設(100床)にて、事業所責任者として現場運営を統括。
  • 食材発注および棚卸し管理を行い、廃棄ロス削減により原価率を目標値内に維持。
  • 調理スタッフ・パート計10名のシフト管理および衛生講習の実施。
  • クライアント(施設側)との定例会議に出席し、行事食の提案を実施。

資格・スキルの欄で差をつける

「管理栄養士」「栄養士」の免許以外にも、業務に関連する資格があれば必ず記載します。

  • 専門資格:病態栄養認定管理栄養士、NST専門療法士、NR・サプリメントアドバイザーなど
  • 調理師免許:調理技術の証明として有効です。
  • PCスキル:専用ソフト(カロリー計算ソフトなど)の使用経験や、Word・Excelでの帳票作成能力。

手書きよりもパソコン作成が有利

栄養士の業務でもIT化が進んでおり、献立作成ソフトや発注システムの操作は必須です。そのため、職務経歴書は手書きではなくパソコン(WordやExcel)で作成することを強くおすすめします。PCスキルがあることの証明になり、読みやすく清潔感のある書類になります。提出時は、レイアウト崩れを防ぐために必ずPDF形式に変換してください。

栄養士の職務経歴書は、専門用語や数字が多くなりがちですが、それが実力の証明になります。専用のフォーマットというよりも、上記の必須項目を網羅できるシンプルなフォーマットを選び、具体的な実績で埋めていくことが書類選考通過の近道です。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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