職務経歴書は「A4」が絶対のルール。枚数・印刷・余白の正解を完全解説
転職活動で提出する職務経歴書のサイズについて、B5サイズで作るべきか、それともA4サイズで作るべきか迷われる方がいらっしゃいます。結論から申し上げますと、職務経歴書のサイズは「A4」が絶対の正解です。ビジネス文書の世界標準がA4であることに加え、採用担当者の管理のしやすさや、情報の見やすさを考慮すると、それ以外のサイズを選ぶメリットはありません。ここでは、なぜA4サイズでなければならないのかという理由から、A4用紙に収める際の最適な枚数、読みやすくするためのレイアウト設定、そして印刷時の用紙選びまで、書類選考を有利に進めるための「A4フォーマット」の活用術について解説します。
なぜ職務経歴書は「A4サイズ」一択なのか
履歴書にはB5サイズ(B4二つ折り)のものが市販されていますが、職務経歴書に関してはA4サイズ(A3二つ折り含む)以外は基本的に使われません。これには明確な理由があります。
1. ビジネス文書の標準規格であるため
企業の業務で使用される書類のほとんどはA4サイズです。採用担当者が応募書類をコピーしたり、ファイリングしたりする際、サイズが不揃いだと管理の手間が発生します。A4で統一することは、読み手への最低限のマナーといえます。
2. 情報量を確保するため
職務経歴書は、自身のスキルや実績をプレゼンテーションする書類です。B5サイズでは用紙が小さく、十分なアピールを書き込むと文字が小さくなりすぎてしまいます。A4サイズであれば、適切なフォントサイズと余白を保ちながら、充実した情報を盛り込むことができます。
A4用紙「何枚」に収めるのがベストか
A4サイズで作ることは決まっても、次に悩むのが「枚数」です。職務経歴書の枚数は「A4用紙2枚」に収めるのがベストであり、採用担当者にとっても最も読みやすい分量です。
A4用紙1枚の場合
第二新卒や経験が浅い方の場合は1枚でも問題ありません。しかし、ある程度のキャリアがある方が1枚で提出すると、「経験が浅い」「アピールすることがない」と判断されるリスクがあります。無理に引き伸ばす必要はありませんが、自己PRや職務要約を充実させ、余白が目立ちすぎないよう工夫が必要です。
A4用紙2枚の場合(最適)
直近の経歴を詳しく書き、過去の経歴を簡潔にまとめ、自己PRもしっかり入る。このバランスが最もとりやすいのが2枚です。採用担当者がストレスなく読み切れる分量でもあります。
A4用紙3枚以上の場合
ハイクラス層や技術職、転職回数が多い方の場合は3枚になっても許容されます。ただし、4枚以上になると「要約力がない」「冗長である」とマイナス評価につながる可能性があります。どうしても長くなる場合は、詳細は「別紙参照」とするか、情報の取捨選択を行って3枚以内に収める努力をしてください。
読みやすさを左右する「余白」と「文字サイズ」の設定
A4サイズのフォーマットを使用する際、Wordなどの設定で気をつけたいのがレイアウトです。用紙の端までぎっしりと文字が詰まっている書類は、圧迫感があり読む気を削いでしまいます。
余白(マージン)の設定
上下左右に「20ミリから25ミリ」程度の余白を設けるのが標準的です。これにより、採用担当者が印刷して読む際に、メモを書き込んだり指で持ったりするスペースが確保され、洗練された印象を与えます。
文字サイズとフォント
本文の文字サイズは「10.5ポイントから11ポイント」が適切です。見出しはそれより大きく(12ポイントから14ポイント)、太字にするなどでメリハリをつけます。フォントはビジネスに適した「明朝体」か「ゴシック体」で統一してください。
印刷する場合の用紙選びと印刷設定
面接時に持参する場合や、郵送で提出する場合は、紙質と印刷方法にもこだわりましょう。
コピー用紙ではなく「上質紙」を使う
家庭用プリンターやコンビニで印刷する場合、ペラペラのコピー用紙では裏写りしてしまい、安っぽい印象を与えます。文具店などで販売されている、少し厚手の「上質紙」や「履歴書・職務経歴書用印刷用紙」を使用すると、白さが際立ち、文字がくっきりと見えます。
必ず「片面印刷」にする
A4用紙2枚以上になる場合、両面印刷ではなく「片面印刷」にしてください。採用担当者は書類を並べて比較検討することが多いため、裏返す手間のいる両面印刷は好まれません。2枚になる場合は、左上をクリップ(ホッチキスは不可の場合が多い)で留めて提出します。
デジタル提出でも「A4設定」を確認する
PDFデータで提出する場合でも、元のWordファイルが「A4設定」になっているか必ず確認してください。稀に「レターサイズ」などの設定になっていると、採用担当者が手元で印刷した際にレイアウトが崩れたり、文字が見切れたりするトラブルが発生します。「ページ設定」を確認し、確実にA4サイズでPDF化することが、書類選考をスムーズに進めるための鉄則です。





