書類選考中に留守電が入っていた場合の合否の可能性と正しい折り返しマナー

転職活動において書類選考の結果を待っている期間は、いつ連絡が来るのかと緊張感が続くものです。最近ではメールでの連絡が主流ですが、企業によっては電話で直接連絡をしてくるケースも少なくありません。仕事中や移動中などで電話に出られず、留守番電話（留守電）が入っていた場合、その内容が合格なのか不採用なのか、そしてどのように折り返せばよいのかと焦ってしまうこともあります。ここでは書類選考における電話連絡の意味や、留守電が入っていた際の適切な対応手順、そして転職活動中における電話設定の重要性について詳しく解説します。

書類選考の結果連絡が留守電に入っているのは合格の可能性が高いです

まず結論から言いますと、書類選考の結果連絡として電話がかかってきたり、留守電が入っていたりする場合、それは合格（面接への案内）である可能性が極めて高いといえます。一般的に不採用の通知は、お互いの心理的負担を減らすためや事務効率の観点から、メールや郵送などの書面で行われることが大半です。わざわざ電話をかけてくるということは、企業側があなたと直接話をしたい、次のステップに進んでもらいたいと考えている証拠です。

特に優秀な人材を他社よりも早く確保したいと考えている企業や、急募案件を抱えている企業は、メールの返信を待つタイムラグを避けるために電話連絡を優先します。留守電に「書類選考の件でご連絡いたしました」といったメッセージが残されていた場合は、前向きな結果であると捉えて問題ありません。ただし、稀に職歴の詳細確認や希望条件のヒアリングといった事務連絡の場合もありますが、いずれにせよ選考が進んでいることには変わりありません。

留守電を確認した後に折り返し電話をする際の最適なタイミング

留守電にメッセージが残されていた場合、基本的にはこちらから折り返しの電話を入れるのがマナーです。企業側から「また改めます」と言われていたとしても、こちらの都合の良いタイミングで折り返すことで、志望度の高さやビジネスマナーが備わっていることをアピールできます。

折り返しをするタイミングは、気づいた時点ですみやかに行うのが理想ですが、時間帯には配慮が必要です。企業の始業直後や昼休み（12時から13時）、終業間際は担当者が多忙であったり不在であったりすることが多いため避けるのが無難です。一般的には午前10時半から11時半頃、または午後2時から4時頃がつながりやすく、相手も落ち着いて話せる時間帯とされています。また、夜遅い時間や早朝にかけるのは失礼にあたりますので、翌日の午前中に改めるようにします。

折り返し電話をかける際のマナーと会話の進め方

いざ折り返しの電話をかけるとなると緊張してしまうものですが、落ち着いて丁寧に対応すれば好印象を与えることができます。電話をかける前には、必ず手元にスケジュール帳と筆記用具を用意し、静かな場所に移動してください。騒がしい場所での通話は聞き間違いの原因となり、相手にも不快感を与えてしまいます。

会話の切り出し方は、「お忙しいところ恐れ入ります。私、本日お電話をいただきました〇〇（氏名）と申します。採用担当の〇〇様より留守番電話をいただいておりましたので、折り返しご連絡いたしました」と伝えます。担当者が電話に出たら、まずは電話に出られなかったことへのお詫びを一言添え、その後に用件に入ります。合格の連絡であれば、その場で面接日程の調整が行われることが多いため、自身のスケジュールをすぐに確認できるようにしておくことが重要です。

着信のみで留守電が入っていなかった場合の対処法

時には着信履歴だけが残っており、留守電にメッセージが入っていないケースもあります。この場合、まずはその電話番号をインターネットで検索し、応募先の企業からの連絡かどうかを確認します。企業からの電話であれば、間違い電話である可能性は低いため、こちらから折り返すのが賢明です。

折り返す際は、「先ほど着信があり、電話番号を拝見したところ御社からでしたので、折り返しご連絡いたしました」と正直に伝えて構いません。採用担当者も多くの業務を抱えているため、留守電を残す時間がなかったり、つなぎのつもりでかけたりしていることもあります。こちらから能動的に連絡を取ることで、機会損失を防ぐことができます。

転職活動中は留守番電話サービスの設定を忘れずに行います

転職活動を始めたら、自身のスマートフォンの留守番電話サービスが有効になっているかを必ず確認してください。企業からの重要な連絡を受け取れないことは、選考において大きなマイナスとなります。留守電設定がされていないと、担当者は伝言を残すことができず、何度も電話をかけ直さなければならなくなります。これは相手に手間を取らせるだけでなく、「連絡がつきにくい人」「準備不足な人」という印象を与えてしまいかねません。

また、留守電の応答メッセージも確認が必要です。標準のメッセージであれば問題ありませんが、個性的すぎるメッセージや、名前を名乗らない設定になっている場合は、ビジネスシーンにふさわしい設定に変更しておきます。「ただいま電話に出ることができません。発信音の後にメッセージをお願いします」といったシンプルで標準的なものがベストです。電話対応の環境を整えておくことも、書類選考をスムーズに通過し、内定を勝ち取るための重要な準備の一つです。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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