書類選考の結果はいつ届くのか。期間の目安と連絡が遅い理由について

転職活動において応募書類を提出した後、企業からの結果連絡を待つ時間は非常に長く感じられるものです。特に第一志望の企業であればあるほど、いつメールが届くのかと気になり、スマートフォンを頻繁に確認してしまう方も多いことでしょう。一般的に書類選考の結果はどのくらいの期間で届くものなのか、また連絡が遅い場合は不採用の可能性が高いのかなど、応募者が抱きがちな疑問について詳しく解説します。

一般的な書類選考期間の平均的な目安

書類選考の結果が通知されるまでの期間は、企業の規模や選考体制、応募者の数によって大きく異なりますが、一般的には応募から1週間から2週間程度が目安とされています。多くの転職サイトやエージェントのデータを見ても、10日前後で合否の連絡を行っている企業が大半を占めます。したがって応募から数日経過しても連絡がないからといって、すぐに不採用だと悲観する必要はありません。

企業によってはスピーディーな選考を売りにしているところもあり、その場合は応募から3日以内に連絡が来ることもあります。一方で応募者が殺到している人気企業や、丁寧な選考を行う大手企業、また決裁権を持つ担当者が多忙な場合などは、2週間以上かかるケースもあります。まずは1週間から2週間という期間を標準的な待機期間として捉え、落ち着いて待つ姿勢が大切です。

連絡が早い場合と遅い場合で合否に違いはあるのか

一般的に書類選考を通過した場合の連絡は早く、不採用の場合の連絡は遅くなる傾向があるといわれています。企業側としては優秀な人材を他社に取られる前に確保したいという心理が働くため、面接に進んでほしい応募者に対しては優先的に連絡を入れ、日程調整を急ぐからです。早ければ応募の翌日や翌々日に合格通知が届くことも珍しくありません。

一方で不採用の場合は急いで連絡をする必要性が低いため、事務処理の優先順位が下がることがあります。また合否ラインの境界線上にいる応募者については、他の候補者の応募状況を見極めてから判断するため、結果が出るまでに時間がかかり連絡が遅くなるケースが多く見られます。ただしこれはあくまで傾向であり、システムで自動的に不採用通知を一斉送信する企業などでは、不採用連絡の方が早い場合もあります。連絡が遅いからといって必ずしも不採用とは限らないことを理解しておく必要があります。

土日祝日や長期休暇が選考期間に与える影響

書類選考の結果連絡を待つ際には、土日祝日の扱いに注意が必要です。一般的に企業が提示する選考期間は営業日ベースで計算されます。例えば1週間程度と言われた場合、土日休みの企業であれば土日は日数に含まれません。金曜日に応募した場合、翌週の金曜日で5営業日となり、カレンダー上では1週間が経過していても、企業側の感覚としてはまだ期間内ということになります。

特にゴールデンウィークや年末年始、お盆休みなどの長期休暇を挟む場合は、通常よりも大幅に連絡が遅れることがあります。連休中は選考業務が完全にストップするだけでなく、連休明けは溜まった業務の処理に追われるため、選考業務が後回しになることもあります。日数を計算する際はカレンダー通りの日数ではなく、企業の稼働日で計算し直してみることで、まだ期限内であることに気づくこともあります。

結果連絡が遅くなる企業側の主な事情

連絡が遅くなる背景には企業ならではの事情があります。最も多いのは採用担当者が多忙で選考業務やメールの返信作業が追いついていないケースです。中小企業などで人事が専任でない場合、他の業務の合間を縫って選考を行っているためどうしても時間がかかってしまいます。

また社内での合否判断が難航しており保留状態となっているケースもあります。不採用にするには惜しいが即決もできないというボーダーライン上にいる可能性があり、他の候補者との比較検討が終わるまで連絡が来ないことがあります。さらに社内での決裁プロセスが複雑で、面接官や役員の承認印をもらうために書類が回覧されている最中であることも考えられます。このように連絡が遅いことには様々な理由があり、慎重に選考されている証拠である場合もあります。

連絡が来ない場合の問い合わせタイミングとマナー

目安となる2週間が経過しても企業から連絡がない場合は、選考状況を問い合わせてみても失礼にはあたりません。ただし問い合わせる前に、求人票や応募完了メールに選考結果は〇日以内に連絡しますといった記載がないか、あるいは合格者のみに連絡しますという条件になっていないかを必ず再確認してください。

記載がない場合でかつ2週間以上経過しているようであれば、メールで丁寧に状況を伺います。〇月〇日に応募いたしました〇〇と申します。現在の選考状況について、おおよその結果通知の時期をご教示いただくことは可能でしょうかといった文面で、催促ではなく確認のスタンスで連絡を取ります。連絡が遅いことには様々な事情があるため、焦らず冷静に対応することが重要です。

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人材会社で15年間、転職・中途採用市場における営業職・企画職・調査職の仕事を経験。
社団法人人材サービス産業協議会「転職賃金相場」研究会の元メンバー
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